Windows仮想マシン
Windows仮想マシンをCitrix Hypervisorサーバーにインストールするには、ハードウェアの仮想化のサポート(Intel VTまたはAMD-V)が必要です。
Windows仮想マシンの基本的な作成手順
Windowsの仮想マシンへのインストールプロセスには、次の手順が含まれます:
-
適切なWindowsテンプレートを選択する。
-
適切なブートモードを選択する
-
Windowsオペレーティングシステムをインストールする。
-
Windows向けCitrix VM Tools(I/Oドライバーと管理エージェント)をインストールする。
警告:
Windows仮想マシンは、Windows向けCitrix VM Toolsがインストールされている場合にのみサポートされます。
Windows VMテンプレート
Windows仮想マシンは、XenCenterまたはCLIを使って、適切なテンプレートを複製して作成します。各ゲストのテンプレートには、仮想ハードウェアの構成を定義する、定義済みのプラットフォームフラグセットが含まれています。たとえば、すべてのWindows仮想マシンはACPI Hardware Abstraction Layer(HAL)モードが有効な状態でインストールされます。後でこれらの仮想マシンのいずれかに複数の仮想CPUを割り当てると、WindowsでHALがマルチプロセッサモードに自動的に切り替わります。
次の表に、利用可能なWindowsテンプレートを示します:
テンプレート名 | サポートされているブートモード | 説明 |
---|---|---|
Windows 8.1(32ビット) | BIOS | Windows 8.1(32ビット)をインストールする場合に使用します。(注を参照してください) |
Windows 8.1(64ビット) | BIOS | Windows 8.1(64ビット)をインストールする場合に使用します。(注を参照してください) |
Windows 10(32ビット) | BIOS | Windows 10をインストールする場合に使用します。 |
Windows 10(64ビット) | BIOS、UEFI、UEFIセキュアブート | Windows 10(64ビット)をインストールする場合に使用します。 |
Windows Server 2012(64ビット) | BIOS | Windows Server 2012(64ビット)をインストールする場合に使用します。 |
Windows Server 2012 R2(64ビット) | BIOS | Windows Server 2012 R2(64ビット)をインストールする場合に使用します。 |
Windows Server 2016(64ビット) | BIOS、UEFI、UEFIセキュアブート | Windows Server 2016またはWindows Server Core 2016(64ビット)をインストールする場合に使用します。 |
Windows Server 2019(64ビット) | BIOS、UEFI、UEFIセキュアブート | Windows Server 2019またはWindows Server Core 2019(64ビット)をインストールする場合に使用します。 |
注:
Windows 8はサポートされなくなりました。Windows 8がインストールされている場合、Windows 8.1にアップグレードしてください。
ISOイメージライブラリの接続
Windowsオペレーティングシステムは、Citrix Hypervisorサーバーの物理DVD/CDドライブに挿入したインストールメディアや、そのISOイメージからインストールできます。WindowsインストールCDからISOイメージを作成し、インストールできるようにする方法については、ISOイメージの作成を参照してください。
ゲストUEFIブートとセキュアブート
Citrix Hypervisorでは、最新バージョンのWindowsゲストオペレーティングシステムをUEFIモードで起動できます。UEFIブートにより、ゲストオペレーティングシステムがハードウェアとやり取りするための、充実したインターフェイスが提供されるため、Windows仮想マシンの起動時間を大幅に短縮できます。
これらのWindowsオペレーティングシステムの場合、Citrix HypervisorはWindowsセキュアブートもサポートしています。セキュアブートは、未署名のバイナリ、正しく署名されていないバイナリ、または変更されたバイナリが起動中に実行されるのを防ぎます。セキュアブートを実施するUEFI対応の仮想マシンでは、すべてのドライバーに署名する必要があります。この要件により、仮想マシンの使用範囲が制限される場合がありますが、未署名のドライバーや変更されたドライバーをブロックすることで安全を確保します。未署名のドライバーを使用するとセキュアブートが失敗し、XenCenterに通知が表示されます。
また、セキュアブートは、ゲスト内のマルウェアがブートファイルを操作したり、ブートプロセス中に実行されたりするリスクも減らします。
注:
ゲストUEFIブートは試験段階の機能としてCitrix Hypervisor 8.0で提供されました。Citrix Hypervisor 8.0で作成されたUEFI対応の仮想マシンは、Citrix Hypervisor 8.2でサポートされていません。これらの仮想マシンを削除して、Citrix Hypervisor 8.2で新しい仮想マシンを作成してください。
Citrix Hypervisorは、新しく作成されたWindows 10(64ビット)、Windows Server 2016(64ビット)、およびWindows Server 2019(64ビット)の仮想マシンでUEFIブートおよびセキュアブートをサポートします。仮想マシンの作成時に起動モードを指定する必要があります。仮想マシンを初めて起動した後で、BIOSとUEFI(またはUEFIセキュアブート)の間で仮想マシンの起動モードを変更することはできません。ただし、UEFIとUEFIセキュアブートの間では起動モードはいつでも変更できます。
仮想マシンでUEFI ブートを有効にする場合は、次の点を考慮してください:
- UEFI対応の仮想マシンに少なくとも2つのvCPUがあることを確認します。
- Citrix Hypervisorで作成されたUEFI 対応の仮想マシンを、OVA、OVF、またはXVAファイルとしてインポートまたはエクスポートできます。他のハイパーバイザーで作成されたOVAまたはOVFパッケージからの、UEFI対応仮想マシンのインポートはサポートされていません。
- Citrix Machine Creation Servicesでは、UEFI対応の仮想マシンはサポートされていません。
- UEFI設定メニューを使用して、XenCenterコンソールの画面の解像度を変更します。詳しい手順については、トラブルシューティングを参照してください。
仮想マシンでUEFIセキュアブートを有効にする場合は、次の点を考慮してください:
- Citrix HypervisorサーバーはUEFIモードで起動する必要があります。詳しくは、「ネットワークブートによるインストール」を参照してください。
-
リソースプールまたはスタンドアロンサーバーは、セキュアブート証明書にアクセスできる必要があります。
証明書へのアクセス権が必要なプール内のCitrix Hypervisorサーバーは1つだけです。サーバーがプールに参加すると、そのサーバー上の証明書はプール内の他のサーバーで利用可能になります。
注
UEFI対応の仮想マシンはエミュレートされたデバイスにNVMEとE1000を使用します。エミュレーション情報には、仮想マシン上のWindows向けCitrix VM Toolsをインストールするまでこれらの値は表示されません。 UEFI対応の仮想マシンには、Windows向けCitrix VM Toolsをインストールするまで、2つのネットワークインターフェイスカードしかないと表示されます。
UEFIブートまたはUEFIセキュアブートを有効にする
XenCenterまたはxe CLIを使用することで、仮想マシンのUEFIブートまたはUEFIセキュアブートを有効にできます。
XenCenterでのUEFI対応の仮想マシン作成については、「XenCenterを使用した仮想マシンの作成」を参照してください。
xe CLIを使用してUEFIブートまたはUEFIセキュアブートを有効にする
仮想マシンを作成するときは、仮想マシンを初めて起動する前に次のコマンドを実行します:
xe vm-param-set uuid=<UUID> HVM-boot-params:firmware=<MODE>
xe vm-param-set uuid=<UUID> platform:secureboot=<OPTION>
ここで、UUID
は仮想マシンのUUIDで、MODE
は「BIOS
」または「uefi
」のいずれかであり、OPTION
は「true」または「false」のいずれかです。モードを指定しない場合、仮想マシンオペレーティングシステムでサポートされていれば、デフォルトで「uefi
」になります。サポートされていない場合、モードはデフォルトで「BIOS
」になります。secureboot
オプションを指定しない場合は、デフォルトで「auto」になります。UEFIモードで起動され、セキュアブート証明書が利用可能なCitrix Hypervisorサーバーで作成されたUEFI対応の仮想マシンの場合、「auto」にすると仮想マシンのセキュアブートが有効になります。そうでない場合、セキュアブートは有効になりません。
Citrix Hypervisorが提供するテンプレートからUEFI対応の仮想マシンを作成するには、次のコマンドを実行します:
UUID=$(xe vm-clone name-label='Windows 10 (64-bit)' new-name-label='Windows 10 (64-bit)(UEFI)')
xe template-param-set uuid=<UUID> HVM-boot-params:firmware=<MODE> platform:secureboot=<OPTION>
何かがインストールされているテンプレート、またはスナップショットから作成したテンプレートに対してはこのコマンドを実行しないでください。これらのスナップショットの起動モードは変更できません。また、起動モードを変更しようとすると、仮想マシンは起動に失敗します。
UEFI対応の仮想マシンを初めて起動すると、VMコンソールで任意のキーを押してWindowsのインストールを開始するよう求められます。Windowsインストールを開始しない場合、VMコンソールはUEFIシェルに切り替わります。
インストールプロセスを再開するには、UEFIコンソールで次のコマンドを入力します。
EFI:
EFI\BOOT\BOOTX64
インストールプロセスが再開したら、VMコンソールでインストールプロンプトを確認します。プロンプトが表示されたら、任意のキーを押します。
セキュアブートを無効にする
場合によってはセキュアブートを無効にする必要が出てきます。たとえば、Windowsデバッグは、セキュアブートユーザーモードの仮想マシンでは有効にできません。セキュアブートを無効にするには、仮想マシンをセキュアブートセットアップモードに変更します。Citrix Hypervisorサーバーで、次のコマンドを実行します:
varstore-sb-state <VM_UUID> setup
キー
UEFI対応の仮想マシンは、一時的な秘密キー、Microsoft KEK、Microsoft Windows Production PCA、およびMicrosoftサードパーティキーからのPKでプロビジョニングされます。仮想マシンには、UEFIフォーラムの最新の失効リストが提供されます。この構成により、Windows仮想マシンはセキュアブートをオンにして起動し、Microsoftからキーと失効リストの自動更新を受信できます。
UEFIおよびUEFIセキュアブート仮想マシンのトラブルシューティング
UEFIまたはUEFIセキュアブート仮想マシンのトラブルシューティングについては、「Windows仮想マシンのUEFIおよびセキュアブートの問題のトラブルシューティング」を参照してください。
XenCenterを使用した仮想マシンの作成
Windows仮想マシンを作成するには:
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XenCenterツールバーで [新規VM] をクリックします。[新規VM]ウィザードが開きます。
[新規VM]ウィザードでは、CPU、ストレージ、ネットワークなどの設定パラメーターを選択しながら、目的に応じた仮想マシンを作成できます。
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VMテンプレートを選択して [次へ] をクリックします。
各テンプレートには、仮想マシンを特定のゲストオペレーティングシステム(OS)および適切なストレージ設定で作成するために必要な情報が含まれています。このテンプレート一覧には、現在Citrix Hypervisorでサポートされているゲストオペレーティングシステムのテンプレートが表示されます。
注:
仮想マシンにインストールするオペレーティングシステムが特定のハードウェアでのみ動作する場合は、[ホストのBIOS文字列をVMにコピーする] チェックボックスをオンにします。このオプションは、特定のコンピューターに同梱されていたオペレーティングシステムのインストールCDなどに使用します。
CLIを使ってBIOS文字列をコピーする方法については、BIOSでロックされたReseller Option KitメディアからのHVM仮想マシンのインストールを参照してください。ユーザー定義のBIOS文字列を設定するオプションは、HVM仮想マシンでは使用できません。
-
新しい仮想マシンの名前と、必要に応じて説明を入力します。
-
新しい仮想マシンにインストールするオペレーティングシステムのインストールメディアを選択します。
CD/DVDからのインストールが最も簡単な方法です。
- デフォルトのインストールソースオプション(DVDドライブ)を選択します。
- Citrix HypervisorサーバーのDVDドライブにディスクを挿入します。
Citrix Hypervisorの既存のISOライブラリからインストールすることもできます。ISOファイルには、光学ディスク(CDやDVDなど)に収録されているすべての情報が含まれています。この場合、WindowsのインストールCDの内容を含んでいるISOファイルを使用します。
既存のISOライブラリを接続するには、[新規ISOライブラリ] をクリックしてISOライブラリの場所と種類を指定します。ISOライブラリを指定すると、そのライブラリのISOファイルをリストで選択できるようになります。
-
仮想マシンの起動モードを選択します。デフォルトでは、XenCenterは仮想マシンオペレーティングシステムのバージョンで利用可能な、最も安全な起動モードを選択します。
注:
- 選択した仮想マシンテンプレートがUEFIブートをサポートしていない場合、[UEFIブート] オプションおよび [UEFIセキュアブート] オプションは灰色で表示されます。
- 仮想マシンを初めて起動した後で起動モードを変更することはできません。
-
仮想マシンのホームサーバーを選択します。
ホームサーバーとは、プール内の仮想マシンにリソースを提供するサーバーを指します。仮想マシンのホームサーバーを指定すると、 Citrix Hypervisorはそのサーバーで仮想マシンを起動しようとします。このアクションが不可能な場合、同じプール内の代替サーバーが自動的に選択されます。ホームサーバーを選択するには、[VMをこのサーバーに配置する] をクリックして、一覧からサーバーを選択します。
メモ:
- ワークロードバランス機能(WLB)が有効なリソースプールでは、仮想マシンの起動、再起動、再開、および移行にホームサーバーは使用されません。代わりに、Citrix Hypervisorリソースプールの負荷測定基準と最適化の推奨項目に基づいて、最適なサーバー上で仮想マシンが起動、再起動、再開、および移行されます。
- 仮想マシンに1つ以上の仮想GPUが割り当てられている場合、ホームサーバーの指定は有効になりません。代わりに、サーバーはユーザーが設定した仮想GPU配置ポリシーに基づいて指定されます。
ホームサーバーを指定しない場合は、[ホームサーバーを割り当てない] を選択します。仮想マシンは、必要なリソースのあるすべてのサーバーで起動されます。
[次へ] をクリックして続行します。
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新しい仮想マシンに割り当てる仮想CPUとメモリを指定します。Windows 10の仮想マシンテンプレートでは、デフォルトで1つの仮想CPUと2048MBのRAMが割り当てられます。必要に応じて、これらの設定を変更できます。[次へ] をクリックして続行します。
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仮想GPUを割り当てます。[新規VM] ウィザードにより、専用GPUまたは仮想GPUを仮想マシンに割り当てます。これにより、GPUの処理能力を仮想マシンで利用できるため、この機能を使用すると、CAD/CAM、GIS、および医療用画像処理アプリケーションなどの高度な3Dグラフィックアプリケーションのサポートが向上します。
-
新しい仮想マシンに割り当てるストレージを指定します。
デフォルトの割り当てサイズ(24GB)と構成を選択する場合は [次へ] をクリックします。または、次のような追加の設定を行うこともできます:
- 仮想ディスクの名前、説明、またはサイズを変更する場合は、[プロパティ] をクリックします。
- 新しい仮想ディスクを追加する場合は、[追加] をクリックします。
-
新しい仮想マシンのネットワークを設定します。
デフォルトのNICと構成(自動生成される各NICのMACアドレスを含む)を選択する場合は、[次へ] をクリックします。または、次のような追加の設定を行うこともできます:
- 物理ネットワーク、MACアドレス、および仮想ディスクのQoS(Quality of Service:サービス品質)制限を変更するには、[プロパティ] をクリックします。
- 新しい仮想NICを追加する場合は、[追加] をクリックします。
-
設定内容を確認し、[作成] をクリックして新しい仮想マシンを作成し、[検索] タブに戻ります。
新しい仮想マシンのアイコンが、[リソース] ペインのホストの下に表示されます。
リソースペインで仮想マシンを選択して、[コンソール] タブをクリックします。仮想マシンのコンソール画面が表示されます。
-
オペレーティングシステムのインストール画面の指示に従って、インストールを完了します。
-
オペレーティングシステムがインストールされ、仮想マシンが再起動したら、Windows向けCitrix VM Toolsをインストールします。
Windows向けCitrix VM Toolsのインストール
Windows向けCitrix VM Toolsには従来型デバイスエミュレーションのようなオーバーヘッドがなく、高パフォーマンスのI/Oサービスが提供されます。Windows向けCitrix VM Toolsは、I/Oドライバー(準仮想化ドライバーまたはPVドライバーともいいます)と管理エージェントで構成されています。仮想マシンが完全にサポートされる構成にするには、各Windows仮想マシンにWindows向けCitrix VM Toolsをインストールする必要があります。仮想マシンはそれらがなくても動作しますが、パフォーマンスは大幅に低下します。
注:
Windows仮想マシンにWindows向けCitrix VM Toolsをインストールするには、その仮想マシン上でMicrosoft .NET Framework Version 4.0またはそれ以降が実行されている必要があります。
Windows向けCitrix VM Toolsをインストールするには:
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Windows向けCitrix VM ToolsファイルはCitrix Hypervisorダウンロードページからダウンロードできます。
32ビット版と64ビット版のツールをご用意しています。
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ファイルを、Windows仮想マシン、またはWindows仮想マシンがアクセスできる共有ドライブにコピーします。
-
managementagent.msi
ファイルを実行して、Citrix VM Toolsのインストールを開始します。Msiexec.exe /package managementagent.msi
-
インストーラーの指示に従います。
-
ウィザードの手順に従って、ライセンス契約書に同意し、保存先フォルダーを選択します。
-
[Installation and Updates Settings] ページで設定をカスタマイズします。Citrix Hypervisor[Windows Management Agent Setup] ウィザードにデフォルト設定が表示されます。ウィザードは、デフォルトで以下の設定を表示します。
-
I/Oドライバーのインストール
-
管理エージェントの自動アップデートを許可する
-
管理エージェントが自動的にI/Oドライバーをアップデートすることを許可しない
-
シトリックスに匿名の使用状況情報を送信する
管理エージェントの自動アップデートを許可しない場合は、[管理エージェントが自動的にI/Oドライバーをアップデートすることを許可しない] を選択します。
管理エージェントによるI/Oドライバーの自動アップデートを許可する場合は、[管理エージェントが自動的にI/Oドライバーをアップデートすることを許可する]を選択します。
注:
Windows UpdateメカニズムによるI/Oドライバーのアップデートを選択した場合は、管理エージェントによるI/Oドライバーの自動アップデートを許可しないでください。
匿名の使用状況情報をシトリックスと共有しない場合は、[匿名の使用状況情報をシトリックスに送信する] チェックボックスをオフにします。シトリックスに送信される情報には、アップデートを要求する仮想マシンのUUIDが含まれます。それ以外の仮想マシンに関する情報は収集されず、シトリックスに送信されることもありません。
-
-
[次へ]、[インストール] の順にクリックして、Windows向けCitrix VM Toolsのインストールプロセスを開始します。
-
-
確認メッセージが表示されたら仮想マシンを再起動してインストール処理を完了します。
注:
インストールの一環で仮想マシンが再起動された後に、Windows向けCitrix VM Toolsで、
/quiet /norestart
または/quiet /forcerestart
を指定して再起動を要求できます。Windows Updateからアップデートを受け取ることができるWindows仮想マシンには、I/Oドライバーが自動的にインストールされます。ただし、Windows向けCitrix VM Toolsをインストールして管理エージェントをインストールし、サポートされている構成を保持することをお勧めします。
RDPを介してWindows向けCitrix VM Toolsまたは管理エージェントをインストールすると、再起動のプロンプトが表示されない場合があります。これは、再起動のプロンプトがWindowsコンソールセッションでのみ表示されるためです。仮想マシンを再起動し(必要な場合)、仮想マシンを最適化された状態にするために、RDPで強制再起動オプションを指定します。仮想マシンを最適化された状態にするために必要な場合にのみ、強制再起動オプションによって仮想マシンが再起動されます。
サイレントインストール
Windows向けCitrix VM Toolsをサイレントインストールしてシステムが再起動されないようにするには、次のいずれかのコマンドを実行します:
Msiexec.exe /package managementagentx86.msi /quiet /norestart
Msiexec.exe /package managementagentx64.msi /quiet /norestart
または
Setup.exe /quiet /norestart
非インタラクティブで、サイレントインストールしない場合は、次を実行します。
Msiexec.exe managementagentx86.msi /passive
Msiexec.exe managementagentx64.msi /passive
または
Setup.exe /passive
インストール設定をカスタマイズするには、サイレントインストールコマンドで次のパラメーターを使用します:
パラメーター | 許可される値 | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|
ALLOWAUTOUPDATE | はい/いいえ | はい | 管理エージェントの自動アップデートを許可する |
ALLOWDRIVERINSTALL | はい/いいえ | はい | I/Oドライバーをインストールする |
ALLOWDRIVERUPDATE | はい/いいえ | いいえ | 管理エージェントの自動アップデートで、アップデートされたドライバーのインストールを許可する |
IDENTIFYAUTOUPDATE | はい/いいえ | はい | シトリックスに匿名の使用状況情報を送信する |
たとえば、今後は管理エージェントの自動アップデートを許可せず、シトリックスに匿名の情報を送信しない設定でツールのサイレントインストールを実行するには、次のいずれかのコマンドを実行します:
Msiexec.exe /package managementagentx86.msi ALLOWAUTOUPDATE=NO IDENTIFYAUTOUPDATE=NO /quiet /norestart
Msiexec.exe /package managementagentx64.msi ALLOWAUTOUPDATE=NO IDENTIFYAUTOUPDATE=NO /quiet /norestart
インタラクティブで、サイレントおよびパッシブインストールを行う場合は、次回のシステム再起動の後、Windows向けCitrix VM Toolsが完全にインストールされるまでに、何回か自動的に再起動される場合があります。/norestart
フラグを指定してインストールした場合もこの動作になります。ただし、 /norestart
フラグを指定したインストールでは、最初の再起動は手動の場合があります。
Windows向けCitrix VM Toolsは、デフォルトで仮想マシンのC:\Program Files\Citrix\XenTools
にインストールされます。
メモ:
- Windows仮想マシンにWindows向けCitrix VM Toolsをインストールするには、その仮想マシン上でMicrosoft .NET Framework Version 4.0またはそれ以降が実行されている必要があります。
/quiet
パラメーターはインストールダイアログのみに適用され、デバイスドライバーのインストールには適用されません。/quiet
パラメーターが指定されている場合、デバイスドライバーのインストールで、必要に応じて再起動権限が要求されます。
/quiet /norestart
が指定されている場合、すべてのツールのインストールが完了した後、システムは再起動されません。この動作は、再起動ダイアログボックスで指定した内容とは関係ありません。/quiet /forcerestart
が指定されている場合、すべてのツールのインストールが完了した後、システムは再起動されます。この動作は、再起動ダイアログボックスで指定した内容とは関係ありません。- デバイスドライバーのインストールで再起動権限が要求された場合は、
quiet
パラメーターが指定されたツールのインストールがまだ進行中です。タスクマネージャーを使用して、インストーラーが実行中かどうかを確認できます。警告:
Windows向けCitrix VM Toolsをインストールまたはアップグレードすると、一部のネットワークアダプターのフレンドリ名と識別子が変更されてしまう場合があります。特定のアダプターを使用するように設定したソフトウェアは、Windows向けCitrix VM Toolsのインストールまたはアップグレードの後で再設定が必要になる場合があります。
CLIによるWindows仮想マシンの作成
xe CLIを使用してISOリポジトリからWindows仮想マシンを作成するには:
-
次のコマンドを実行して、テンプレートから仮想マシンをインストールします。
xe vm-install new-name-label=vm_name template=template_name
これにより、新しい仮想マシンのUUIDが返されます。
-
次のコマンドを実行して、ISOストレージリポジトリを作成します。
xe-mount-iso-sr path_to_iso_sr
-
次のコマンドを実行して、使用可能なISOのリストを出力します。
xe cd-list
-
次のコマンドを実行して、仮想マシンの仮想CDドライブにISOを挿入します。
xe vm-cd-add vm=vm_name cd-name=iso_name device=3
-
次のコマンドを実行して、仮想マシンを起動してオペレーティングシステムをインストールします。
xe vm-start vm=vm_name
この時点で、XenCenterに仮想マシンのコンソール画面が表示されます。
CLIの使用について詳しくは、「コマンドラインインターフェイス」を参照してください。
Windowsオペレーティングシステムの更新
このセクションでは、オペレーティングシステムが更新されたWindows仮想マシンの更新とWindows向けCitrix VM Toolsの再インストールについて説明します。
通常、Citrix Hypervisorの新しいバージョンに移行する場合、仮想マシンをアップグレードする必要があります。Citrix Hypervisorの新しいバージョンに仮想マシンをアップグレードする場合は、次の制限事項を確認してください。
-
ライブマイグレーションを使用してWindows仮想マシンを移行する前に、各仮想マシンでWindows向けCitrix VM Toolsをアップグレードする必要があります。
-
Windows向けCitrix VM Toolsがアップグレードされるまで、Windows仮想マシンでサスペンド/再開操作はサポートされません。
-
Windows向けCitrix VM ToolsがアップグレードされていないWindows仮想マシンで一部のアンチウイルスアプリケーションおよびファイアウォールアプリケーションを使用すると、仮想マシンがクラッシュすることがあります。
警告:
Windowsオペレーティングシステムを更新する前に、Windows向けCitrix VM Toolsをアンインストールしてください。更新時に存在していると、更新は失敗します。
Windowsの旧バージョンがインストールされている物理コンピュータを、新しいバージョンのWindowsインストールディスクから起動すると、アップグレードのオプションが表示されます。
これと同じ方法で、Windows仮想マシンのオペレーティングシステムをアップグレードできます。
Windows向けCitrix VM Toolsをアンインストールするには:
-
[スタート] ボタンをクリックし、[コントロールパネル] を選択します。
-
[プログラム]>[プログラムと機能] を選択します。
-
次のアイテムを選択します:
- Citrix Hypervisor Windows Management Agent
-
[アンインストール] を選択します。
この選択により、Windows向けCitrix VM Toolsが削除されます。終了すると、メッセージが表示されます。[OK] をクリックしてメッセージボックスを閉じます。
オペレーティングシステムをアップグレードしたら、Windows仮想マシンの新規インストール後と同じ要領で、Windows向けCitrix VM Toolsを再インストールします。詳しくは、Windows向けCitrix VM Toolsのインストールを参照してください。
Windows向けCitrix VM Toolsの更新
Citrix Hypervisorでは、Windows仮想マシンのI/Oドライバー(PVドライバー)と管理エージェントを自動的にアップデートする、よりシンプルなメカニズムが搭載されています。このメカニズムにより、アップデートが利用可能になると、Hotfixを待たずにアップデートをインストールできます。
XenCenterの [全般] タブの [仮想化の状態] では、仮想マシンがWindows Updateからアップデートを受け取ることができるかどうかを指定します。Windows UpdateからI/Oドライバーのアップデートを受け取るメカニズムは、デフォルトではオンになっています。Windows UpdateからI/Oドライバーのアップデートを受け取らない場合は、仮想マシンでWindows Updateを無効にするか、グループポリシーを指定します。
重要:
要求されたすべての仮想マシンの再起動が、更新の一部として完了したことを確認してください。複数回の再起動が必要になる場合があります。要求された再起動がすべて完了していないと、予期しない動作が発生する可能性があります。
以下のセクションで、I/Oドライバーおよび管理エージェントの自動アップデートについて説明します。
I/Oドライバーのアップデート
I/Oドライバーのアップデートは、次の場合、Microsoft Windows Updateから自動的に入手できます:
-
Citrix Hypervisor 8.2 Premium Editionを実行している、またはCitrix Virtual Apps and Desktops使用権によりCitrix Hypervisorにアクセスできる。
-
Citrix Hypervisor 8.2と動作するXenCenterを使用してWindows仮想マシンを作成している
-
仮想マシンでWindows Updateが有効になっている
-
仮想マシンがインターネットにアクセスできる、またはWSUSプロキシサーバーに接続できる
注:
Windows Server Coreでは、I/OドライバーのインストールまたはアップデートにWindows Updateを使用できません。代わりに、Windows向けCitrix VM ToolsインストーラーをCitrix Hypervisorダウンロードページ から入手して使用してください。 ユーザーは、管理エージェントの自動アップデートメカニズムでI/Oドライバーのアップデートを自動的に受信することもできます。Windows向けCitrix VM Toolsのインストール中に、この設定を構成できます。詳しくは、Windows向けCitrix VM Toolsのインストールを参照してください。
I/Oドライバーバージョンを確認する
仮想マシンにインストールされているI/Oドライバーのバージョンを確認するには、次の手順に従います。
-
C:\Windows\System32\drivers
にアクセスします。 -
一覧からドライバーを見つけます。
-
ドライバーを右クリックして [プロパティ] を選択し、次に [詳細] を選択します。
[ファイルのバージョン] フィールドには、仮想マシンにインストールされているドライバーのバージョンが表示されます。
管理エージェントのアップデート
Citrix Hypervisorでは、新しいWindows仮想マシンおよび既存のWindows仮想マシンの両方で、管理エージェントを自動的にアップデートできます。Citrix Hypervisorは、デフォルトで管理エージェントの自動アップデートを許可します。ただし、管理エージェントが自動的にI/Oドライバーをアップデートすることは許可しません。Windows向けCitrix VM Toolsのインストール中、管理エージェントのアップデート設定をカスタマイズできます。管理エージェントの自動アップデートはシームレスに行われ、仮想マシンを再起動しません。仮想マシンの再起動が必要なシナリオでは、必要なアクションをユーザーに通知するメッセージが仮想マシンの[コンソール]タブに表示されます。
次の場合、管理エージェントのアップデートを自動的に取得できます:
-
Citrix Hypervisor 8.2 Premium Editionを実行している、またはCitrix Virtual Apps and Desktops使用権によりCitrix Hypervisorにアクセスできる。
-
Citrix Hypervisor 7.0以降と動作するWindows向けCitrix VM Toolsがインストールされている
-
Windows仮想マシンがインターネットにアクセスできる
管理エージェントバージョンの確認
仮想マシンにインストールされている管理エージェントのバージョンを確認するには、次の手順に従います。
-
C:\Program Files\Citrix\XenTools
にアクセスします。 -
一覧から
XenGuestAgent
を右クリックして [プロパティ] を選択し、次に [詳細] を選択します。[ファイルのバージョン] フィールドには、仮想マシンにインストールされている管理エージェントのバージョンが表示されます。
CLIを使用した自動アップデートの管理
Citrix Hypervisorでは、I/Oドライバーや管理エージェントの自動アップデートの管理にコマンドラインを使用できます。次の表の引数を指定してmsiexec.exe
を実行して、I/Oドライバーや管理エージェントを自動でアップデートするかどうかを指定できます。msiexec.exe
を使用してWindows向けCitrix VM Toolsをインストールする方法について、詳しくは、「サイレントインストール」を参照してください。
注:
PVSまたはMCSを使用して管理される仮想マシンでは、Citrix Virtual Desktops VDAが存在し、マシンが非永続であることがレポートされている場合、自動アップデートは自動的にオフになります。
引数 | 値 | 説明 |
---|---|---|
ALLOWAUTOUPDATE | YES/NO | 管理エージェントの自動アップデートを許可/禁止 |
ALLOWDRIVERINSTALL | YES/NO | Windows向けCitrix VM ToolsインストーラーによるI/Oドライバーのインストールを許可/禁止 |
ALLOWDRIVERUPDATE | YES/NO | 管理エージェントが自動的にI/Oドライバーをアップデートすることを許可/禁止 |
IDENTIFYAUTOUPDATE | YES/NO | 匿名の使用状況情報をCitrixに送信する自動アップデートメカニズムを許可/禁止 |
たとえば、次のようになります:
setup.exe /passive /forcerestart ALLOWAUTOUPDATE=YES ALLOWDRIVERINSTALL=NO \
ALLOWDRIVERUPDATE=NO IDENTIFYAUTOUPDATE=YES
または
msiexec.exe /i managementagentx64.msi ALLOWAUTOUPDATE=YES ALLOWDRIVERINSTALL=NO \
ALLOWDRIVERUPDATE=NO IDENTIFYAUTOUPDATE=YES
管理エージェントのアップデートのリダイレクト
Citrix Hypervisor ユーザーが管理エージェントのアップデートを、内部Webサーバーにリダイレクトしてからインストールできます。このリダイレクトより、アップデートが仮想マシンに自動的にインストールされる前にレビューできます。
管理エージェントのアップデートをリダイレクトするには:
管理エージェントは、アップデートファイルを使用して利用可能な更新に関する情報を取得します。このアップデートファイルの名前は、使用する管理エージェントのバージョンによって異なります:
- 管理エージェント9.0.0.x以降の場合は、https://pvupdates.vmd.citrix.com/updates.v9.jsonを使用します。
- Windows 7仮想マシンのみ:管理エージェント7.1.0.1396以降の場合は、https://pvupdates.vmd.citrix.com/updates.jsonを使用します。
- 管理エージェント7.1.0.1354以前の場合は、https://pvupdates.vmd.citrix.com/updates.tsvを使用します。
管理エージェントのアップデートをリダイレクトするには、次の手順を実行します:
-
アップデートファイルをダウンロードします。
-
アップデートファイルで参照されている管理エージェントのMSIファイルをダウンロードします。
-
MSIファイルを仮想マシンがアクセスできる内部Webサーバーにアップロードします。
-
アップデートファイルを更新して、内部WebサーバーのMSIファイルをポイントするようにします。
-
アップデートファイルをWebサーバーにアップロードします。
自動アップデートも、仮想マシンごとやプールごとにリダイレクトできます。仮想マシンごとにアップデートをリダイレクトする手順は、以下のとおりです。
-
仮想マシンで、コマンドプロンプトを管理者として開きます。
-
エラーが発生したコンピューター上で
reg.exe ADD HKLM\SOFTWARECitrix\XenTools /t REG_SZ /v update_url /d \ url of the update file on the web server
プールごとに管理エージェントの自動アップデートをリダイレクトするには、以下のコマンドを実行します。
xe pool-param-set uuid=pooluuid guest-agent-config:auto_update_url=url of the update file on the web server
管理エージェントのアップデートの無効化
仮想マシン単位で管理エージェントの自動アップデートを無効にするには:
-
仮想マシンで、コマンドプロンプトを管理者として開きます。
-
次のコマンドを実行します。
reg.exe ADD HKLM\SOFTWARECitrix\XenTools /t REG_DWORD /v DisableAutoUpdate /d 1
プールごとに管理エージェントの自動アップデートを無効にするには、以下のコマンドを実行します。
xe pool-param-set uuid=pooluuid guest-agent-config:auto_update_enabled=false
自動I/Oドライバーのアップデート設定の変更
Windows向けCitrix VM Toolsのインストール中、管理エージェントが自動的にI/Oドライバーをアップデートするのを許可するかどうかを指定できます。Windows向けCitrix VM Toolsのインストールプロセスが完了してからこの設定をアップデートする場合は、次の手順を実行します:
-
仮想マシンで、コマンドプロンプトを管理者として開きます。
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次のコマンドを実行します。
reg.exe ADD HKLM\SOFTWARECitrix\XenTools\AutoUpdate /t REG_SZ /v \ InstallDrivers /d YES/NO
匿名の使用状況情報をシトリックスに送信するには:
Windows向けCitrix VM Toolsのインストール中、匿名の使用状況情報をCitrixに送信するかを指定できます。Windows向けCitrix VM Toolsのインストールプロセスが完了してからこの設定をアップデートする場合は、次の手順を実行します:
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仮想マシンで、コマンドプロンプトを管理者として開きます。
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次のコマンドを実行します。
reg.exe ADD HKLM\SOFTWARECitrix\XenTools\AutoUpdate REG_SZ /v \ IDENTIFYAUTOUPDATE /d YES/NO
sysprepを使用したWindows仮想マシンの複製の準備
Windows仮想マシンを複製するには、Windowsユーティリティsysprep
を使用して仮想マシンを用意する必要があります。
sysprep
ユーティリティはローカルコンピュータのSIDを変更して、各コンピュータの一意性を確保します。sysprep
バイナリはC:\Windows\System32\Sysprep
フォルダにあります。
注:
Windowsの以前のバージョンでは、
sysprep
バイナリはWindows製品CDの\support\tools\deploy.cab
ファイルに含まれています。これらのバイナリは、使用する前にWindows仮想マシンにコピーする必要があります。
Windows仮想マシンを複製するには:
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必要に応じて、Windows仮想マシンの作成、インストール、設定を行います。
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適切なサービスパックをすべて適用し、アップデートします。
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Windows向けCitrix VM Toolsをインストールします。
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アプリケーションをインストールし、必要な設定を行います。
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sysprep
を実行します。処理が完了すると、仮想マシンがシャットダウンします。 -
XenCenterで、仮想マシンをテンプレートに変換します。
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作成したテンプレートを、新しい仮想マシンとして複製します。
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複製された仮想マシンを起動すると、使用可能になる前に、以下のアクションが実行されます:
- 新しいSIDと名前を取得する
- 必要に応じて、ミニセットアップを実行して構成値を取得する
- 最後に、再起動する
注:
この
sysprep
ステージの後に、元のsysprepされた仮想マシン(「ソース」仮想マシン)を再起動しないでください。その後テンプレートに即時変換して、再起動しないようにしてください。ソース仮想マシンを再起動した場合は、その仮想マシンで再度sysprep
を実行してからテンプレートに変換し、その後で複製を行ってください。
sysprep
の使用方法について詳しくは、Microsoft社の以下のWebサイトを参照してください:
Windows仮想マシンのリリースノート
Citrix Hypervisorが提供する機能に対するサポートが、Windowsのバージョンやバリエーションにより異なる場合があります。ここでは、既知の差異に関する注記や不具合について説明します。
一般的なWindowsの問題
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Windows仮想マシンをインストールする場合、設定する仮想ドライブは3つ以下にしてください。4つ目以降の仮想ディスクは、仮想マシンおよびWindows向けCitrix VM Toolsをインストールした後で追加できます。また、Windows向けCitrix VM Toolsがなくても仮想マシンが起動するように、最初の3つのディスクのいずれかを起動デバイスに設定します。
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Windows仮想マシンのブートモードがBIOSブートである場合、Windowsはプライマリディスクをマスターブートレコード(MBR)でフォーマットします。MBRを使用すると、ディスクのアドレス指定可能な記憶域は最大2TiBに制限されます。Windows仮想マシンで2TiBを超えるディスクを使用するには、次のいずれかの操作を行います:
- WindowsのバージョンでUEFI ブートがサポートされている場合は、 Windows仮想マシンのブートモードとしてUEFIを使用してください。
- 大容量ディスクは仮想マシンのセカンダリディスクとして作成し、GUIDパーティションテーブル(GPT)形式を選択します。
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複数の仮想CPU(vCPU)は、Windows仮想マシンからはCPUソケットとして表示され、ゲストのオペレーティングシステムのライセンスによる制限を受けます。ゲストのCPUの数は、デバイスマネージャで確認できます。実際にWindowsによって使われているCPUの数は、タスクマネージャで確認できます。
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Windowsゲストのディスクは、最初に追加したときと異なる順序で列挙される場合があります。この動作は、I/OドライバーとWindowsプラグアンドプレイサブシステム間のやり取りにより発生します。たとえば、1番目のディスクが「
Disk 1
」と表示され、後からホットプラグしたディスクが「Disk 0
」、その後のディスクが「Disk 2
」という順序で列挙される場合があります。それ以降は、正しい順序で列挙されます。 -
VLC Media PlayerのDirectXバックエンドには、Windowsの画面設定が24ビットカラーに設定された状態でビデオを再生すると、黄が青で表示される既知の問題があります。OpenGLをバックエンドに使用しているVLCは正しく動作します。また、DirectXまたはOpenGLベースのビデオプレーヤーも正常に動作します。ゲストが24ビットカラーではなく16ビットカラーに設定されている場合、この問題は発生しません。
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Windows仮想マシンのPV Ethernet Adapterでは、接続速度が100Gbpsとして表示されます。この値は人工的にハードコードされており、仮想NICが仮想スイッチに接続される仮想環境での速度を適切に示すものではありません。Windows仮想マシンは利用可能な最大速度を使用しますが、ネットワークが100Gbpsを完全に処理できない場合があります。
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Windows仮想マシンへのセキュリティで保護されていないRDP接続を作成しようとすると、このアクションは失敗し、エラーメッセージ「This could be due to CredSSP encryption oracle remediation」が表示される場合があります。このエラーは、Credential Security Support Providerプロトコル(CredSSP)の更新がRDP接続のクライアントとサーバーのいずれか一方にのみ適用されている場合に発生します。詳しくは、https://support.microsoft.com/en-gb/help/4295591/credssp-encryption-oracle-remediation-error-when-to-rdp-to-azure-vmを参照してください。
Windows 8
Windows 8ゲストは今後サポートされません。Windows 8仮想マシンをインストールすると、Windows 8.1にアップグレードされます。