UEFI起動前環境の構成

XenDesktopは、それぞれSCVMM、vCenterを使用して管理され、Provisioning Servicesを使用して配信されているHyper-V(第2世代)仮想マシンおよびESX仮想マシンでUnified Extensible Firmware Interface(UEF)ハードウェアテクノロジをサポートします。VDI-in-a-Boxアプライアンスにログオンすると、以下のことが可能になります。

  • ギガビットネットワークスピードを使用した、起動時間におけるサーバーオペレーティングシステムの配信による起動時間の短縮
  • 仮想化環境でのTBディスクのサポート

UEFIはBIOSを完全に置き換え、新しいブートストラップが必要となります。32ビットシステム向けおよび64ビットシステム向けの、2つの新しいブートストラップを利用できます。別のブートストラップを導入すると、ブートストラップの公開方法に応じて、ネットワークトポロジが複雑になります。

ネットワークトポロジ

PXEプロトコルは複数のアーキテクチャで機能するため、PXEサーバーを使用すると、トポロジが非常に簡素になります。Provisioning Services PXEサーバーはDHCPに埋め込まれたアーキテクチャフラグを認識し、次に適切なブートストラップを見つけて返します。そのため、従来のBIOSコンピューターおよびUEFIコンピューターは、同じネットワークセグメントに配置される可能性があります。

DHCPオプション67が選択された場合、2つのトポロジオプションがあります。

  • 単一セグメント上で、DHCP予約機能を使用して、各ターゲットデバイスに対してブートストラップファイル名(オプション67)を指定します。これは、小規模の環境では実行できますが、エンタープライズ環境では増加に処理が追いつかなくなります。
  • 環境を複数のセグメントに分割して、従来のデバイスをUEFIデバイスから分離します。各セグメントに対して、DHCPスコープを適切なオプション67セットで構成します。

ブートストラップの構成

UEFIブートストラップには、埋め込み型の構成を使用することができません。そのため、UEFIブートストラップの構成にはDHCPオプションが使用されます。

DHCPオプション11 – RLPサーバー

オプション11では、複数のIPv4アドレスを指定できます。このオプションを使って、Provisioning Servicesサーバーでストリーム用NICのアドレスを指定します。5つ以上のアドレスを指定できます。UEFIブートストラップによってすべてのアドレスが読み込まれ、次にラウンドロビンを使用して、接続するアドレスが1つ選択されます。

注: オプション17がオプション11より優先されます。

DHCPオプション17 – ルートパス

ルートパスオプションは通常、iSCSIと一緒に使用され、開始するサーバーおよび仮想ディスクを指定します。Provisioning Servicesでは、次の形式を使用してサーバーアドレスが指定されます。コマンドには角かっこ[ ]を含めます。

pvs:[IPv4]<:17:6910>

pvs – 必要な識別子

IPv4 – Provisioning Servicesサーバーにおけるストリーム用NICのアドレス

17 – UDPのプロトコル識別子(ログオンポートが指定された場合に必要)

ポート – ログオンポート(デフォルトポート6910が使用される場合は不要)

例:

pvs:[server.corp.com]:17:6910

pvs:[server.corp.com]

pvs:[192.168.1.1]

pvs:[192.168.1.1]:17:6910

ターゲットデバイスとブートストラップの関連付け

BOOTPTABファイルを使って、ターゲットデバイスを特定のブートストラップに関連付けます。Provisioning Services 7.7では、従来およびUEFIが混在する環境がサポートされるように、BOOTPTABファイルの形式に次の変更が行われています。

  • 「ar」タグによって、ターゲットデバイスのブート環境のアーキテクチャが指定されます。MACアドレスが同じでアーキテクチャが異なる複数のエントリを作成できます。これは、従来のBIOSおよびUEFI起動の両方をサポートするハードウェアで使用します。
  • ワイルドカードはサポートされません。特定のMACアドレスに対するエントリがBOOTPTABファイルにない場合は、アーキテクチャに対して適切な値がレジストリで検索されます。レジストリにもない場合、デフォルト値が使用されます。

レジストリは、特定のアーキテクチャにデフォルトのブートストラップファイル名を提供するのに使用されます。この値の名前はアーキテクチャ番号であり、値はブートストラップファイルの名前を使った文字列です。次の表では、サポートされるアーキテクチャおよびProvisioning Servicesインストーラーで作成されるエントリが一覧にされています。

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Citrix\ProvisioningServices\Boot Services\PXE

     
アーキテクチャ ブートストラップファイル名
0 x86 BIOS ardbp32.bin
6 x86 UEFI pvsnbpia32.efi
7 x64 UEFI pvsnbpx64.efi
9 EBC(VMware ESX用) pvsnbpx64.efi

アーキテクチャの一覧は、IETFで確認できます:www.ietf.org/assignments/dhcpv6-parameters/dhcpv6-parameters.xml

BOOTPTABファイルの形式は次のとおりです。

<hostname>:ha=<mac_address>:ar=<architecture>:bf=<bootstrap_name>

例:

host001:ha=001122334455:ar=0:bf=ardbp32.bin

host002:ha=554433221100:ar=7:bf=pvsnbpx64.efi

アーキテクチャフラグがない場合、0がデフォルト値になります。

UEFI起動前環境の構成