デリバリーグループの管理
はじめに
この記事では、管理コンソールでデリバリーグループを管理する手順について説明します。グループ作成時に指定した設定を変更できるほかに、デリバリーグループ作成時には使用できなかった設定を構成することも可能です。
手順のカテゴリには、全般、ユーザー、マシン、セッションなどがあります。タスクによっては複数のカテゴリに関係します。たとえば、「マシンへのユーザーの接続を禁止する」のタスクはマシン設定のカテゴリで説明されていますが、ユーザー設定のカテゴリにもかかわります。あるカテゴリで見つからないタスクがある場合は、関連するカテゴリを確認してください。
この他の記事にも関連情報が記載されています:
- 「アプリケーション」には、デリバリーグループでのアプリケーションの管理に関する情報が記載されています。
- デリバリーグループを管理するには、デリバリーグループ管理者の組み込みの役割権限が必要です。詳しくは、「委任管理」を参照してください。
一般
デリバリーグループの配信の種類の変更
配信の種類は、アプリケーション、デスクトップ、またはその両方のうち、そのグループが配信できるものを示します。
この種類を [アプリケーションのみ] または [デスクトップおよびアプリケーション] から [デスクトップのみ] に変更する前に、グループからすべてのアプリケーションを削除します。
- ナビゲーションペインで [デリバリーグループ] を選択します。
- グループを選択して、[操作]ペインの [デリバリーグループの編集] をクリックします。
- [配信の種類] ページで、配信の種類を選択します。
- [適用] をクリックして、ウィンドウを閉じずに行った変更を適用します。または、[OK] をクリックして、変更を適用してウィンドウを閉じます。
StoreFrontアドレスの変更
- ナビゲーションペインで [デリバリーグループ] を選択します。
- グループを選択して、[操作]ペインの [デリバリーグループの編集] をクリックします。
- StoreFrontページで、StoreFront URLを選択または追加します。このURLは、デリバリーグループの各マシンにインストールされたCitrix Workspaceアプリで使用されます。
- [適用] をクリックして、ウィンドウを閉じずに行った変更を適用します。または、[OK] をクリックして、変更を適用してウィンドウを閉じます。
StoreFrontサーバーのアドレスは、後で指定することもできます。これを行うには、ナビゲーションペインで [構成]>[StoreFront] の順に選択します。
デリバリーグループのアップグレード、またはアップグレードの取り消し
デリバリーグループのアップグレードは、マシン上のVirtual Delivery Agent(VDA)、およびデリバリーグループで使用されているマシンを含むマシンカタログをアップグレードしてから行ってください。
デリバリーグループのアップグレードを開始する前に、以下の操作を行います:
- Citrix Provisioning(旧称Provisioning Services)を使用している場合は、Citrix ProvisioningコンソールでVDAをアップグレードします。
- アップグレードしたVDAがインストールされているマシンを起動して、Delivery Controllerに登録します。この処理によって、デリバリーグループで必要なアップグレードがコンソールで特定されます。
- 古いバージョンのVDAを使い続けると、新しい製品の機能を使用できません。詳しくは、アップグレードのドキュメントを参照してください。
デリバリーグループをアップグレードするには:
- ナビゲーションペインで [デリバリーグループ] を選択します。
- グループを選択して、[操作]ペインの [デリバリーグループのアップグレード] をクリックします。[デリバリーグループのアップグレード] 操作は、アップグレード済みVDAを検出した場合にのみ表示されます。
アップグレードできないマシンがある場合は、そのマシンと理由が表示されます。この場合はアップグレードをキャンセルし、マシンの問題を解決してから、アップグレードを再度開始できます。
アップグレードが完了した後でマシンを元の状態に戻すには、デリバリーグループを選択し、[操作] ペインの [元に戻す] をクリックします。
リモートPCアクセスのデリバリーグループの管理
リモートPCアクセスマシンカタログで割り当てられていないマシンは、そのカタログに関連付けられたデリバリーグループに一時的に割り当てられます。この一時的な割り当てにより、そのマシンを後でユーザーに割り当てられるようになります。
デリバリーグループとマシンカタログとの関連付けには優先度値があります。この優先度により、マシンをシステムに登録したとき、またはユーザーがマシンの割り当てを必要としたときに、マシンに割り当てられるデリバリーグループが決定されます。この値が小さいほど優先度が高くなります。リモートPCアクセスマシンカタログに複数のデリバリーグループ割り当てがある場合、優先度が最も高い割り当てが選択されます。この優先度値は設定するにはPowerShell SDKを使用します。
リモートPCアクセス用のマシンカタログの初回作成時に、デリバリーグループが関連付けられます。このカタログに後から追加したマシンアカウントまたは組織単位を、このデリバリーグループに追加することができます。この関連付けは、必要に応じて有効にしたり無効にしたりできます。
リモートPCアクセスマシンカタログとデリバリーグループとの関連付けを追加または削除するには:
- ナビゲーションペインで [デリバリーグループ] を選択します。
- リモートPCアクセスのグループを選択します。
- [詳細] セクションで [マシンカタログ] タブをクリックし、リモートPCアクセス用のカタログを選択します。
- 関連付けを追加または復元するには、[デスクトップの追加] をクリックします。関連付けを削除するには、[関連付けの削除] をクリックします。
ユーザー
デリバリーグループのユーザー設定を変更する
このページの名前には、[ユーザー設定] または [基本設定] のどちらかが表示されます。
- ナビゲーションペインで [デリバリーグループ] を選択します。
- グループを選択して、[操作]ペインの [デリバリーグループの編集] をクリックします。
- [ユーザー設定] (または [基本設定] )ページで、次の表のいずれかの設定を変更します。
- [適用] をクリックして、ウィンドウを閉じずに行った変更を適用します。または、[OK] をクリックして、変更を適用してウィンドウを閉じます。
設定 | 説明 |
---|---|
説明 | Citrix Workspace(またはStoreFront)でユーザーに表示される説明です。 |
デリバリーグループの有効化 | このデリバリーグループを有効にするかどうかを設定します。 |
タイムゾーン | このデリバリーグループのマシンが存在する必要があるタイムゾーン。このオプションには、サイトでサポートされているタイムゾーンが一覧表示されます。 |
Secure ICAを有効にする | デリバリーグループのマシンとの通信を、ICAプロトコルを暗号化するSecureICAを使用してセキュリティで保護します。デフォルトレベルは128ビットです。レベルはSDKを使用して変更できます。パブリックネットワークが使用される環境では、TLSなどの暗号化方法を追加することをCitrixではお勧めします。また、SecureICAでは、メッセージの整合性チェックが行われません。 |
デリバリーグループのユーザーを追加または削除する
ユーザーについて詳しくは、「ユーザー」を参照してください。
- ナビゲーションペインで [デリバリーグループ] を選択します。
- グループを選択して、[操作]ペインの [デリバリーグループの編集] をクリックします。
-
ユーザーページで以下の手順を実行します:
- ユーザーを追加するには、[追加] をクリックし、追加するユーザーを指定します。
- ユーザーを削除する場合は、1人または複数のユーザーを選択し、[削除] をクリックします。
- 認証されていないユーザーによるアクセスを許可するかどうかを設定するチェックボックスを、オンまたはオフにします。
- [適用] をクリックして、ウィンドウを閉じずに行った変更を適用します。または、[OK] をクリックして、変更を適用してウィンドウを閉じます。
ユーザー一覧のインポートまたはエクスポート
物理シングルセッションOSマシン用のデリバリーグループでは、デリバリーグループを作成した後でCSVファイルからユーザー情報をインポートできます。ユーザー情報をCSVファイルにエクスポートすることもできます。以前の製品バージョンでのユーザー情報をCSVファイルに含めることもできます。
このCSVファイルの最初の行には、列見出し(順不同)としてADComputerAccount
、AssignedUser
、VirtualMachine
、HostId
をコンマで区切って記載する必要があります。以降の行には、コンマで区切られたデータが含まれます。ADComputerAccount
エントリには、共通名、IPアドレス、識別名、またはドメインとコンピューター名のペアを指定できます。
ユーザー情報をインポートまたはエクスポートするには、次の手順に従います。
- ナビゲーションペインで [デリバリーグループ] を選択します。
- グループを選択して、[操作]ペインの [デリバリーグループの編集] をクリックします。
- [マシン割り当て] ページで、[一覧のインポート] または [一覧のエクスポート] を選択し、ファイルの場所を参照します。
- [適用] をクリックして、ウィンドウを閉じずに行った変更を適用します。または、[OK] をクリックして、変更を適用してウィンドウを閉じます。
マシン
- ユーザーへのマシン割り当ての変更
- ユーザーあたりの最大マシン数の変更
- マシンの更新
- デスクトップのタグ制約の追加、変更、または削除
- マシンの削除
- マシンへのアクセス制限
- マシンへのユーザーの接続を禁止する(メンテナンスモード)
- マシンのシャットダウンと再起動
- マシンに対する再起動スケジュールの作成と管理
- 負荷管理マシン
- 電源管理マシン
デリバリーグループのユーザーへのマシン割り当ての変更
MCSでプロビジョニングされたシングルセッションOSマシンの割り当てを変更することができます。マルチセッションOSマシンや、Citrix Provisioningでプロビジョニングされたマシンの割り当てを変更することはできません。
- ナビゲーションペインで [デリバリーグループ] を選択します。
- グループを選択して、[操作]ペインの [デリバリーグループの編集] をクリックします。
- [デスクトップ] または [デスクトップ割り当て規則] ページ(ページのタイトルは、デリバリーグループで使用されるマシンカタログの種類によって異なります)で、新しいユーザーを指定します。
- [適用] をクリックして、ウィンドウを閉じずに行った変更を適用します。または、[OK] をクリックして、変更を適用してウィンドウを閉じます。
デリバリーグループのユーザーあたりの最大マシン数の変更
- ナビゲーションペインで [デリバリーグループ] を選択します。
- グループを選択して、[操作]ペインの [デリバリーグループの編集] をクリックします。
- [デスクトップ割り当てルール] ページで、ユーザーあたりのデスクトップの最大値を設定します。
- [適用] をクリックして、ウィンドウを閉じずに行った変更を適用します。または、[OK] をクリックして、変更を適用してウィンドウを閉じます。
デリバリーグループのマシンの更新
- ナビゲーションペインで [デリバリーグループ] を選択します。
- グループを選択し、[操作]ペインの [マシンの表示] をクリックします。
- マシンを選択して、[操作]ペインの [マシンの更新] をクリックします。
別のイメージを選択するには、[マスターイメージ] を選択し、スナップショットを選択します。
変更内容を適用し、マシンのユーザーに通知するには、[エンドユーザーへのロールアウト通知] を選択します。次に、以下を指定します:
- マスターイメージを更新するタイミング:今すぐ、または次の起動時
- 再起動分散時間(グループ内のすべてのマシンの更新を開始する合計時間)
- ユーザーに再起動を通知するかどうか
- ユーザーが受け取るメッセージ
デスクトップのタグ制約の追加、変更、または削除
タグによる制限を追加、変更、および削除すると、どのデスクトップが起動の対象となるかについて、予期しない結果を招くことがあります。「タグ」に記載されている考慮事項と注意を確認してください。
- ナビゲーションペインで [デリバリーグループ] を選択します。
- グループを選択して、[操作]ペインの [デリバリーグループの編集] をクリックします。
- [デスクトップ] ページでデスクトップを選択し、[編集] をクリックします。
- タグによる制限を追加するには、[タグでマシンの起動を制限します] をオンにし、タグを選択します。
-
タグ制限を変更または削除するには、次のいずれかを行います:
- 別のタグを選択する。
- [タグでマシンの起動を制限します] をオフにしてタグによる制限を削除する。
- [適用] をクリックして、ウィンドウを閉じずに行った変更を適用します。または、[OK] をクリックして、変更を適用してウィンドウを閉じます。
デリバリーグループからのマシンの削除
マシンを削除すると、そのマシンはデリバリーグループから削除されます。この場合でも、マシンはそのデリバリーグループで使用するマシンカタログからは削除されません。このため、そのマシンをほかのデリバリーグループに割り当てることができます。
マシンを削除する前に、マシンをシャットダウンする必要があります。デリバリーグループから削除せずにマシンを一時的に使用できなくする場合は、そのマシンをメンテナンスモードにしてからシャットダウンしてください。
マシンには個人データが保存されている可能性があるため、そのマシンを別のユーザーに割り当てる場合は注意が必要です。マシンをイメージから再作成することを検討してください。
- ナビゲーションペインで [デリバリーグループ] を選択します。
- グループを選択し、[操作]ペインの [マシンの表示] をクリックします。
- マシンがシャットダウン状態であることを確認します。
- マシンを選択し、[操作]ペインの [デリバリーグループから削除] を選択します。
マシンが使用する接続からも、デリバリーグループからマシンを削除できます。
デリバリーグループのマシンへのアクセス制限
デリバリーグループでマシンへのアクセス制限を変更した場合、使用する方法にかかわらず既存の設定より優先されます。次の操作を実行できます:
-
管理者のアクセスを制限する場合は、委任管理スコープを使用します: すべてのアプリケーションへのアクセスを許可するスコープや、特定のアプリケーションへのアクセスのみを許可するスコープを作成して管理者に割り当てることができます。詳しくは、「委任管理」を参照してください。
-
SmartAccessポリシー式でユーザーのアクセスを制限する場合: Citrix Gateway経由のユーザー接続を制限するSmartAccessポリシー式を使用します。
- ナビゲーションペインで [デリバリーグループ] を選択します。
- グループを選択して、[操作]ペインの [デリバリーグループの編集] をクリックします。
- [アクセスポリシー] ページで、[NetScaler Gatewayを経由する接続] チェックボックスをオンにします。
- NetScaler Gatewayを経由する特定の接続のみを許可するには、[次のフィルターのいずれかに一致する接続] チェックボックスをオンにします。次にCitrix Gatewayサイトを定義して、接続を許可するユーザーを特定するSmartAccessポリシー式を追加、編集、または削除します。詳しくは、Citrix Gatewayのドキュメントを参照してください。
- [適用] をクリックして、ウィンドウを閉じずに行った変更を適用します。または、[OK] をクリックして、変更を適用してウィンドウを閉じます。
-
除外フィルターでユーザーのアクセスを制限する場合: SDKで設定するアクセスポリシーの除外フィルターを使用します。アクセスポリシーはデリバリーグループに適用され、接続をより詳細に制御できます。たとえば、マシンへのアクセスを一部のユーザーに限定したり、特定のユーザーデバイスに限定したりできます。除外フィルターを使用するとアクセスポリシーをより詳細に定義できます。たとえば、セキュリティ上の理由により、一部のユーザーまたはデバイスからのアクセスを拒否できます。デフォルトでは、除外フィルターは無効になっています。
たとえば、社内ネットワークサブネット上の教育ラボでは、そのラボから特定のデリバリーグループへのアクセスを禁止するなどです。ラボでマシンを使用しているユーザーに関係なく、次のコマンドを使用します:
Set-BrokerAccessPolicy -Name VPDesktops_Direct -ExcludedClientIPFilterEnabled $True -
。ワイルドカード文字としてアスタリスク(*)を使用し、同じポリシー式で始まるタグをすべて一致させます。たとえば、
VPDesktops_Direct
タグが追加されたマシンと、VPDesktops_Test
タグが追加されたマシンの両方をフィルターの対象にする場合は、Set-BrokerAccessPolicy
スクリプトでタグとしてVPDesktops_*
を指定します。Webブラウザーを使用している場合、またはストアでCitrix Workspaceアプリのユーザーエクスペリエンス機能を有効にして接続している場合、クライアント名除外フィルターは使用できません。
デリバリーグループのマシンへのユーザーの接続を禁止する(メンテナンスモード)
一時的に新しい接続を停止する必要がある場合は、デリバリーグループの1台またはすべてのマシンに対してメンテナンスモードを有効にすることができます。パッチを適用したりメンテナンスツールを使用したりする場合は、メンテナンスモードを有効にしてから実行することをお勧めします。
- メンテナンスモードのマルチセッションOSマシンでは、既存のセッションに接続することはできますが、新しいセッションを開始することはできません。
- メンテナンスモードのシングルセッションOSマシン(またはリモートPCアクセスを使用しているPC)では、新しいセッションを開始することも既存のセッションに再接続することもできません。実行中の接続は、ユーザーが切断またはログオフするまでは保持されます。
メンテナンスモードをオンまたはオフにするには、次の手順に従います。
- ナビゲーションペインで [デリバリーグループ] を選択します。
- グループを選択します。
-
デリバリーグループのすべてのマシンをメンテナンスモードにするには、[操作]ペインの [メンテナンスモードをオンにする] をクリックします。
1つのマシンをメンテナンスモードにするには、[操作]ペインの [マシンの表示] をクリックします。マシンを選択し、[操作]ペインの [メンテナンスモードをオンにする] をクリックします。
- 特定のマシンまたはデリバリーグループのすべてのマシンのメンテナンスモードを解除するには、上記の手順に従って、[操作]ペインでは [メンテナンスモードをオフにする] をクリックします。
Windowsリモートデスクトップ接続(RDC)の設定も、マルチセッションOSマシンをメンテナンスモードにするかどうかに影響します。次の状態のいずれかが発生すると、サーバーがメンテナンスモードになります:
- 上記の手順で[メンテナンスモードをオンにする]が選択された。
- RDCが [このコンピューターへの接続を許可しない] に設定された。
- RDCが [このコンピューターへの接続を許可しない] に設定されていない。[リモートホスト構成のユーザーログオンモード] 設定が [再接続を許可するが、新しいログオンを許可しない] または [再接続を許可するが、サーバーが再起動するまで新しいログオンを許可しない] に設定されている。
次のものについて、メンテナンスモードのオン/オフを切り替えることもできます:
- 接続。この接続を使用するマシンに影響が及びます。
- マシンカタログ。このカタログ内のマシンに影響が及びます。
デリバリーグループのマシンのシャットダウンと再起動
ここで説明する内容は、リモートPCアクセスマシンではサポートされません。
- ナビゲーションペインで [デリバリーグループ] を選択します。
- グループを選択し、[操作]ペインの [マシンの表示] をクリックします。
-
マシンを選択し、[操作]ペインで以下のいずれかのエントリをクリックします:
- 強制シャットダウン: マシンの電源を強制的に切って、マシン一覧を更新します。
- 再起動:オペレーティングシステムに再起動を要求します。オペレーティングシステムで再起動を実行できない場合、マシンの状態は変更されません。
- 強制再起動: オペレーティングシステムを強制的にシャットダウンしてから、マシンを再起動します。
- 一時停止:マシンをシャットダウンすることなく一時的に停止して、マシン一覧を更新します。
- シャットダウン:オペレーティングシステムにシャットダウンを要求します。
非強制操作の場合、マシンが10分以内にシャットダウンしないと、電源が切れ、強制的にシャットダウンされます。シャットダウン中にWindowsが更新のインストールを開始すると、更新が完了する前にマシンの電源が切れる危険性があります。
セッション中はシングルセッションOSマシンのユーザーに [シャットダウン] の選択を禁止することをCitrixではお勧めします。詳しくは、Microsoftのポリシーのドキュメントを参照してください。
接続でマシンをシャットダウンし再起動することもできます。
デリバリーグループのマシンに対する再起動スケジュールの作成と管理
再起動のスケジュールにより、デリバリーグループ内のマシンを定期的に再起動するタイミングが指定されます。1つのデリバリーグループに対して、1つ以上のスケジュールを作成できます。スケジュールは次のいずれかに影響します:
- グループ内のすべてのマシン。
- グループ内の1つ以上のマシン(すべてではない)。マシンは、マシンに適用するタグで識別されます。これは、タグがあるアイテムのみタグによって操作が制限されるため「タグ制限」と呼ばれます。
たとえば、すべてのマシンが1つのデリバリーグループに属しているとします。すべてのマシンを毎週1回再起動し、経理チームが使用するマシンを毎日再起動するとします。これを実現するには、すべてのマシンに対して1つのスケジュールを設定し、経理チームのマシンのみ別途スケジュールを設定します。
スケジュールには、再起動が開始される日時と期間が含まれます。
スケジュールは有効または無効にできます。テストのときや、特別な間隔のとき、必要になる前にスケジュールを準備するときは、スケジュールを無効にすると役立ちます。
スケジュールは、管理コンソールからの自動パワーオンまたはシャットダウンには使用できません。再起動の場合にのみ使用できます。
スケジュールの重複
複数のスケジュールを重複させることができます。上記の例では、両方のスケジュールが経理チームのマシンに影響します。これらのマシンは、日曜日に2回再起動される可能性があります。スケジュールコードは、同じマシンを意図した回数より多く再起動しないよう設計されていますが、保証はされません。
- スケジュールで開始日時と期間が正確に一致する場合、マシンが一度だけ再起動される可能性が高くなります。
- スケジュールの開始日時と期間が異なるほど、再起動が複数回発生する可能性が高くなります。
- スケジュールの影響を受けるマシンの数は、重複の可能性にも影響します。例では、すべてのマシンに影響がある週次スケジュールは、経理チームのマシンの日次スケジュールより速く再起動を開始する可能性があります(それぞれに指定された期間により異なる)。
再起動スケジュールについて詳しくは、「Reboot schedule internals」を参照してください。
再起動スケジュールの表示
- ナビゲーションペインで [デリバリーグループ] を選択します。
- グループを選択して、[操作]ペインの [デリバリーグループの編集] をクリックします。
- [再起動スケジュール] ページを選択します。
[再起動スケジュール] ページには、構成された各スケジュールに関する次の情報が表示されます:
- スケジュール名。
- 使用されるタグ制限(ある場合)。
- マシンの再起動が発生する頻度。
- マシンのユーザーが通知を受信するかどうか。
- スケジュールが有効かどうか。
タグの追加(適用)
タグ制限を使用する再起動スケジュールを構成する場合、そのスケジュールの影響を受けるマシンにタグが追加されていることを確認してください。上記の例では、経理チームによって使用されるそれぞれのマシンにタグが適用されます。詳しくは、「タグ」を参照してください。
1つのマシンに複数のタグを適用することもできますが、再起動スケジュールでは1つのタグしか指定できません。
- ナビゲーションペインで [デリバリーグループ] を選択します。
- スケジュールによって制御されるマシンを含むグループを選択します。
- [マシンの表示] をクリックし、タグを追加するマシンを選択します。
- [操作]ペインの [タグの管理] をクリックします。
- タグが存在する場合は、タグ名の隣にあるチェックボックスをオンにします。タグが存在しない場合は、[作成] をクリックし、タグの名前を指定します。タグが作成されたら、新しく作成したタグ名の隣にあるチェックボックスをオンにします。
- [タグの管理] ダイアログボックスの [保存] をクリックします。
再起動スケジュールの作成
- ナビゲーションペインで [デリバリーグループ] を選択します。
- グループを選択して、[操作]ペインの [デリバリーグループの編集] をクリックします。
- [再起動スケジュール] ページで、[追加] をクリックします。
-
[再起動スケジュールの追加] ページで次の操作を行います:
- スケジュールの名前と説明を入力します。
- タグ制限を使用している場合は、タグを選択します。
- [再起動の頻度] で、再起動の頻度を次の中から選択します:毎日、平日、週末、各週の特定の日。
- 再起動を開始する時刻を、24時間制で指定します。
-
[再起動の間隔] で、すべてのマシンを同時に再起動するか、影響を受けるすべてのマシンの再起動を開始するまでの合計時間を選択します。内部アルゴリズムにより、この時間内において各マシンの再起動タイミングが決定されます。
注:
PowerShellを使用する場合は、再起動の間隔をもう1つ選択できます。「ドレイン後の再起動」を参照してください。
- [ユーザーへ通知を送信] で、再起動を開始する前に、影響を受けるマシンに通知メッセージを表示するかどうかを選択します。デフォルトでは、メッセージは表示されません。
- 再起動開始の15分前にメッセージが表示されるように選択した場合、最初のメッセージの後、5分ごとにメッセージが繰り返し送信されるように[通知の頻度] で選択することができます。デフォルトでは、メッセージは繰り返して送信はされません。
-
通知のタイトルと本文を入力します。デフォルトのテキストはありません。
再起動するまでの分数をメッセージに含める場合は、変数 < %m% > を入れます。例:「警告:お使いのコンピューターは%m%分後に自動的に再起動します。」この値は、繰り返されるメッセージごとに5分ずつ減少します。すべてのマシンを同時に再起動することを選択した場合を除き、メッセージは、再起動前の適切なタイミングで各マシンに表示されます。このタイミングは、内部アルゴリズムによって計算されます。
- スケジュールを有効にするには、チェックボックスをオンにします。スケジュールを無効にするには、チェックボックスをオフにします。
- [適用] をクリックすると、ウィンドウは閉じずに、行った変更が適用されます。または、[OK] をクリックして、変更を適用してウィンドウを閉じます。
ドレイン後の再起動
PowerShellを使用してマシンの再起動スケジュールを作成または更新する場合は、再起動の間隔にもう1つ別の値を使用できます(New-BrokerRebootSchedulev2
またはSet-BrokerRebootSchedulev2
)。
-UseNaturalReboot <Boolean>
パラメーターを指定してドレイン後の再起動機能を有効にすると、すべてのセッションがドレインされた後、すべてのマシンが再起動されます。再起動時間に達し、すべてのセッションがログオフされると、マシンはドレイン状態になり再起動されます。
この機能は、シングルセッションまたはマルチセッションのマシンを含むデリバリーグループでサポートされています。マシンは電源管理されている必要があります。
オンプレミス環境では、この機能はPowerShellを使用している場合にのみサポートされます。この機能はStudioでは使用できません。
再起動スケジュールの編集、削除、有効化、無効化
- ナビゲーションペインで [デリバリーグループ] を選択します。
- グループを選択して、[操作]ペインの [デリバリーグループの編集] をクリックします。
-
[再起動スケジュール] ページで、スケジュールのチェックボックスをオンにします。
- スケジュールを編集するには、[編集] をクリックします。スケジュール設定を更新します。更新の方法については、「再起動スケジュールの作成」を参照してください。
- スケジュールを有効または無効にするには、[編集] をクリックします。[再起動スケジュールを有効にする] チェックボックスを、オンまたはオフにします。
- スケジュールを削除するには、[削除] をクリックします。削除を確認します。スケジュールを削除しても、影響を受けるマシンに適用済みのタグには影響しません。
データベースの停止によるスケジュールされた再起動の遅延
注:
この機能は、PowerShellのみで利用可能です。
デリバリーグループ内のマシン(VDA)に対してスケジュールされた再起動が開始される前にサイトデータベースの停止が発生した場合、停止が終了すると再起動が開始されます。これは意図しない結果につながる可能性があります。
たとえば、デリバリーグループの再起動が実稼働時間外に(03:00から)行われるようにスケジュールしたとします。スケジュールされた再起動開始時間の1時間前(02:00)に、サイトデータベースの停止が発生します。この停止は6時間続きます(08:00まで)。Delivery Controllerとサイトデータベース間の接続が復元されると、再起動スケジュールが開始されます。VDAの再起動は、元のスケジュールの5時間後に開始されたため、実稼働時間中にVDAが再起動することになります。
この状況を回避するには、New-BrokerRebootScheduleV2
およびSet-BrokerRebootScheduleV2
コマンドレットのMaxOvertimeStartMins
パラメーターを使用できます。この値により、スケジュールされた開始時間の最大何分後に再起動スケジュールを開始できるかを指定します。
-
その時間(スケジュールされた時間 +
MaxOvertimeStartMins
)内にデータベース接続が復元された場合、VDAの再起動が開始されます。 -
その時間内にデータベース接続が復元されない場合には、VDAの再起動は開始されません。
-
このパラメーターを省略するか値に0を設定すると、停止時間に関係なく、スケジュールされた再起動はデータベースへの接続の復元時に開始されます。
詳しくは、コマンドレットのヘルプを参照してください。この機能は、PowerShellのみで利用可能です。再起動スケジュールをStudioで構成する場合には、この値を設定できません。
メンテナンスモードのマシンのスケジュールされた再起動
注:
この機能は、PowerShellのみで利用可能です。
再起動スケジュールがメンテナンスモードのマシンを影響を与えるかを指定するには、BrokerRebootScheduleV2
コマンドレットでIgnoreMaintenanceMode
オプションを使用します。
たとえば、次のコマンドレットは、メンテナンスモードのマシン(およびメンテナンスモードではないマシン)を再起動するスケジュールを作成します。
New-Brokerrebootschedulev2 rebootSchedule1 -DesktopGroupName <myDesktopGroup> -IgnoreMaintenanceMode $true
次のコマンドレットは、既存の再起動スケジュールを変更します。
Set-Brokerrebootschedulev2 rebootSchedule1 -IgnoreMaintenanceMode $true
詳しくは、コマンドレットのヘルプを参照してください。この機能は、PowerShellのみで利用可能です。
デリバリーグループの負荷管理マシン
負荷管理できるのはマルチセッションOSマシンのみです。
負荷管理機能では、測定されたサーバー負荷に基づいて最適なサーバーが選択されます。この選択は、以下の基準により行われます。
-
サーバーのメンテナンスモードの状態: メンテナンスモードがオフのマルチセッションOSマシンだけが負荷分散の対象として選択されます。
-
サーバー負荷指数: マルチセッションOSマシンの配信サーバーの負荷に基づいて、そのサーバーがどれだけの接続を受け入れられるかが決定されます。サーバー負荷指数は、セッション数とパフォーマンス測定値(CPU、ディスク、メモリ使用量など)で計算される負荷評価基準の組み合わせを指します。負荷評価基準は、ポリシーの負荷管理に関する設定項目で指定します。
[負荷指数]列に値10000が表示される場合、そのサーバーが負荷限界状態であることを示しています。ほかに使用可能なサーバーがない場合は、ユーザーがセッションを起動したときに、デスクトップまたはアプリケーションを使用できないという内容のメッセージが表示されることがあります。
Director(監視)、Studio(管理)の[検索]ノード、およびSDKを使用して負荷指数を監視できます。
コンソールで [サーバー負荷指数] 列(デフォルトでは非表示)を表示するには、マシンを選択し、列見出しを右クリックして [列の選択] を選択します。[マシン]カテゴリ の [負荷指数] を選択します。
SDKでは、
Get-BrokerMachine
コマンドレットを使用します。詳しくは、CTX202150を参照してください。 -
同時ログオントレランスのポリシー設定:サーバーが同時に処理できるログオン要求の最大数です。この設定項目は、XenAppバージョン6.xの「負荷調整」に相当します。
すべてのサーバーが同時ログオントレランスの設定値に達した場合、それ以降のログオン要求は保留中のログオン数が最も少ないサーバーに割り当てられます。同時ログオントレランスの設定値に達しないサーバーがいくつか存在する場合は、負荷指数が最小のサーバーにログオン要求が割り当てられます。
デリバリーグループの電源管理マシン
電源を管理できるのは、仮想シングルセッションOSマシンのみです。物理マシンの電源を管理することはできません(リモートPCアクセスマシンを含む)。GPU機能が有効なシングルセッションOSマシンは一時停止できないため、電源を切ることはできません。マルチセッションOSマシンでは、再起動のスケジュールを作成できます。
プールされたマシンが含まれるデリバリーグループでは、仮想シングルセッションOSマシンは次のうちいずれかの状態になります:
- ランダムに割り当てられ、使用中
- 未割り当て、未接続
静的なマシンが含まれるデリバリーグループでは、仮想シングルセッションOSマシンは次のうちいずれかの状態になります:
- 永続的に割り当てられ、使用中
- 永続的に割り当てられ、未接続(準備は完了)
- 未割り当て、未接続
通常、静的なデリバリーグループには、永続的に割り当てられたマシンと未割り当てマシンの両方が含まれています。はじめに、すべてのマシンは未割り当て状態です(デリバリーグループ作成時に手動で割り当てられたマシンを除く)。ユーザーが接続すると、マシンが永続的に割り当てられます。静的なデリバリーグループでは未割り当てマシンの電源を完全に管理できますが、永続的に割り当てられたマシンでは一部の電源管理のみを実行できます。
-
プールおよびバッファー: 未割り当てマシンが含まれる静的なデリバリーグループ、およびプールされたデリバリーグループの場合、(ここでの)「プール」は、電源が入っていてユーザーが接続可能な、未割り当てまたは一時的に割り当てられたマシンのセットを指します。ユーザーがログオンすると、マシンがすぐに割り当てられます。プールサイズ(電源が入った状態のマシンの数)は時刻によって構成できます。静的なデリバリーグループの場合、SDKを使用してプールを構成します。
「バッファー」は、プール内のマシンの数がしきい値を下回ると電源がオンになる、別の未割り当てマシンの「待機」セットを指します。このしきい値は、デリバリーグループのサイズの割合で指定します。大規模なデリバリーグループの場合、しきい値を上回ると、非常に多くの数のマシンがオンになることがあります。こうした場合には、デリバリーグループのサイズを慎重に計画するか、またはSDKを使用してデフォルトのバッファーサイズを調整してください。
-
電源状態タイマー: 電源状態タイマーを使用して、ユーザーが切断してから一定の時間が経過したマシンを一時停止にすることができます。たとえば、業務時間終了後にユーザーが切断してから10分が経過したマシンを自動的に一時停止状態にできます。
平日と週末、ピーク期間とオフピーク期間のタイマーを構成できます。
-
永続的に割り当てられたマシンの部分的な電源管理: 永続的に割り当てられたマシンでは、電源の状態タイマーを設定することはできますが、プールまたはバッファーを設定することはできません。各ピーク時間の開始時にマシンの電源がオンになり、各オフピーク時間の開始時に電源がオフになります。このため、未割り当てマシンの場合とは異なり、使用中のマシンを補うためのマシンの数を詳細に調整できません。
仮想シングルセッションOSマシンの電源管理
- ナビゲーションペインで [デリバリーグループ] を選択します。
- グループを選択して、[操作]ペインの [デリバリーグループの編集] をクリックします。
- [電源管理] ページの [マシンの電源管理] で、[1 - 平日] を選択します平日は、デフォルトで月曜日から金曜日です。
- ランダムなデリバリーグループの場合、[電源をオンするマシン] で [編集] をクリックして、平日のプールサイズを指定します。次に、電源をオンにするマシンの数を選択します。
- [ピーク時] で、平日のピーク時間とオフピーク時間を設定します。
- 平日のピーク時間およびオフピーク時間の電源状態タイマーを設定します:[ピーク時の電源管理]>[切断時] で、ユーザーが切断してからマシンを一時停止状態にするまでの時間(分)を指定して、[一時停止] を選択します。[オフピーク時の電源管理]>[切断時] で、ユーザーがログオフしてからマシンの電源をオフにするまでの時間を指定して、[シャットダウン] を選択します。このタイマーはランダムマシンのデリバリーグループでは使用できません。
- [マシンの電源管理] で [2 - 週末] を選択し、週末のピーク時間と電源状態タイマーを構成します。
- [適用] をクリックして、ウィンドウを閉じずに行った変更を適用します。または、[OK] をクリックして、変更を適用してウィンドウを閉じます。
SDKを使用すると、以下の設定が可能です。
- 電源状態タイマーの設定に基づいてマシンを(一時停止ではなく)シャットダウンする場合や、ユーザーの(切断時ではなく)ログオフ時にタイマーが起算されるように設定する。
- デフォルトの平日と週末の定義を変更する。
- 電源管理を無効にする。CTX217289を参照してください。
セッションが切断された状態で異なる期間に移行するVDIマシンの電源管理
重要:
この拡張機能は、セッションが切断されたVDIマシンにのみ適用されます。セッションがログオフされているVDIマシンには適用されません。
以前のリリースでは、アクション(切断アクション=「一時停止」または「シャットダウン」)が必要な期間に移行するVDIマシンの電源がオンのままになっていました。このシナリオは、操作(切断アクション =「何もしない」)が不要な期間(ピーク時またはオフピーク時)にマシンが切断された場合に発生しました。
Citrix Virtual Apps and Desktops 7 1909以降では、指定した切断時間が経過すると、マシンは一時停止または電源をオフにされます。これは、その期間に対して構成された切断アクションによって異なります。
たとえば、VDIデリバリーグループに対して次の電源ポリシーを構成するとします:
-
PeakDisconnectAction
を「何もしない」に設定 -
OffPeakDisconnectAction
を「シャットダウン」に設定 -
OffPeakDisconnectTimeout
を「10」に設定
電源ポリシーの切断アクションについて詳しくは、「https://developer-docs.citrix.com/projects/delivery-controller-sdk/en/latest/Broker/about_Broker_PowerManagement/#power-policy」および「https://developer-docs.citrix.com/projects/delivery-controller-sdk/en/latest/Broker/Get-BrokerDesktopGroup/」を参照してください 。
以前のリリースでは、ピーク時にセッションが切断されたVDIマシンは、ピークからオフピークに移行しても電源がオンのままでした。Citrix Virtual Apps and Desktops 7 1909以降、OffPeakDisconnectAction
およびOffPeakDisconnectTimeout
ポリシーのアクションは、期間移行時にVDIマシンに適用されます。その結果、オフピークに移行してから10分後にマシンの電源がオフになります。
以前の動作に戻す(つまり、セッションが切断された状態でピークからオフピークまたはオフピークからピークに移行するマシンでは何も実行しない)場合は、次のいずれかの操作を行います:
-
LegacyPeakTransitionDisconnectedBehaviour
レジストリ値を1
に設定します。これは、以前の動作を有効にするtrueと同等です。デフォルトでは値は0
、またはfalseです。これは、期間の移行時に電源ポリシーの切断アクションをトリガーします。- パス:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Citrix\DesktopServer
- 名前:
LegacyPeakTransitionDisconnectedBehaviour
- 種類:
REG_DWORD
- データ:
0x00000001 (1)
- パス:
-
Set-BrokerServiceConfigurationData
PowerShellコマンドを使用して設定を構成します。例:PS C:\> Set-BrokerServiceConfigurationData HostingManagement.LegacyPeakTransitionDisconnectedBehaviour -SettingValue $true
期間移行時に電源ポリシーアクションを適用するには、マシンが次の条件を満たす必要があります:
- 切断されたセッションがある。
- 保留中の電源操作がない。
- 異なる期間に移行するVDI(シングルセッション)デリバリーグループに属している。
- 特定の期間(ピーク時またはオフピーク時)に切断し、電源操作が割り当てられている期間に移行するセッションがある。
カタログで電源オン状態にするVDAの割合の変更
- [デリバリーグループ]の [電源管理] セクションで、デリバリーグループのピーク時間を調整します。
- デスクトップグループの名前を書き留めます。
-
管理者権限でPowerShellを起動し、次のコマンドを実行します。「Desktop Group Name」は、実行するVDAの割合を変更したデスクトップグループの名前に置き換えてください。
asnp Citrix*
# Set-BrokerDesktopGroup "Desktop Group Name" -PeakBufferSizePercent 100
この数値の100により、100%のVDAが準備完了状態になるように設定されます。
-
次のコマンドを実行して、ソリューションを確認します:
#Get-BrokerDesktopGroup "Desktop Group Name"
変更が反映されるまでには最大1時間かかることがあります。
ユーザーがログオフした後にVDAをシャットダウンするには、次のように入力します:
# Set-BrokerDesktopGroup "Desktop Group Name" -ShutDownDesktopsAfterUse $True
ログオフ後も準備完了状態になるようにピーク時にVDAを再起動するには、次のように入力します:
# Set-BrokerDesktopGroup "Desktop Group Name" -AutomaticPowerOnForAssignedDuringPeak $True
セッション
セッションをログオフまたは切断する
- Studioのナビゲーションペインで [デリバリーグループ] を選択します。
- デリバリーグループを選択して、[操作] ペインの [マシンの表示] を選択します。
- 中央のペインでマシンを選択し、[操作] ペインで [セッションの表示] を選択して、セッションを選択します。
- または、中央のペインで [セッション] タブを選択し、セッションを選択します。
- ユーザーをセッションからログオフするには、[操作]ペインの [ログオフ] をクリックします。セッションが終了し、ユーザーがログアウトされます。ほかのユーザーがそのマシンを使用できるようになります(そのマシンが特定のユーザーに割り当てられてない場合)。
- セッションを切断するには、[操作] ペインの [切断] を選択します。ユーザーのアプリケーションは引き続きセッション内で実行され、マシンはそのユーザーに割り当てられたままになります。ユーザーは同じマシンに再接続できます。
シングルセッションOSマシンでは、電源状態タイマーを使用して、ユーザーが切断してから一定の時間が経過したマシンを一時停止にしたりシャットダウンしたりすることができます。詳しくは、「電源管理マシン」を参照してください。
デリバリーグループへのメッセージの送信
- Studioのナビゲーションペインで [デリバリーグループ] を選択します。
- デリバリーグループを選択して、[操作] ペインの [マシンの表示] を選択します。
- 中央のペインで、メッセージを送信するマシンを選択します。
- [操作] ペインで [セッションの表示] を選択します。
- 中央のペインですべてのセッションを選択し、[操作] ペインで [メッセージの送信] を選択します。
- メッセージを入力して [OK] をクリックします。必要に応じて、重要度のレベルを指定できます。オプションには [重要]、[質問]、[警告]、[情報] があります。
または、Citrix Directorを使用してメッセージを送信することもできます。詳しくは、「ユーザーへのメッセージの送信」を参照してください。
デリバリーグループのセッションの事前起動および残留セッションの構成
これらの機能は、マルチセッションOSマシンでのみサポートされます。
セッションの事前起動機能とセッション残留機能を使用すると、セッションが要求される前にセッションを開始したり(セッションの事前起動)、ユーザーがすべてのアプリケーションを閉じた後もアプリケーションセッションをアクティブな状態で保持したり(セッション残留)できます。これにより、ユーザーがアプリケーションにすばやくアクセスできるようになります。
デフォルトでは、セッションの事前起動とセッション残留は無効になっています。セッションはユーザーがアプリケーションを開始すると開始(起動)され、セッションで開いていた最後のアプリケーションを閉じるまでアクティブな状態で保持されます。
注意事項:
- これらの機能を使用するには、デリバリーグループでアプリケーションが配信されている必要があります。また、マシンでマルチセッションOS対応VDAバージョン7.6以降が動作している必要があります。
- これらの機能はWindows向けCitrix Workspaceアプリを使用している場合にのみサポートされ、Citrix Workspaceアプリ側での構成も必要になります。詳しくは、使用中のバージョンのWindows向けCitrix Workspaceアプリに関する製品ドキュメントで、「セッションの事前起動」を検索してください。
- HTML5向けCitrix Workspaceアプリはサポートされません。
- セッションの事前起動を使用するときに、ユーザーのマシンが一時停止状態または休止状態の場合は、(セッションの事前起動設定にかかわらず)事前起動は機能しません。ユーザーはマシン/セッションをロックできます。ただし、ユーザーがCitrix Workspaceアプリからログオフすると、セッションが終了し、事前起動は適用されなくなります。
- セッションの事前起動を使用するときは、物理クライアントマシンでは一時停止または休止状態の電源管理機能を使用できません。クライアントマシンのユーザーはセッションをロックすることはできますが、ログオフすることはできません。
- 事前起動セッションと残留セッションは、接続されている間のみ同時使用ライセンスを消費します。ユーザーライセンスまたはデバイスライセンスを使用する場合、ライセンスは90日間有効です。使用されない事前起動セッションと残留セッションは、デフォルトで15分後に切断されます。この値はPowerShell(
New/Set-BrokerSessionPreLaunch
コマンドレット)で構成できます。 - これらの機能が相互に補完し合うよう調整するには、ユーザーの使用状況を監視して慎重に計画することが重要です。最適に構成することで、ライセンス消費やリソース割り当ての効率化とユーザーの利便性を両立させることができます。
- Citrix Workspaceアプリ側で、セッションの事前起動を有効にする時間帯を構成できます。
使用されない事前起動セッションや残留セッションがアクティブのまま保持される時間
ユーザーがアプリケーションを起動しない場合に、使用されないセッションをどのくらい保持するかを指定するには、タイムアウトおよびサーバー負荷のしきい値を構成します。これらのすべてを設定することができます。最初に発生したイベントによって未使用のセッションが終了します。
-
タイムアウト: 使用されない事前起動セッションや残留セッションを保持する日数、時間数、または分数を指定できます。この値が短すぎると事前起動セッションがすぐに終了してしまい、ユーザーがアプリケーションにすばやくアクセスできるというメリットが活かされません。また、タイムアウト値が長すぎると、サーバーのリソースが足りなくなり、ユーザーの接続要求が拒否される場合があります。
このタイムアウトの設定は、管理コンソールではなくSDKからのみ(
New/Set-BrokerSessionPreLaunch
コマンドレット)有効にできます。タイムアウトを無効にすると、コンソールや [デリバリーグループの編集] ページにそのデリバリーグループのタイムアウトが表示されなくなります。 -
しきい値: サーバーの負荷が高くなったときに事前起動セッションや残留セッションを自動的に終了することができます。これにより、サーバーの負荷が低い間は可能な限りセッションが保持されます。新しいユーザーセッション用のリソースが必要になったときに事前起動セッションや残留セッションが自動的に終了するため、これらのセッションが原因で接続が拒否されることはありません。
次の2つのしきい値を構成できます:デリバリーグループ内の全サーバーの平均負荷パーセンテージと、グループ内のいずれかのサーバーの最大負荷パーセンテージ。サーバーの負荷がいずれかのしきい値を超えると、最も長い時間保持された事前起動セッションまたは残留セッションが終了します。その後、負荷がしきい値を下回るまで、分間隔で1つずつセッションが終了します。しきい値を超えている間は、新たな事前起動セッションは開始されません。
Controllerに登録されていないVDAが動作するサーバーやメンテナンスモードのサーバーは、負荷限界状態として認識されます。サーバーで計画外の停止状態が発生した場合、事前起動セッションや残留セッションは自動的に終了してリソースが解放されます。
セッションの事前起動を有効にするには、次の手順に従います
- ナビゲーションペインで [デリバリーグループ] を選択します。
- グループを選択して、[操作]ペインの [デリバリーグループの編集] をクリックします。
-
[アプリケーションの事前起動] ページで、セッションを起動するタイミングを選択します:
- アプリケーションの起動時にセッションを起動する。これがデフォルトの設定です。セッションの事前起動機能は無効になっています。
- デリバリーグループ内のすべてのユーザーで、Windows向けCitrix Workspaceアプリへのログオン時に事前起動する。
- 一覧に含まれるユーザーおよびユーザーグループでのみ、Windows向けCitrix Workspaceアプリへのログオン時に事前起動する。このオプションを選択する場合は、ユーザーまたはユーザーグループを一覧に追加してください。
-
事前起動セッションは、ユーザーがアプリケーションを起動すると通常のセッションに置き換わります。ユーザーがアプリケーションを起動しない場合(事前起動セッションが使用されない場合)、以下の設定に従って事前起動セッションが終了します。
- この時間が経過したときにセッションを終了する。セッションを自動的に終了するまでの時間を指定します(1~99日間、1~2,376時間、または1~142,560分)。
- デリバリーグループ内のすべてのマシンの平均負荷が指定上限値1%~99%を超えたときに終了する。
- デリバリーグループ内のいずれかのマシンの負荷が指定上限値1%~99%を超えたときに終了する。
事前起動セッションは、ユーザーがいずれかのアプリケーションを起動したとき、指定した時間が経過したとき、または指定した負荷のしきい値を超えたときのいずれかの状態が発生するまで保持されます。
セッション残留を有効にするには、次の手順に従います
- ナビゲーションペインで [デリバリーグループ] を選択します。
- グループを選択して、[操作]ペインの [デリバリーグループの編集] をクリックします。
-
[アプリケーションの残留] ページで、[セッションをアクティブのまま保持する期間を指定する] をクリックします。
-
ユーザーが別のアプリケーションを起動しない場合、残留セッションを保持する時間は複数の設定によって決定されます。
- この時間が経過したときにセッションを終了する。セッションを自動的に終了するまでの時間を指定します(1~99日間、1~2,376時間、または1~142,560分)。
- デリバリーグループ内のすべてのマシンの平均負荷が指定上限値1%~99%を超えたときに終了する。
- デリバリーグループ内のいずれかのマシンの負荷が指定上限値1%~99%を超えたときに終了する。
要約:残留セッションは、次のいずれかの状態が発生するまで保持されます:ユーザーがいずれかのアプリケーションを起動したとき、指定した時間が経過したとき、または指定した負荷のしきい値を超えたとき。
メンテナンスモードでマシンから切断されたときのセッションの再接続の制御
注:
この機能は、PowerShellのみで利用可能です。
メンテナンスモードのマシンで切断されたセッションが、デリバリーグループ内のマシンに再接続できるかどうかを制御できます。
2106より前のバージョンでは、メンテナンスモードでマシンから切断されたシングルセッションのプールされたデスクトップセッションについて、再接続は許可されていませんでした。バージョン2106からは、メンテナンスモードでマシンから切断された後、(セッションの種類に関係なく)再接続を許可または禁止するようにデリバリーグループを構成できるようになりました。
デリバリーグループを作成または編集する場合(New-BrokerDesktopGroup
、Set-BrokerDesktopGroup
)は、-AllowReconnectInMaintenanceMode <boolean>
パラメーターを使用して、メンテナンスモードでマシンから切断されたマシンの再接続を許可または禁止します。
- trueに設定すると、セッションはグループ内のマシンに再接続できます。
- falseに設定すると、セッションはグループ内のマシンに再接続できません。
デフォルト値:
- シングルセッション:無効
- マルチセッション:有効
トラブルシューティング
-
仲介セッションを起動する場合、Delivery Controllerに登録されていないVDAは考慮されません。これにより、登録されていれば使用されるはずのリソースが使用されない場合があります。VDAが登録されない理由はさまざまですが、その多くは管理者がトラブルシューティングできます。詳細画面ではカタログ作成ウィザードで、またはカタログをデリバリーグループに登録した後に、トラブルシューティング情報を提供します。
デリバリーグループを作成すると、デリバリーグループの[詳細]ペインに、登録できるのに登録されていないマシンの数が表示されます。たとえば、1台または複数台のマシンの電源が入っておりメンテナンスモードではないのに、Controllerに現在登録されていない場合があります。「未登録だが登録する必要がある」のマシンが表示された場合は、[詳細]ペインの [トラブルシューティング] タブで、考えられる原因と推奨される修正アクションを確認します。
機能レベルに関するメッセージについては、「VDAバージョンと機能レベル」を参照してください。
VDA登録のトラブルシューティングについて詳しくは、CTX136668を参照してください。
- デリバリーグループの表示では、[詳細]ペインの [インストール済みVDAのバージョン] が、マシンにインストールされている実際のバージョンと異なる可能性があります。マシンのWindowsの[プログラムと機能]には、VDAの実際のバージョンが表示されます。
- マシンの状態が「Power State Unknown」の場合、CTX131267を参照してください。