仮想マシンのインポートとエクスポートについて

XenCenterでは、OVF/OVAパッケージ、ディスクイメージ、およびXenServer XVAファイルから仮想マシンをインポートできます。また、仮想マシンをOVF/OVAパッケージおよびXenServer XVAファイルとしてエクスポートできます。仮想マシンのインポートおよびエクスポートには、XenCenterの[インポート]ウィザードと[エクスポート]ウィザードを使用します。XenCenterでは、ディスクイメージの内容を転送するときに、Transfer VMが使用されます。

Hyper-VやVMwareなど、XenCenter以外のハイパーバイザーで作成された仮想マシンをインポートする場合は、その仮想マシンがXenServer上で正しく起動するように、オペレーティングシステムの修復機能を使用する必要があります。

インポートとエクスポートでサポートされる形式

   
形式 説明
Open Virtualization Format(OVFとOVA) OVFは、いくつかの仮想マシンで構成される仮想アプライアンスをパッケージ化および配布するためのオープンスタンダードです。 XenCenterでのOVFファイルおよびOVAファイルのサポートについて詳しくは、「Open Virtualization Format(OVFとOVA)」を参照してください。
ディスクイメージ形式(VHDとVMDK) [インポート]ウィザードでは、VHD(Virtual Hard Disk)およびVMDK(Virtual Machine Disk)形式のディスクイメージファイルをインポートできます。この形式では、OVFメタデータがない仮想ディスクイメージをインポートできます。 サポートされるディスクイメージの形式について詳しくは、「ディスクイメージ形式(VHDとVMDK)」を参照してください。
XenServer XVA形式 XVAはXenハイパーバイザー独自の形式で、単一の仮想マシンを記述子とディスクイメージの単一ファイルアーカイブとしてパッケージ化します。このファイルの拡張子は、 .xvaです。
XenServer XVA Version 1(ova.xml) XVA Version 1は、単一の仮想マシンを記述子とディスクイメージを含んだファイルセットとしてパッケージ化します。記述子( ova.xml )により、その仮想マシンの仮想ハードウェアが定義されます。ディスクイメージ形式は、一連のファイルを含んだディレクトリによって表されます。このディレクトリの名前は、記述子に定義されている参照名に対応しています。ディスクイメージの1GBのチャンクごとに、1ファイルが作成されます。このファイルの名前には10進数のチャンク番号が使用され、ディスクイメージの各ブロックがgzipで圧縮されたローバイナリ形式で格納されます。

各ファイル形式の用途:

OVF/OVA形式のファイルは、以下の用途に使用されます。

  • XenServerのvAppおよび仮想マシンを、OVFをサポートするほかのハイパーバイザーと共有する。
  • 複数の仮想マシンを保存する。
  • vAppまたは仮想マシンを破損や改ざんから保護する
  • ライセンス契約を追加する。
  • OVFパッケージをOVAに格納してvAppを配布しやすくする。

XVA形式のファイルは、以下の用途に使用されます。

  • 仮想マシンを、XenServerの6.0以前のバージョンと共有する。
  • コマンドラインインターフェイス(CLI)でスクリプトを実行して仮想マシンをインポートまたはエクスポートする。

オペレーティングシステムの修復

XenCenterのオペレーティングシステムの修復機能では、XenServerにインポートした仮想マシンの互換性の問題を解決できます。XenServer以外のハイパーバイザー上で作成した仮想マシンをOVF/OVAパッケージとディスクイメージからインポートする場合に、この機能を使用します。

インポートした仮想マシンのオペレーティングシステムでは、オペレーティングシステムの修復機能により、XenServer上での起動に必要な起動デバイスが有効になり、ほかのハイパーバイザーで使用されるサービス(ツールとも呼ばれます)が無効になります。対象となるゲストオペレーティングシステムには、XenServerでサポートされるすべてのバージョンのWindowsと、Linuxの一部のディストリビューションが含まれます。オペレーティングシステムの修復機能は、ゲストオペレーティングシステムをほかのハイパーバイザー用に変換するためのものではありません。

オペレーティングシステムの修復機能は、インポートした仮想マシンのDVDドライブに挿入された自動起動ISOイメージとして提供されます。仮想マシンの初回起動時に、この自動起動イメージにより適切な修復が行われ、仮想マシンがシャットダウンされます。同時に起動デバイスの設定がリセットされるため、これ以降は設定されているデバイスの順序に従って仮想マシンが起動します。

インポートしたディスクイメージおよびOVF/OVAパッケージでオペレーティングシステムの修復機能を使用するには、XenCenterの[インポート]ウィザードの [OSの修復設定] ページでこの機能を有効にして、Fixup ISOのコピー先を指定します。

オペレーティングシステムの修復機能の要件

オペレーティングシステムの修復機能を使用するには、40MBの空き容量を持つISOストレージリポジトリと、256MBの仮想メモリが必要です。

Transfer VM

Transfer VMは、仮想ディスクイメージのインポートまたはエクスポート時にのみ実行される、XenCenter組み込みの仮想マシンです。この仮想マシンにより、仮想ディスクイメージの内容がディスクイメージとXenServerストレージリポジトリ間で転送されます。ディスクイメージをインポートまたはエクスポートするたびに、1つのTransfer VMが実行されます。複数のディスクイメージを持つ仮想マシンやvAppをインポートまたはエクスポートする場合でも、同時に転送されるディスクイメージは1つのみです。

[インポート] ウィザードおよび [エクスポート] ウィザードでは、Transfer VM用のネットワーク設定を行う必要があります。

Transfer VMの要件

1つのTransfer VMの実行に必要なXenServerの要件は、以下のとおりです。

   
仮想CPU 1
仮想メモリ 256MB
ストレージ 8MB
ネットワーク XenServerホストから接続可能なネットワーク。通常は管理ネットワーク。静的または動的IPアドレス。(動的IPアドレス推奨)

デフォルトでは、転送プロトコルとしてiSCSIが使用されます。このため、XenCenterホスト上にiSCSIイニシエータが必要です。転送プロトコルとしてRawVDIを使用することもできます。詳しくは、『XenServer仮想マシンユーザーガイド』を参照してください。

仮想マシンのインポート:概要

仮想マシンのインポートでは、ホームサーバーを指定したりストレージやネットワークを設定したりするなど、実質的に [新規VM] ウィザードで新しい仮想マシンを作成する場合と同じ手順が必要になります。これらの手順については、「新規仮想マシンの作成」を参照してください。

[インポート] ウィザードでは、以下の手順により仮想マシンをインポートします。

  1. インポートするファイルを指定する。

    最初に、インポートする仮想マシンを含んでいるファイルを選択します。

    XenCenterホスト上にローカルに存在しないファイルを指定するには、 [ファイル名] ボックスにURL(http、https、file、ftp)を入力します。 [次へ] をクリックすると、 [パッケージのダウンロード] ダイアログボックスが開きます。ここでは、ファイルのダウンロード先となるXenCenterホスト上のフォルダーを指定します。ファイルのダウンロードが完了すると、 [インポート] ウィザードの次のページが開きます。

  2. (VHDおよびVMDKのみ)新しい仮想マシンの名前と、割り当てるCPUの数とメモリの量を指定する。

    VHDまたはVMDKファイルからのインポートでは、新しい仮想マシンの名前を入力して、仮想CPU(vCPU)とメモリを割り当てる必要があります。これらの値は、仮想マシンの作成後に変更することもできます。この手順について詳しくは、「仮想マシンのCPUとメモリの設定」を参照してください。XenCenterでは、仮想マシン名が重複しているかどうかがチェックされません。このため、仮想マシンの内容を表すわかりやすい名前を使用してください。詳しくは、「仮想マシンの名前と説明」を参照してください。

  3. (OVF/OVAのみ)EULAを確認して同意する。

    インポートするパッケージにライセンス契約書(EULA)が含まれている場合は、内容を確認して同意し、 [次へ] をクリックします。パッケージにEULAが含まれていない場合、この手順は不要です。

  4. 場所/ホームサーバーを選択する。

    仮想マシンのインポート先のプールまたはスタンドアロンサーバーを選択します。また、一覧から ホームサーバー を選択します。

  5. ストレージを構成する。

    次に、インポートする仮想マシンの仮想ディスクを格納するストレージリポジトリを選択します。

    XVA形式の仮想マシンでは、インポートする仮想マシンのすべての仮想ディスクを1つのストレージリポジトリに格納します。

    OVF/OVAパッケージやディスクイメージファイルの仮想マシンでは、インポートするすべての仮想ディスクを1つのストレージリポジトリに格納したり、それぞれ個別のストレージリポジトリに格納したりできます。

  6. ネットワークを構成する。

    次に、インポートする仮想マシンの仮想ネットワークインターフェイスを、インポート先のプールまたはスタンドアロンサーバーのネットワークに割り当てます。

  7. (OVF/OVAのみ)セキュリティを検証する。

    インポートするOVF/OVAパッケージに証明書やマニフェストなどのセキュリティが設定されている場合は、必要な情報を指定する必要があります。

  8. (OVF/OVAおよびディスクイメージのみ)オペレーティングシステムの修復とTransfer VMを設定する。

    XenServer以外のハイパーバイザーで作成された仮想マシンをインポートする場合は、XenServer上で正しく実行できるように、オペレーティングシステムの修復機能を有効にします。また、OVF/OVAパッケージやディスクイメージからのインポートやエクスポートで使用される一時的な仮想マシン(Transfer VM)のネットワークを設定します。

  9. 仮想マシン作成を完了する。

    [インポート] ウィザードの最後のページでは、選択した設定内容を確認できます。XVAからのインポートでは、 [VMを自動的に起動する] チェックボックスをオンにして、インポートした仮想マシンが自動的に起動するように設定できます。

    [完了] をクリックしてインポートを実行し、ウィザードを閉じます。

仮想マシンのエクスポート:概要

エクスポートする仮想マシンを選択して、 [エクスポート] ウィザードを開きます。これを行うには、 [VM] メニューの [エクスポート] を選択します。

  1. エクスポートするファイルの詳細を指定する。

    ウィザードの最初のページで、ファイル名およびエクスポート先を指定して、 [形式] ボックスの一覧でファイル形式を選択します。

    仮想マシンをXVAファイルとしてエクスポートするには、 [XVAファイル(*.xva)] を選択します。この形式にエクスポートできるのは、単一の仮想マシンを選択した場合のみです。

    仮想マシンをOVFまたはOVAパッケージとしてエクスポートするには、 [OVF/OVAパッケージ(*.ovf, *.ova)] を選択します。

  2. エクスポートする仮想マシンを確認する。

    ウィザードの次のページでは、エクスポートする仮想マシンの選択を変更できます。たとえば、OVFまたはOVAパッケージとしてエクスポートする仮想マシンを追加したり削除したりできます。XVAファイルとしてエクスポートする場合、この一覧で選択できる仮想マシンは1つのみです。

  3. (OVF/OVAのみ)EULA、高度なオプション、およびTransfer VMを設定する。

    仮想マシンをOVFまたはOVAパッケージとしてエクスポートする場合は、いくつかの追加オプションを設定できます。詳しくは、「OVF/OVAとしてのエクスポート」を参照してください。

  4. 仮想マシンのエクスポートを完了する。

    ウィザードの最後のページで、エクスポート内容を確認します。エクスポートしたファイルを検証するには、 [完了時にエクスポートを検証する] チェックボックスをオンにします。

    [完了] をクリックしてエクスポートを実行し、ウィザードを閉じます。