仮想マシンの移行

このトピックでは、プール内およびプール間とスタンドアロンサーバー間での仮想マシンの移行および移動について説明します。仮想マシンの移行とは、実行中または一時停止中の仮想マシンを別のサーバーまたはプールに移動する操作を意味します。一方、仮想マシンの移動は、シャットダウンされた仮想マシンの移動を意味します。実行中または一時停止中の仮想マシンの移行について詳しくは、「XenMotionおよびストレージXenMotionによる仮想マシンの移行について」を参照してください。シャットダウンされた仮想マシンの移動について詳しくは、「仮想マシンの移動」を参照してください。

XenMotionおよびストレージXenMotionによる仮想マシンの移行について

XenMotion

XenMotionは、実行中または一時停止中の仮想マシンのディスクが両方のホストで共有されているストレージに格納されている場合に、これらの仮想マシンをXenServer間で移動する機能で、XenServerのすべてのバージョンで使用できます。これにより、ワークロードバランス、高可用性、およびプールのローリングアップグレードなどのプール保守機能で仮想マシンを自動的に移動できるようになります。これらのプール保守機能は、ワークロードの分散、インフラストラクチャの耐障害性、およびサーバーソフトウェアのアップグレード機能を、仮想マシンを停止させることなく提供します。ストレージを共有できるのは同一プールに属するホストのみなので、仮想マシンの移行も同一プール内に限られます。

ストレージXenMotion

ストレージXenMotionでは、ストレージを共有していないホスト間でも仮想マシンを移行できます。つまり、ローカルストレージ上で実行中の仮想マシンを、仮想的にサービスを中断することなくほかのプール内のホストに移行することもできます。仮想マシンの移行先ホストサーバーの選択方法は、仮想マシンとリソースプールの設定により異なります。移行先サーバーの選択は、仮想マシンとプールの構成方法に応じて異なります。たとえばワークロードバランス(WLB)が有効になっているプールでは、仮想マシンのワークロードに対して最適な物理サーバーが選択されるように推奨事項が示されます。詳しくは、「仮想マシンの初期配置、移行、および再開に適したサーバーの選択」を参照してください。

ストレージXenMotionにより、以下のことが可能になります。

  • 仮想マシンをXenServerプール間で再配置する(開発環境から実務環境に移行するなど)
  • スタンドアロンのXenServerホストを、仮想マシンのダウンタイムなしにアップグレードまたはアップデートする
  • XenServerホストのハードウェアをアップグレードする

注: 変更ブロック追跡を有効にした仮想マシンの移行にストレージXenMotionを使用することはできません。ストレージXenMotionを実行する前に、変更ブロック追跡を無効にします。詳しくは、「変更ブロック追跡」を参照してください。

注: ホスト間で移行される仮想マシンの状態情報は保持されます。この情報には、仮想マシンを識別するための情報のほか、CPUやネットワークなどのパフォーマンス測定値の履歴が含まれます。

ストレージXenMotionでは、ストレージリポジトリ上の仮想ディスクを、同一プール内のほかのストレージリポジトリに移動することもできます。詳しくは、「仮想ディスクの移動」を参照してください。

互換性に関する要件

XenMotionまたはストレージXenMotionで仮想マシンを移行する場合、新しい仮想マシンとサーバーは以下の互換性に関する要件を満たしている必要があります。

  • XenServer Toolsが、移行するWindows仮想マシンごとにインストールされている必要があります。
  • 移行先サーバーで、移行元サーバーと同等またはそれ以降のバージョンのXenServerが動作している必要があります。
  • ストレージXenMotionでは、移行元サーバーと移行先サーバーでCPUが異なる場合に移行元サーバーのすべてのCPU機能を移行先サーバーがサポートしている必要があります。このため、たとえばAMD社製プロセッサのホストからIntel社製プロセッサのホストに仮想マシンを移行することはほぼ不可能です。
  • ストレージXenMotionでは、複数のスナップショットを持つ仮想マシンを移行できません。
  • チェックポイントがある仮想マシンは移行できません。
  • ストレージXenMotionでは、7つ以上のVDIを持つ仮想マシンを移行できません。
  • 移行先サーバーで、動的メモリ制御機能が有効な場合も含め、十分な空きメモリ領域が必要です。十分なメモリを割り当てられない場合、移行処理が完了しません。
  • ストレージXenMotionでは、移行先のホストに十分な空きディスク領域が必要です(移行する仮想マシンおよびスナップショット用)。十分な領域がない場合、移行処理が完了しません。

XenMotionとストレージXenMotionの制限

XenMotionおよびストレージXenMotionには、以下の制限事項があります。

  • Citrix Virtual Desktopsの展開では、ストレージXenMotionを使用しないでください。
  • PCIパススルー機能を使用した仮想マシンは移行できません。
  • 移行時に仮想マシンのパフォーマンスが低下することがあります。
  • ストレージXenMotionでは、リソースプールの高可用性を無効にしてから仮想マシンを移行する必要があります。
  • 仮想マシンの移行にかかる時間は、仮想マシンのメモリサイズやその仮想マシンで処理中のタスクにより異なります。また、ストレージXenMotionの場合は、VDIのサイズやストレージで処理中のタスクによっても異なります。
  • 仮想GPUおよびIntel GVT-gは、XenMotionおよびストレージXenMotionに対応していません。NVIDIA vGPUとこれらの機能の互換性について詳しくは、『Configuring Citrix XenServer for Graphics』を参照してください

XenMotionまたはストレージXenMotionを使用した仮想マシンの移行手順については、「仮想マシンの移行または移動方法」を参照してください。

仮想マシンの移動

XenCenter VMの移動ウィザードを使用して、シャットダウンされた仮想マシンをプール内のほかのストレージに移動できます。手順については、「仮想マシンの移行または移動方法」を参照してください。

仮想マシンの移行または移動方法

  1. リソースペインで仮想マシンを選択して、仮想マシンの状態に応じて次のいずれかを行います。
    • XenMotionまたはストレージXenMotionを使用して実行中またはサスペンド中の仮想マシンを移行するには、[VM] メニューから、[移行先サーバー][VMの移行ウィザード] の順に選択します。[VMの移行]ウィザードが開きます。

      注: リソースプールのメンバーが16以下の場合、仮想マシンを移行するために使用可能なサーバー一覧が右クリックメニューに表示されます。ただし、これより大きいプールの場合は、サーバーがメニューに表示されず、移行先サーバーウィザードを開く必要があります。

    • 停止中のVMを移動するには、[VM] メニューで [VMの移動] を選択します。[VMの移動] ウィザードが開きます。

  2. [移行先] ボックスの一覧から、スタンドアロンサーバーまたはプールを選択します。
  3. [ホームサーバー] ボックスの一覧で仮想マシンのホームサーバーを選択して、[次へ] をクリックします。
  4. [ストレージ] ページで、移行した仮想マシンの仮想ディスクを配置するストレージリポジトリを選択して、[次へ] をクリックします。
    • [すべての仮想ディスクを同一SR上に移行する] オプションがデフォルトで選択され、移行先プールのデフォルトの共有ストレージリポジトリが表示されます。
    • [仮想ディスクの移行先SRを指定する] をクリックして、[ストレージリポジトリ] ボックスの一覧でストレージリポジトリを選択します。このオプションでは、移行する仮想マシンの仮想ディスクごとに異なるストレージリポジトリを選択できます。
  5. [ネットワーク] ページでは、選択した仮想マシンの仮想ネットワークインターフェイスを、移行先プールまたはスタンドアロンサーバーのネットワークに割り当てます。[ターゲットネットワーク] ドロップダウンリストでオプションを指定し、[次へ] をクリックします。
  6. 仮想マシンの仮想デスクの移行で使用される移行先プールのストレージネットワークを選択して、[次へ] をクリックします。

    注: パフォーマンス上の理由から、管理ネットワークをライブマイグレーションで使用しないことをお勧めします。

  7. 選択した内容を確認し、[完了] をクリックして仮想マシンの移行または移動を実行します。