インストール

このセクションでは、XenServerのインストール、設定、および初期操作の説明に加え、インストール中に発生する可能性のある問題とそのトラブルシューティング情報、および追加情報の入手方法について説明します。

この情報は、物理サーバー上でXenServerホストを設定するシステム管理者を主な対象としています。

XenServerはベアメタルハードウェア上に直接インストールされるため、オペレーティングシステムの介在による複雑さ、オーバーヘッド、およびパフォーマンス上のボトルネックが生じません。デバイスドライバーは、Linuxカーネルで提供されるものが使用されます。このため、幅広いハードウェアデバイスおよびストレージデバイス上でXenServerを実行できます。ただし、Citrixでは、認定デバイスドライバーを使用することをお勧めしています。 詳しくは、ハードウェア互換性リスト(HCL)を参照してください。

重要:

XenServerホストは、専用の64ビットx86サーバーにインストールする必要があります。XenServerホストとのデュアルブート構成としてほかのオペレーティングシステムをインストールしないでください。この構成はサポートされていません。

はじめに

XenServer 7.6をインストールする場合、 次の要因を考慮してください:

  • どのリリースストリームのXenServerを使用するか

  • どのインストール方法が最適か

  • どのようなシステム要件があるか

XenServerリリースストリーム

XenServerリリースは、次のいずれかのリリースストリームに属します:最新リリース(CR)または長期サービスリリース(LTSR)。XenServer 7.6は最新リリースです。CRストリームまたはLTSRストリームのどちらからXenServerのバージョンをインストールするかを選択するときは、次の点を考慮してください:

  • XenServerのバージョンアップデートする頻度
  • 安定性のある機能セットまたは最新の機能セットを好むかどうか

最新リリース

XenServerの最新リリースでは、可能な限り早い時期に新しい機能を使用することができます。CRストリームではXenServerの新しいバージョンは、四半期ごとにリリースされます。CRストリームを使用している場合、継続してサポートを利用するために、定期的に新しいCRを採用する必要があります。XenServer CRで検出されたほとんどの問題は、次の最新リリースで修正されます。セキュリティの問題は、CRに適用できるHotfixで修正されています。

XenServer 7.5または7.4がインストールされている場合、継続してサポートを利用するためには、XenServer 7.6にアップデートする必要があります。

長期サービスリリース

XenServerの長期サービスリリースでは、XenServerの機能セットに関して、安定した動作が保証されています。LTSRストリームではXenServerの新しいバージョンは2年ごとにリリースされ、最大10年間サポートされます。XenServer LTSRのすべての問題は、XenServer LTSRに適用できるHotfixまたは累積更新プログラム(CU)で修正されています。

現在XenServer 7.1 Cumulative Update 1 LTSRがインストールされている場合、XenServerの最新リリース(CR)ストリームにアップグレードして新しい機能を利用することができます。

インストール方法

XenServer 7.6には、次の2つの形式があります:

  • XenServerの以前のCRに適用できるアップデート
  • XenServerの以前のバージョンをアップグレードするか新規インストールを作成するために使用できる基本インストール

XenServer 7.6の取得に使用するファイルは、インストールされている既存のXenServerのバージョンによって異なります。

既存のバージョンのXenServer 取得方法: XenServer 7.6 使用するISOファイル
なし 新規インストール 基本インストールISO
7.5、7.4 アップデート アップデートISO
7.1 Cumulative Update 1、7.0 アップグレード 基本インストールISO

新規インストール

XenServer 7.6を新規にインストールする場合:

アップデート

XenServer 7.4または7.5の以前の最新リリースをXenServer 7.6にアップデートする場合:

  • XenServer7.6のアップデートISOファイルを使用します。

    このファイルはダウンロードサイトからダウンロードできます。

  • XenServerをアップデートする前に、「アップデート」の情報を確認してください。

アップグレード

XenServer 7.1 Cumulative Update 1または7.0からXenServer 7.6にアップグレードする場合:

インストールの場所

次のいずれかの方法を使用してXenServerホストをインストールします:

  • CDからインストールする。

    インストールCDのISOファイルをダウンロードして、それを使ってインストールCDを作成できます。 インストーラーは、ダウンロードページからダウンロードできます。

    メインのインストールファイルには、ホストでXenServerをセットアップし、WindowsコンピューターにXenCenterをインストールするために必要な基本パッケージが含まれています。

  • ネットワーク上にTFTPサーバーを起動するようにセットアップします。

    ネットワークを使用してインストーラーを起動するためのTFTPサーバーの設定方法について詳しくは、「ネットワークブートによるインストール」を参照してください。

  • XenServerをSAN上のリモートディスクにインストールしてSANブート環境をセットアップする。

    詳しくは、「SAN環境からの起動」を参照してください。

サプリメンタルパック

サプリメンタルパックは、XenServerをインストールした後で、必要に応じてインストールできます。サプリメンタルパック(filename.iso)をコンピューター上の把握しやすい場所にダウンロードして、アップデートと同じ方法でインストールします。 詳しくは、「Supplemental Packs and the DDK Guide」を参照してください。

アップグレード

インストール済みのXenServerが検出された場合は、アップグレードインストールを実行するためのオプションが表示されます。アップグレードでは、新規インストールと同様の画面が表示されますが、いくつかの手順が省略され、既存のネットワーク設定やシステムの日時設定などは保持されます。

重要:

アップグレードは、慎重に計画し、実行する必要があります。個々のXenServerホストおよびプールのアップグレードについて詳しくは、「既存バージョンからのアップグレード」を参照してください。

XenServerホストのインストール

ヒント:

インストール中は、F12キーを押すとすばやく次の画面に進みます。要素間を移動するにはTabキー、選択するにはSpaceまたはEnterキーを押します。ヘルプを表示するにはF1キーを押します。

警告:

XenServerをインストールすると、インストール時に指定したすべてのハードディスク上のデータが上書きされます。必要に応じて、既存のデータをバックアップしておいてください。

XenServerホストをインストールまたはアップグレードするには:

  1. コンピューターをインストールCDから起動するか、TFTPサーバーからネットワークブートを実行します。

  2. 起動メッセージおよび[ようこそXenServerへ]画面が表示されます。ここで、インストールに使用するキーマップ(キーボードレイアウト)を選択します。

    注:

    [システムハードウェア]警告画面が表示され、インストール先コンピューターのCPUがハードウェア仮想化をサポートしている場合は、ハードウェアの製造元でBIOSのアップデートが提供されていないかどうかを確認してください。

  3. [ようこそXenServerセットアップへ]画面が表示されます。

    XenServerには、最近の多くのサーバーハードウェアをサポートするドライバーが付属しています。ただし、追加のドライバーが提供されている場合は、F9キーを押します。これにより、追加ドライバーをインストールするための手順が表示されます。

    警告:

    インストールプロセスのこの段階では、ドライバーディスクが含まれたアップデートパッケージのみがインストールされます。ただし、後の段階でサプリメンタルパックを含むアップデートパッケージをインストールするようメッセージが表示されます。

    必要なすべてのドライバーのインストールが完了したら、[OK] を選択して続行します。

    XenServerは、FCoEからXenServerインストールを起動するように構成できます。F10キーを押し、画面に表示される指示に従ってFCoEを設定します。

    注:

    FCoEからXenServerホストを起動できるようにする前に、LUNをホストに提供するために必要な設定を手動で行ってください。この設定には、ストレージファブリックの設定と、SANのパブリックワールドワイドネーム(PWWN)へのLUNの割り当てが含まれます。この設定を完了した後、使用可能なLUNがSCSIデバイスとしてホストのCNAにマウントされます。これにより、ローカルで接続されているSCSIデバイスのように、SCSIデバイスを使用してLUNにアクセスできるようになります。FCoEをサポートするための物理スイッチおよびアレイの構成について詳しくは、ベンダーが提供するドキュメントを参照してください。

    FCoEファブリックの設定にVLAN 0を使用しないでください。XenServerホストはVLAN 0上のトラフィックを検出できません。

    警告:

    場合によっては、ソフトウェアFCoEスタックを使用してFCoE SANからXenServerホストを起動すると、ホストが応答を停止することがあります。この問題は、ホスト初期化フェーズで一時的にリンクが切断されるために発生します。ホストが長時間応答に失敗する場合は、この問題を回避するためにホストを再起動できます。

  4. XenServerのライセンス契約書が表示されます。Page UpキーとPage Downキーを使用してスクロールしながら、契約書を確認します。[ライセンス契約書に同意する] を選択して続行します。

  5. 適切な操作を選択します。以下のオプションが表示されます:

    • Perform clean installation:新規インストールを行います。

    • Upgrade:インストール済みのXenServerが検出された場合は、アップグレードするためのオプションが表示されます。XenServerホストのアップグレードについて詳しくは、「既存バージョンからのアップグレード」を参照してください。

    • Restore:作成済みのバックアップが検出された場合は、そのバックアップからXenServerを復元するためのオプションが表示されます。

    選択したら、[OK] を選択して続行します。

  6. 複数のローカルハードディスクがある場合は、インストール用のプライマリディスクを選択し、[OK] を選択します。

  7. 仮想マシンストレージ用のディスクを選択します。ディスクに関する情報を表示するには、F5キーを押します。

    ストレージを有効利用するためにシンプロビジョニングを使用する場合は、[シンプロビジョニングを有効にする]を選択します。これにより、ホストのローカルストレージリポジトリが仮想マシンVDIのローカルキャッシュとして使用されるようになります。Citrix Virtual Desktopsを使用する場合は、ローカルキャッシュが正しく機能するように、このオプションを選択することをお勧めします。詳しくは、「ストレージ」を参照してください。

    [OK] を選択します。

  8. インストールメディアのソースを選択します。

    インストールCDを使用するには、[ローカルメディア] を選択します。ネットワークを使用してインストールするには、[HTTP][FTP]、または [NFS] を選択します。[OK] を選択して続行します。

    [HTTP][FTP]、または [NFS] を選択した場合は、XenServerインストールメディアファイルに接続できるようネットワークをセットアップします:

    1. コンピューターに複数のNIC(ネットワークインターフェイスカード)がある場合は、XenServerインストールメディアファイルへのアクセスに使用するNICを1つ選択します。[OK] を選択して続行します。

    2. DHCPを使用してNICを構成する場合は [Automatic configuration(DHCP)] を選択し、手動でNICを構成する場合は[Static configuration]を選択します。[Static configuration] を選択した場合は、必要なNIC設定を行います。

    3. 使用するインストールメディアがVLANネットワークにある場合は、VLAN IDを指定します。

    4. [HTTP] または [FTP] を選択した場合は、必要に応じて、HTTPまたはFTPリポジトリのURL、ユーザー名、およびパスワードを入力します。

      [NFS] を選択した場合は、NFS共有のサーバー名およびパスを入力します。

      [OK] を選択して続行します。

  9. インストールメディアの整合性を検証するかどうかを選択する画面が表示されます。[Verify installation source] を選択すると、パッケージのSHA256のチェックサムが計算され、既知の値と比較されます。この処理には時間がかる場合があります。選択したら、[OK] を選択して続行します。

  10. ルートパスワードを設定します。確認のため、同じパスワードを2回入力する必要があります。ここで設定したルートパスワードは、後でXenCenterを使ってこのXenServerホストに接続する時に使用します。また、このパスワード(ユーザー名は「root」)は、システム設定コンソールであるxsconsoleにログオンするときにも使用します。

  11. プライマリの管理インターフェイスを設定します。このインターフェイスは、XenCenterとこのXenServerホストとの接続で使用されます。

    コンピューターに複数のNICがある場合、管理インターフェイスとして使用するNICを選択します。[OK] を選択して続行します。

  12. 管理インターフェイスとして使用するNICのIPアドレスとして、DHCPを使用するか([Automatic configuration(DHCP)])、特定のアドレスを使用するか([Static configuration])を選択します。VLANネットワーク上で管理インターフェイスを使用するには、VLAN IDを指定します。

    注:

    リソースプールを構成するXenServerホストでは、静的なIPアドレスを設定するか、DNSで正しく名前解決されるように設定しておく必要があります。DHCPを使用する場合は、静的DHCP予約ポリシーが設定されていることを確認してください。

  13. ホスト名を設定して、DNS設定を手作業で行うかDHCPを使って自動的に行うかを指定します。

    [Hostname Configuration] セクションでは、ホスト名を指定します。[Automatically set via DHCP] を選択すると、IPアドレスだけでなくホスト名がDHCPサーバーから自動的に取得されます。特定のホスト名を指定する場合は、[Manually specify] を選択し、フィールドにサーバーのホスト名を入力します。

    注:

    特定のホスト名を手動で指定する場合は、完全修飾ドメイン名(FQDN)ではなく、ホスト名のみを入力します。FQDNを入力すると、外部認証に失敗する場合や、XenServerホストが別の名前でADに追加される場合があります。

    [DNS Configuration] セクションでは、[Automatically set via DHCP] を選択します。これにより、DHCPを使用してネームサービス設定が取得されます。[Manually specify] を選択した場合は、プライマリ(必須)、セカンダリ(オプション)、およびターシャリ(オプション)のDNSサーバーのIPアドレスを入力します。

    [OK] を選択して続行します。

  14. 地理的領域と都市名でタイムゾーンを選択します。この一覧では、対象ロケールの先頭の文字を入力すると、その文字で始まる最初のエントリにカーソルが移動します。[OK] を選択して続行します。

  15. XenServerホストのローカルの日時として、NTPによる自動設定または手動設定を選択します。選択したら、[OK] を選択して続行します。

  16. NTPを使用する場合は、[NTP is configured by my DHCP server] を選択するか、下のフィールドに1つ以上のNTPサーバーの名前またはIPアドレスを入力します。[OK] を選択します。

    注:

    XenServer は、サーバーのBIOSの時間設定がUTCの現在時刻であることを想定して動作します。

  17. [Install]XenServer を選択します。

    手作業での日時設定を選択した場合は、インストール中に日時を入力するための画面が表示されます。設定が終わったら、[OK] を選択して続行します。

  18. CDでインストールしている場合、CDからサプリメンタルパックをインストールするかどうかを選択する画面が表示されます。ハードウェアの供給元からサプリメンタルパックが提供されている場合は、[Yes] を選択します。

    サプリメンタルパックのインストールを選択した場合、ディスクの挿入を求めるメッセージが表示されます。XenServerのインストールCDを取り出して、適切なディスクを挿入します。[OK] を選択します。

    [Use media] を選択して続行すると、Linux Packまたはサプリメンタルパックのインストールが開始されます。

    ほかのサプリメンタルパックをインストールする場合は、この手順を繰り返します。

  19. [Installation Complete] 画面が表示されたら、インストールCDを取り出して(CDからインストールしている場合)、[OK] を選択してサーバーを再起動します。

    サーバーが再起動すると、XenServerのシステム設定コンソールであるxsconsoleが表示されます。xsconsoleからローカルシェルにアクセスするには、Alt+F3キーを押します。シェルからxsconsoleに戻るには、Alt+F1キーを押します。

    注:

    表示されたIPアドレスを控えておきます。このIPアドレスは、XenCenterをXenServerホストに接続する時に使用します。

XenCenterのインストール

XenCenterは、XenServerホストとネットワークで接続されているWindowsマシン上にインストールします。このシステムに.NET Frameworkバージョン4.6以上がインストールされていることを確認してください。

XenCenterのインストーラーは、XenServerのインストールメディアに収録されています。XenCenterの最新バージョンは、ダウンロードページからダウンロードすることもできます。

XenCenterをインストールするには:

  1. 以前のバージョンのXenCenterが存在する場合は、それを必ずアンインストールしておく必要があります。

  2. インストーラを起動します。

    XenServerインストールCDからインストールする場合は、以下の手順に従います。

    1. インストールCDを、XenCenterのインストール先コンピューターのDVDドライブに挿入します。

    2. CDのclient_installフォルダーを開きます。XenCenter.msiをダブルクリックしてインストールを開始します。

  3. インストールウィザードの指示に従って、XenCenterをインストールします(必要な場合はインストール先を変更します)。

XenCenterでXenServerホストに接続する

XenCenterでXenServerホストに接続するには:

  1. XenCenterを起動します。XenCenterが起動すると、[ホーム] タブが開きます。

  2. [サーバーの追加] アイコンをクリックします。

  3. [サーバー] ボックスに、XenServerホストのIPアドレスを入力します。XenServerのインストール時に設定したルートユーザー名とパスワードを入力します。[追加] をクリックします。

  4. ホストを初めてXenCenterに追加すると、[接続状態の保存と復元] ダイアログボックスが開きます。このダイアログボックスでは、ホストの接続情報を保持して、ホスト接続が自動的に復元されるように設定できます。

    この設定は、XenCenterまたはWindowsのレジストリエディターを使用して変更できます。

    XenCenterでは、[ツール] メニューの [オプション] を選択し、[オプション] ダイアログボックスの[保存と復元] ページで適切な変更を行います。[OK] をクリックして変更を保存します。

    Windowsのレジストリエディターを使用してこれを行うには、キーHKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Citrix\XenCenterに移動し、文字列値trueまたはfalseAllowCredentialSaveという名前のキーを追加します。