インストール

ここでは、Citrix XenServer 7.1 LTSRと累積更新プログラムのインストールについて説明します。インストール中に発生する可能性のある問題とそのトラブルシューティング情報、追加情報の入手方法についても説明します。

ここでは、物理サーバー上でXenServerホストを設定するシステム管理者を主な対象としています。

インストールの概要

XenServer 7.1累積更新プログラム1(CU1)は、XenServerのアップデートを提供すると同時に、他のバージョンのXenServerをアップグレードしたり、新しくインストールするための基本インストールパッケージでもあります。

以前の累積更新プログラムがインストールされた既存のXenServer 7.1をアップデートする場合:

  • XenServer 7.1累積更新プログラムXのインストールファイルを使用します

    このファイルはダウンロードサイトからダウンロードできます。

  • ホストのアップデートの情報を確認してから、XenServerのインストールをアップデートします。

XenServer 7.1累積更新プログラムXを新しくインストールする場合:

既存のXenServer 7.0のインストールをアップグレードする場合:

XenServerおよびXenCenterのインストール

ここでは、物理サーバー上にXenServerホストソフトウェアをインストールしてからWindowsワークステーション上にXenCenterをインストールし、仮想マシンを作成および実行するためのインフラストラクチャを作成します。

また、そのほかの一般的なインストールおよび展開シナリオについても説明します。

インストールメディアとインストール方法

XenServerはベアメタルハードウェア上に直接インストールされるため、オペレーティングシステムの介在による複雑さ、オーバーヘッド、およびパフォーマンス上のボトルネックが生じません。デバイスドライバーは、Linuxカーネルで提供されるものが使用されます。このため、幅広いハードウェアデバイスおよびストレージデバイス上でXenServerを実行できます。ただし、「XenServerハードウェア互換性リスト(HCL)(英語)」を参照して、認定済みのデバイスドライバーを使用することをお勧めします。

XenServerホストは、以下のコンポーネントで構成されます:

  • Xenハイパーバイザー:ソフトウェアの基本的な抽象化レイヤーで、CPUスケジューリングなどの下位レベルタスクや仮想マシンのメモリ分離などを行います。Xenハイパーバイザーは、ハードウェアの抽象化レイヤーを仮想マシンに提供し、ネットワーク、外部ストレージデバイス、ビデオなどの処理は行いません。Xenハイパーバイザーは、GNU General Public License(GPL)に基づいてライセンスされるフリーソフトウェアとして、Linux Foundation Xen Projectコミュニティにより開発およびメンテナンスされています。XenServer 7.1では、Xenハイパーバイザーのv4.7が使用されます。

  • コントロールドメイン:「Domain0」または「dom0」とも呼ばれ、XenServerの管理ツールスタックを実行するセキュアな特権Linux仮想マシン(ベースはCentOS 7.2ディストリビューション)です。コントロールドメインは、XenServerの管理機能を提供するほか、ユーザーが作成した仮想マシン(VM)に物理デバイスへのアクセスを提供するドライバースタックも実行します。

  • 管理ツールスタック:XenServerのリソースプールを管理する時の仮想マシンのライフサイクル操作、ホストと仮想マシンのネットワーク設定、仮想マシンのストレージ管理、ユーザー認証などを制御します。xapiにより提供されるXenAPI管理インターフェイスについてはドキュメントが公開されており、このインターフェイスは仮想マシンやリソースプールを管理するためのすべてのツールで使用されます。xapiとも呼ばれます。

  • 仮想マシンテンプレート:一般的なオペレーティングシステムを仮想マシンとしてインストールするためのテンプレートです。

  • ローカルストレージリポジトリ(SR):仮想マシン用のストレージリポジトリです。

重要:

XenServerホストは、専用の64ビットx86サーバーにインストールする必要があります。

XenServerホストとのデュアルブート構成としてほかのオペレーティングシステムをインストールしないでください。このような構成はサポートされていません。

インストールメディア

インストールメディアには、XenServerホストとXenCenterの両方のインストーラーが収録されています。また、このメディアに収録されているReadme Firstには、XenServerやXenServerコンポーネントに関するドキュメントやそのほかの情報についての説明および入手先が記載されています。

インストール方法

XenServerホストソフトウェアをインストールするには、次の3つの方法があります:

  • CDからインストールする。

    インストールCDのISOファイルをダウンロードして、それを使ってインストールCDを作成できます。インストーラーは、XenServerのダウンロードページからダウンロードできます。

    XenServerのインストーラーファイルには、物理サーバー上にXenServerをセットアップしたりWindowsコンピューター上にXenCenterをインストールしたりするための基本パッケージが含まれています。

  • ネットワーク上にTFTPサーバーを起動するようにセットアップします。

    ネットワークを使用してインストーラーを起動するためのTFTPサーバーの設定方法について詳しくは、ネットワークブートによるインストールを参照してください。

  • XenServerをSAN上のリモートディスクにインストールしてSANブート環境をセットアップする。

    詳しくは、「SAN環境からの起動」を参照してください。

サプリメンタルパック

サプリメンタルパックは、XenServerをインストールした後で、必要に応じてインストールできます。サプリメンタルパック(filename.iso)をコンピューター上の把握しやすい場所にダウンロードして、アップデートと同じ方法でインストールします。詳しくは、「XenServer Supplemental Packs and the DDK Guide(英語)」を参照してください。

アップグレード

インストール済みのXenServerが検出された場合は、アップグレードインストールを実行するためのオプションが表示されます。アップグレードでは、新規インストールと同様の画面が表示されますが、いくつかの手順が省略され、既存のネットワーク設定やシステムの日時設定などは保持されます。

重要

アップグレードは、慎重に計画し、実行する必要があります。個々のXenServerホストやリソースプールのアップグレードについて詳しくは、「XenServerのアップグレード」を参照してください。

XenServerホストのインストール

ヒント

インストール中は、F12キーを押すとすばやく次の画面に進みます。Tabキーを押して要素間を移動し、SpaceまたはEnterキーを押して選択します。ヘルプ(英文)を表示するには、F1キーを押します。

警告

XenServerをインストールすると、インストール時に指定したすべてのハードディスク上のデータが上書きされます。必要に応じて、既存のデータをバックアップしておいてください。

XenServerホストをインストールまたはアップグレードするには:

  1. コンピューターをインストールCDから起動するか、TFTPサーバーからネットワークブートを実行します。

  2. 起動メッセージおよび[ようこそXenServerへ]画面が表示されます。ここで、インストールに使用するキーマップ(キーボードレイアウト)を選択します。

    注:

    [システムハードウェア]警告画面が表示され、インストール先コンピューターのCPUがハードウェア仮想化をサポートしている場合は、ハードウェアの製造元でBIOSのアップデートが提供されていないかどうかを確認してください。

  3. [ようこそXenServerセットアップへ]画面が表示されます。

    XenServerには、最近の多くのサーバーハードウェアをサポートするドライバーが付属しています。ただし、追加のドライバーが提供されている場合は、F9キーを押します。これにより、追加ドライバーをインストールするための手順が表示されます。

    警告:

    インストールプロセスのこの段階では、ドライバーディスクが含まれたアップデートパッケージのみがインストールされます。ただし、後の段階でサプリメンタルパックを含むアップデートパッケージをインストールするようメッセージが表示されます。

    必要なすべてのドライバーのインストールが完了したら、[OK] を選択して続行します。

    XenServerは、FCoEからXenServerインストールを起動するように構成できます。F10キーを押し、画面に表示される指示に従ってFCoEを設定します。

    注:

    FCoEからXenServerホストを起動できるようにする前に、LUNをホストに提供するために必要な設定を手動で行ってください。この設定には、ストレージファブリックの設定と、SANのパブリックワールドワイドネーム(PWWN)へのLUNの割り当てが含まれます。この設定を完了した後、使用可能なLUNがSCSIデバイスとしてホストのCNAにマウントされます。これにより、ローカルで接続されているSCSIデバイスのように、SCSIデバイスを使用してLUNにアクセスできるようになります。FCoEをサポートするための物理スイッチおよびアレイの構成について詳しくは、ベンダーが提供するドキュメントを参照してください。

  4. XenServerのライセンス契約書が表示されます。Page UpキーとPage Downキーを使用してスクロールしながら、契約書を確認します。[ライセンス契約書に同意する] を選択して続行します。

  5. 適切な操作を選択します。以下のオプションが表示されます:

    • Perform clean installation:新規インストールを行います。

    • Upgrade:インストール済みのXenServerが検出された場合は、アップグレードするためのオプションが表示されます。XenServerホストのアップグレードについて詳しくは、「既存バージョンからのアップグレード」を参照してください。

    • Restore:作成済みのバックアップが検出された場合は、そのバックアップからXenServerを復元するためのオプションが表示されます。

    選択したら、[OK] を選択して続行します。

  6. 複数のローカルハードディスクがある場合は、インストール用のプライマリディスクを選択し、[OK] を選択します。

  7. 仮想マシンストレージ用のディスクを選択します。ディスクに関する情報を表示するには、F5キーを押します。

    ストレージを有効利用するためにシンプロビジョニングを使用する場合は、[Enable thin provisioning] を選択します。Citrix Virtual Desktopsを使用する場合、ローカルキャッシュが正しく機能するように、このオプションを選択することを強くお勧めします。詳しくは、「IntelliCache」を参照してください。

    [OK] を選択します。

  8. インストールメディアのソースを選択します。

    インストールCDを使用するには、[Local media] を選択します。ネットワークを使用してインストールするには、[HTTP][FTP]、または [NFS] を選択します。[OK] を選択して続行します。

    [HTTP] または [FTP] または [NFS] を選択した場合は、以下の手順に従います:

    1. XenServerインストールメディアファイルに接続するためのネットワークをセットアップします。

      コンピューターに複数のNIC(ネットワークインターフェイスカード)がある場合は、XenServerインストールメディアファイルへのアクセスに使用するNICを1つ選択します。[OK] を選択して続行します。

    2. DHCPを使用してNICを構成する場合は [Automatic configuration(DHCP)] を選択し、手動でNICを構成する場合は[Static configuration]を選択します。[Static configuration] を選択した場合は、必要なNIC設定を行います。

    3. [HTTP] または [FTP] を選択した場合は、必要に応じて、HTTPまたはFTPリポジトリのURL、ユーザー名、およびパスワードを入力します。

      [NFS] を選択した場合は、NFS共有のサーバー名およびパスを入力します。

    [OK] を選択して続行します。

  9. インストールメディアの整合性を検証するかどうかを選択する画面が表示されます。[Verify installation source] を選択すると、パッケージのSHA256のチェックサムが計算され、既知の値と比較されます。この処理には時間がかる場合があります。選択したら、[OK] を選択して続行します。

  10. ルートパスワードを設定します。確認のため、同じパスワードを2回入力する必要があります。ここで設定したルートパスワードは、後でXenCenterを使ってこのXenServerホストに接続する時に使用します。また、このパスワード(ユーザー名は「root」)は、システム設定コンソールであるxsconsoleにログオンするときにも使用します。

  11. プライマリの管理インターフェイスを設定します。このインターフェイスは、XenCenterとこのXenServerホストとの接続で使用されます。

    コンピューターに複数のNICがある場合、管理インターフェイスとして使用するNICを選択します。[OK] を選択して続行します。

  12. 管理インターフェイスとして使用するNICのIPアドレスとして、DHCPを使用するか([Automatic configuration(DHCP)])、特定のアドレスを使用するか([Static configuration])を選択します。VLANネットワーク上で管理インターフェイスを使用するには、VLAN IDを指定します。

    注:

    リソースプールを構成するXenServerホストでは、静的なIPアドレスを設定するか、DNSで正しく名前解決されるように設定しておく必要があります。DHCPを使用する場合は、静的DHCP予約ポリシーが設定されていることを確認してください。

  13. ホスト名を設定して、DNS設定を手作業で行うかDHCPを使って自動的に行うかを指定します。

    [Hostname Configuration] セクションでは、ホスト名を指定します。[Automatically set via DHCP] を選択すると、IPアドレスだけでなくホスト名がDHCPサーバーから自動的に取得されます。特定のホスト名を指定する場合は、[Manually specify] を選択し、フィールドにサーバーのホスト名を入力します。

    注:

    特定のホスト名を手動で指定する場合は、完全修飾ドメイン名(FQDN)ではなく、ホスト名のみを入力します。FQDNを入力すると、外部認証に失敗する場合や、XenServerホストが別の名前でADに追加される場合があります。

    [DNS Configuration] セクションでは、[Automatically set via DHCP] を選択します。これにより、DHCPを使用してネームサービス設定が取得されます。[Manually specify] を選択した場合は、プライマリ(必須)、セカンダリ(オプション)、およびターシャリ(オプション)のDNSサーバーのIPアドレスを入力します。

    [OK] を選択して続行します。

  14. 地理的領域と都市名でタイムゾーンを選択します。この一覧では、対象ロケールの先頭の文字を入力すると、その文字で始まる最初のエントリにカーソルが移動します。[OK] を選択して続行します。

  15. XenServerホストのローカルの日時として、NTPによる自動設定または手動設定を選択します。選択したら、[OK] を選択して続行します。

  16. NTPを使用する場合は、[NTP is configured by my DHCP server] を選択するか、下のフィールドに1つ以上のNTPサーバーの名前またはIPアドレスを入力します。[OK] を選択します。

    注:

    XenServerは、サーバーのBIOSの時間設定がUTCの現在時刻であることを想定して動作します。

  17. [ Install XenServer] を選択します。

    手作業での日時設定を選択した場合は、インストール中に日時を入力するための画面が表示されます。設定が終わったら、[OK] を選択して続行します。

  18. CDでインストールしている場合、CDからサプリメンタルパックをインストールするかどうかを選択する画面が表示されます。ハードウェアの供給元からサプリメンタルパックが提供されている場合は、[Yes] を選択します。

    サプリメンタルパックのインストールを選択した場合、ディスクの挿入を求めるメッセージが表示されます。XenServerのインストールCDを取り出して、適切なディスクを挿入します。[OK] を選択します。

    [Use media] を選択して続行すると、Linux Packまたはサプリメンタルパックのインストールが開始されます。

    ほかのサプリメンタルパックをインストールする場合は、この手順を繰り返します。

  19. [Installation Complete] 画面が表示されたら、インストールCDを取り出して(CDからインストールしている場合)、[OK] を選択してサーバーを再起動します。

    サーバーが再起動すると、XenServerのシステム設定コンソールであるxsconsoleが表示されます。xsconsoleからローカルシェルにアクセスするには、Alt+F3キーを押します。シェルからxsconsoleに戻るには、Alt+F1キーを押します。

    注:

    表示されたIPアドレスを控えておきます。このIPアドレスは、XenCenterをXenServerホストに接続するときに使用します。

XenCenterのインストール

XenCenterは、XenServerホストとネットワークで接続されているWindowsマシン上にインストールします。このシステムに.NET Frameworkバージョン4.6以上がインストールされていることを確認してください。

XenCenterのインストーラーは、XenServerのインストールメディアに収録されています。XenCenterの最新バージョンは、XenServerダウンロードページからダウンロードすることもできます。

XenCenterをインストールには:

  1. 以前のバージョンのXenCenterが存在する場合は、それを必ずアンインストールしておく必要があります。

  2. インストーラを起動します。

    XenServerインストールCDからインストールする場合は、以下の手順に従います:

    1. インストールCDを、XenCenterのインストール先コンピューターのDVDドライブに挿入します。

    2. CDのclient_installフォルダーを開きます。XenCenter.msiをダブルクリックしてインストールを開始します。

  3. インストールウィザードの指示に従って、XenCenterをインストールします(必要な場合はインストール先を変更します)。

XenCenterでXenServerホストに接続

XenCenterでXenServerホストに接続するには:

  1. XenCenterを起動します。XenCenterが起動すると、[ホーム] タブが開きます。

  2. [サーバーの追加] アイコンをクリックします。

  3. [サーバー] ボックスに、XenServerホストのIPアドレスを入力します。XenServerのインストール時に設定したルートユーザー名とパスワードを入力します。[追加] をクリックします。

  4. ホストを初めてXenCenterに追加すると、[接続状態の保存と復元] ダイアログボックスが開きます。このダイアログボックスでは、ホストの接続情報を保持して、ホスト接続が自動的に復元されるように設定できます。

    この設定は、XenCenterまたはWindowsのレジストリエディターを使用して変更できます。

    XenCenterでは、[ツール] メニューの [オプション] を選択し、[オプション] ダイアログボックスの[保存と復元] ページで適切な変更を行います。[OK] をクリックして変更を保存します。

    Windowsのレジストリエディターを使用してこれを行うには、キーHKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Citrix\XenCenterに移動し、文字列値trueまたはfalseAllowCredentialSaveという名前のキーを追加します。