ADC

アプリケーションの可視性機能

  • NetScalerアプリケーションデリバリー管理

    NetScalerApplication Delivery Management(ADM)は、WebおよびHDX(ICA)トラフィック全体のユーザーエクスペリエンスをエンドツーエンドで可視化する高性能コレクターです。NetScalerアプライアンスによって生成されたHTTPおよびICA AppFlowレコードを収集し、レイヤー3からレイヤー7の統計を含む分析レポートを作成します。NetScaler ADMは、過去5分間のリアルタイムデータと、過去1時間、1日、1週間、1か月間に収集された履歴データを詳細に分析します。

    HDX(ICA)分析ダッシュボードでは、HDXユーザー、アプリケーション、デスクトップ、およびゲートウェイレベルの情報をドリルダウンできます。同様に、HTTP分析では、Webアプリケーション、アクセスされたURL、クライアントIPアドレス、サーバーIPアドレス、およびそのほかのダッシュボードの概観を表示します。管理者は、ユースケースに合わせて、これらのダッシュボードからドリルダウンして問題点を明らかにできます。

  • AppFlowを使用した拡張されたアプリケーションの可視性

    NetScalerアプライアンスは、データセンター内のすべてのアプリケーショントラフィックを一元的に制御します。これは、アプリケーションパフォーマンスの監視、分析、およびビジネスインテリジェンスアプリケーションにとって有効なフローとユーザーセッションレベルの情報を収集します。AppFlowは、RFC 5101で定義されたオープンなIETF(Internet Engineering Task Force:インターネット技術標準化委員会)標準であるIPFIX(Internet Protocol Flow Information eXport)形式を使用して、この情報を送信します。IPFIX(Cisco社製NetFlowの標準化バージョン)は、ネットワークフロー情報を監視するために幅広く使用されています。AppFlowは、新しい情報要素を定義してアプリケーションレベルの情報を表現します。

    トランスポートプロトコルとしてUDPを使用して、AppFlowは フローレコードと呼ばれる収集されたデータを1つまたは複数のIPv4コレクターに送信します。コレクターはフローレコードを集約し、リアルタイムレポートまたは履歴レポートを生成します。

    AppFlowは、HTTP、SSL、TCP、およびSSL_TCP フローのトランザクションレベルでの可視性を実現します。監視対象のフロータイプのサンプリングとフィルタリングを行うことが可能です。

    アプリケーショントラフィックのサンプリングとフィルタリングを行うことで監視するフロータイプを制限する場合は、AppFlowを仮想サーバー向けに有効化できます。AppFlowでは、仮想サーバーの統計情報も提供しています。

    また、AppFlowを特定のサービス向けに有効化してアプリケーションサーバーを表現し、そのアプリケーションサーバーへのトラフィックを監視することもできます。

    詳細については、 AppFlowを参照してください。

  • ストリーム分析

    Webサイトやアプリケーションのパフォーマンスは、最も頻繁に要求されるコンテンツの配信をどのように最適化するかにより決まります。キャッシュや圧縮などの方法は、クライアントへのサービス配信の高速化に役立ちますが、最も頻繁に要求されるリソースを特定し、それらのリソースをキャッシュまたは圧縮できるようにする必要があります。Webサイトやアプリケーショントラフィックに関するリアルタイム統計を集計すれば、最も頻繁に使用されるリソースを特定できます。リソースごとのアクセス頻度や消費帯域幅などの統計によって、サーバーパフォーマンスとネットワーク使用率を改善するために、それらのリソースをキャッシュまたは圧縮する必要があるかどうかを判断できます。応答時間やアプリケーションへの同時接続数などの統計は、サーバー側のリソースを強化する必要があるかどうかを判断するのに役立ちます。

    Webサイトやアプリケーションが頻繁に更新されない場合、統計データを収集する製品を使用して、その統計を手動で分析し、コンテンツの配信を最適化できます。ただし、最適化を手動で行わない場合や、Webサイトまたはアプリケーションのコンテンツが動的に生成される場合、統計データを収集するだけでなく、その統計に基づいてリソースの配信を自動的に最適化できるインフラストラクチャが必要です。NetScalerアプライアンスでは、この機能はストリーム分析機能によって提供されます。この機能は単一のNetScalerアプライアンス上で動作し、定義した基準に基づいて実行時の統計を収集します。NetScalerポリシーと共に使用すると、この機能によって自動的なリアルタイムトラフィックの最適化に必要なインフラストラクチャも提供されます。

    詳しくは、「アクション分析」を参照してください。

アプリケーションの可視性機能

この記事の概要