サイト全体の履歴傾向の監視

[傾向]ビューでは、次のパラメータについて各サイトの履歴傾向情報が表示されます:

  • セッション
  • 接続エラー
  • マシンエラー
  • ログオン処理のパフォーマンス
  • 負荷評価
  • 容量管理
  • マシンの使用量
  • リソース使用
  • 各サイトのネットワーク分析。

この情報を表示するには、[傾向] メニューをクリックします。

ズームインドリルダウン機能により、(グラフ内のデータポイントをクリックして)ある期間について着目し、その傾向に関連する詳細情報を表示させて、傾向チャートを参照できます。この機能を使用すれば、表示中の傾向によって誰が、または何が影響を受けているかについての詳細を把握できます。

各グラフのデフォルトの表示範囲を変更するには、[期間]フィルターを変更して適用します。

履歴傾向情報を必要とする期間を選択します。使用可能な期間は、Director環境に応じて次のように異なります:

  • Premium Editionユーザーは、前年(365日)までの傾向レポートを利用できます。
  • Advanced Editionユーザーは、前月(31日)までの傾向レポートを利用できます。
  • Premium EditionおよびAdvanced Edition以外のユーザーは、過去7日間の傾向レポートを利用できます。

注:

  • すべてのDirector展開環境で、セッション、障害、ログオンパフォーマンスの傾向情報をグラフやテーブルとして表示できるのは、期間を [先月(現時点まで)] 以下に設定した場合です。期間に、終了日が設定可能な[先月]、または[昨年]を選択すると、傾向情報はグラフとして表示できますが、テーブルとしては表示できません。
  • Monitor Serviceの保持値をグルーミングすることで、傾向データの可用性を制御できます。デフォルト値は「データの粒度と保持」に記載されています 。Premium Editionでは、クリーンアップ保持を必要な保持日数に変更できます。
  • IISマネージャーの次のパラメータは、カスタマイズでき、選択可能なカスタム終了日の範囲を制御します。ただし、選択した日付のデータ可用性は、測定されている特定のメトリックのグルーミング保持設定によって異なります。
パラメーター デフォルト値
UI.TrendsLast2HoursRange 3
UI.TrendsLast24HoursRange 32
UI.TrendsLast7DaysRange 32
UI.TrendsLastMonthRange 365

利用できる傾向

セッションの傾向の表示: [セッション] タブから、同時接続セッション数に関するより詳細な情報を表示するデリバリーグループと期間を選択します。

[セッションの自動再接続] 列はセッション内で自動的に再接続を行う回数を表します。自動再接続は、[セッション画面の保持]ポリシーまたは[クライアントの自動再接続]ポリシーが有効な場合に実行されます。エンドポイントでネットワークの接続が中断された場合は、次のポリシーが有効になります:

  • セッション画面の保持ポリシーが有効になり、デフォルトで3分間の持続時間にCitrix ReceiverまたはCitrix WorkspaceアプリがVDAへの接続を試みます。
  • クライアントの自動再接続ポリシーが有効になり、3~5分間の持続時間にクライアントがVDAへの接続を試みます。

どちらの場合も再接続の情報は記録され、ユーザーが確認できるようになっています。この情報がDirector UIに表示されるまでには、再接続が施行されてから最大5分ほどかかることがあります。

自動再接続の情報は中断が発生したネットワーク接続の確認やトラブルシューティングに役立つだけでなく、シームレスなネットワークの分析にも活用できます。再接続数はデリバリーグループを指定したり、フィルターで特定の期間に絞り込んだりしたうえで表示することができます。ドリルダウンではセッション画面の保持やクライアントの自動再接続、タイムスタンプ、エンドポイントのIP、Workspaceアプリがインストールされているマシンのエンドポイント名などの詳しい情報を確認できます。

デフォルトでは、ログはイベントが起きたタイムスタンプに従って降順で並び替えられます。この機能は、Windows向けCitrix Workspaceアプリ、Mac向けCitrix Workspaceアプリ、Citrix Receiver for Windows、およびCitrix Receiver for Macで使用できます。使用するにはDelivery Controllerバージョン7 1906以降およびVDAのバージョン1906以降が必要です。

セッションの再接続について詳しくは、「セッション」を参照してください。

ポリシーについて詳しくは、「クライアントの自動再接続のポリシー設定」および「セッション画面の保持のポリシー設定」を参照してください。

次の理由により、自動再接続データがDirectorに表示されない場合があります:

  • WorkspaceアプリからVDAに自動再接続データが送信されていない。
  • VDAから監視サービスにデータが送信されていない。
  • 対応するセッションがない可能性があるため、Delivery ControllerがVDAペイロードを破棄する。

注:

特定のCitrix Gatewayポリシーが設定されていると、クライアントIPアドレスが正しく取得できないことがあります。

接続エラーの傾向の表示: [エラー]タブで、サイト全体のユーザー接続エラーの詳細情報を含むグラフを表示する接続、マシンの種類、エラーの種類、デリバリーグループ、および期間を選択します。

マシン障害の傾向の表示: [失敗したシングルセッション​OSマシン] タブまたは[失敗したマルチセッションOSマシン]タブで、サイト全体のマシンエラーの詳細情報を含むグラフを表示するエラーの種類、デリバリーグループ、および期間を選択します。

ログオンパフォーマンスの傾向の表示: [ログオンパフォーマンス] タブで、サイト全体のログオン処理時間と、ログオン数がパフォーマンスに影響しているかについての詳細情報を含むグラフを表示するデリバリーグループと期間を選択します。このビューには、仲介処理時間や仮想マシンの起動時間などのログオンフェーズにおける平均時間も表示されます。 このデータはユーザーのログオンに関するものであり、切断セッションへの再接続は含まれません。 グラフの下のテーブルに、ユーザーセッションごとのログオン時間が表示されます。表示する列を選択し、いずれかの列を基準にレポートを並べ替えることができます。 詳しくは、「ユーザーログオンの問題の診断」を参照してください。

負荷評価の傾向の表示: [負荷評価基準インデックス] タブで、マルチセッションOSマシン間で分散された負荷に関する情報を表示します。このグラフでは、対象のデリバリーグループ、マルチセッションOSマシン、および期間を指定できます(マルチセッションOSマシンは、デリバリーグループのマルチセッションOSマシンが選択されている場合のみ指定可能)。

ホストされたアプリケーションの使用量の表示: この機能は、組織のライセンスによっては使用できない場合があります。 [容量管理] タブから [ホストされたアプリケーションの使用量] タブを選択し、デリバリーグループと期間を選択すると、最大同時使用量を示すグラフと、アプリケーションごとの使用量を示す表が表示されます。[アプリケーションごとの使用量]の表では、特定のアプリケーションについての詳細や、そのアプリケーションを使用しているユーザー、および使用していたユーザーの情報を表示できます。

シングルセッションOSおよびマルチセッションOSの使用状況の表示: [傾向]ビューでは、サイト別およびデリバリーグループ別のシングルセッションOSの使用状況が表示されます。[サイト] を選択すると、デリバリーグループごとの使用状況が表示されます。デリバリーグループを選択すると、ユーザーごとの使用状況が表示されます。 [傾向]ビューでは、サイト別、デリバリーグループ別、およびマシン別のマルチセッションOSの使用状況も表示されます。[サイト] を選択すると、デリバリーグループごとの使用状況が表示されます。デリバリーグループを選択すると、マシンごとおよびユーザーごとの使用状況が表示されます。マシンを選択すると、ユーザーごとの使用状況が表示されます。

仮想マシン使用量の確認: [マシン使用量] タブで [シングルセッション​OSマシン]または[マルチセッションOSマシン] を選択して、仮想マシンの使用状況をリアルタイムで表示し、サイトのキャパシティニーズにすばやく対処することができます。 シングルセッションOSの可用性 - シングルセッションOSマシン(VDI)の現在の状態をサイト全体または特定のデリバリーグループについて可用性に基づいて表示します。 マルチセッションOSの可用性 - マルチセッションOSマシンの現在の状態をサイト全体または特定のデリバリーグループについて可用性に基づいて表示します。

注: 使用可能カウンターに表示されるマシンの数には、保守モードのマシンが含まれます。

リソース使用の表示: [リソース使用] タブで [シングルセッションOSマシン]または[マルチセッションOSマシン] を選択して、各VDIマシンのCPUとメモリ使用量、およびIOPSとディスク遅延に関する履歴傾向を取得し、容量の計画に役立てることができます。 この機能の使用には、Delivery ControllerおよびVDAのバージョン7.11以降が必要です。 平均CPU、平均メモリ、平均IOPS、ディスク遅延、および最大同時セッション数を表示するグラフです。マシンにドリルダウンして、CPUを消費している上位10のプロセスに関するデータとチャートを表示できます。デリバリーグループ別および期間別でフィルターできます。過去2時間、24時間、7日間、月、年のCPU、メモリ使用量、最大同時セッション数のグラフを入手できます。平均IOPSとディスク遅延は、過去24時間、月、年のグラフが入手可能です。

注:

  • データを収集して[マシン使用率の履歴]ページの[上位10位のプロセス]表に表示するには、監視ポリシーの [プロセスの監視を有効にします] 設定を [許可] に設定する必要があります。このポリシーはデフォルトでは禁止されています。デフォルトではすべてのリソース使用データが収集されます。これは、ポリシーの[リソース監視の有効化]設定で無効にできます。グラフの下のテーブルは、マシンごとのリソース使用状況データを示しています。詳しくは、「監視のポリシー設定」を参照してください。
  • 平均IOPSは、1日の平均値を示します。最大IOPSは、選択した期間のIOPSの平均において最も高いIOPSが算出されます。(IOPSの平均は、選択した期間にVDAで収集されたIOPSの1時間当たりの平均です)。

ネットワーク分析データの表示: この機能は、組織のライセンスおよび管理者権限によっては使用できない場合があります。この機能には、Delivery Controllerバージョン7.11以降が必要です。

[ネットワーク] タブで、ネットワークのユーザー、アプリケーション、およびデスクトップコンテキストビューを表示してネットワーク分析をモニターします。この機能により、DirectorはCitrix ADMのHDX Insightレポートを使用してICAトラフィックを詳細に分析できます。詳しくは、「ネットワーク分析機能の構成」を参照してください。

アプリケーション障害の表示: [アプリケーション障害] タブで、VDA上の公開アプリケーションに関連した障害が表示されます。

この機能の使用には、Delivery ControllerおよびVDAのバージョン7.15以降が必要です。Windows Vista以降が動作するシングルセッションOS VDA、およびWindows Server 2008以降が動作するマルチセッションOS VDAがサポートされます。 詳しくは、「アプリケーション障害履歴の監視」を参照してください。

デフォルトでは、マルチセッションOS VDAからのアプリケーション障害のみが表示されます。監視ポリシーを使って、アプリケーション障害の監視の設定ができます。詳しくは、「監視のポリシー設定」を参照してください。

アプリケーションプローブの結果を表示する: [アプリケーション プローブの結果]タブには、[構成]ページでプロービングが設定されているアプリケーションのプローブの結果が表示されます。そこには、アプリケーションの起動に失敗した起動の段階が記録されています。

この機能の使用には、Delivery ControllerおよびVDAの バージョン7.18 以降が必要です。詳しくは、「アプリケーションプロービング」を参照してください。

カスタム レポートの作成: [カスタムレポート]タブには、監視データベースのリアルタイムデータおよび履歴データを含むカスタムレポートを表形式で生成するためのユーザーインターフェイスがあります。

この機能には、Delivery Controller バージョン7.12 以降が必要です。

以前に保存されたカスタムレポートクエリの一覧で、[実行してダウンロード] をクリックするとそのレポートをCSV形式でエクスポートでき、[ODataのコピー] をクリックすると該当するODataクエリをコピーして共有でき、[編集] をクリックするとクエリを編集できます。 マシン、接続、セッション、またはアプリケーションインスタンスに基づいて、新しいカスタムレポートクエリを作成できます。フィールド(たとえばマシン、デリバリーグループ、または期間)に基づいてフィルター条件を指定します。カスタムレポートに必要な追加の列を指定します。プレビューには、レポートデータのサンプルが表示されます。カスタムレポートクエリを保存すると、保存済みクエリのリストに追加されます。

コピーしたODataクエリに基づいて、新しいカスタムレポートクエリを作成できます。それには、OData Queryオプションを選択し、コピーしたODataクエリを貼り付けます。結果として得られたクエリを、後で実行するために保存できます。

注: ODataクエリを使用して生成したレポートのプレビューとエクスポートでは、列名はローカライズされず、英語で表示されます。

また、重要なイベントやアクションの発生は、フラグアイコンで示されます。フラグをクリックすると、発生したイベントまたはアクションが表示されます。

注:

  • バージョン7より前のVDAに対しては、HDX接続のログオンデータは収集されません。以前のバージョンのVDAについては、チャートデータが0として表示されます。
  • Citrix Studioで削除されたデリバリーグループは、関連データがクリーンアップされるまでDirectorの[傾向]フィルターで選択できます。削除されたデリバリーグループを選択すると、保存まで使用可能なデータのグラフが表示されます。ただし、テーブルにはデータは表示されません。
  • デリバリーグループ間でアクティブなセッションがあるマシンを移動すると、移動後のデリバリーグループの [リソース使用率]および[負荷評価基準インデックス] テーブルで両方のデリバリーグループの統合された測定値が表示されます。
サイト全体の履歴傾向の監視

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