Linux仮想マシン

Linux仮想マシンを作成するときは、その仮想マシン上で実行するオペレーティングシステムに応じて適切なテンプレートを使用する必要があります。オペレーティングシステムに提供されるCitrix Hypervisorのテンプレートだけでなく、独自に作成したものも使用できます。仮想マシンを作成するには、XenCenterまたはCLIを使用します。ここでは、CLIの使用方法を中心に説明します。

注:

Citrix Hypervisorのインストールでサポートされているよりも新しいマイナーアップデートのRHELリリースの仮想マシンを作成するには次の手順を実行します:

  • サポートされている最新のメディアからインストールする
  • yum updateを使用して仮想マシンを最新状態にする

この作業は、CentOSやOracle LinuxなどのRHEL派生版にも適用されます。

仮想マシンにオペレーティングシステムをインストールしたら、すぐにCitrix VM Toolsをインストールすることをお勧めします。詳しくは、「Linuxゲストエージェントのインストール」を参照してください。一部のオペレーティングシステムでは、Citrix VM Toolsに含まれているCitrix Hypervisor独自のカーネルで、ベンダーから提供されるカーネルを置き換える必要があります。また、Red Hat Enterprise Linux 5.xなど、ベンダから提供される特別なバージョンのカーネルをインストールしなければならないものもあります。

Linux仮想マシンを作成するには、以下の作業を行います。

  1. XenCenterまたはCLIを使用して、適切なオペレーティングシステム用の仮想マシンを作成します。

  2. ベンダのインストールメディアからオペレーティングシステムをインストールします。

  3. Citrix VM Toolsをインストールします(推奨)。

  4. 通常のLinuxのインストール時と同様に、仮想マシンとVNCで時間およびタイムゾーンを設定します。

Citrix Hypervisorは、多くのLinuxディストリビューションの仮想マシンへのインストールをサポートしています。次の3種類のインストール方法があります。

警告:

[他のインストールメディア] テンプレートは、サポートされていないオペレーティングシステムの仮想マシンをインストールする上級ユーザーのために用意されています。Citrix Hypervisorは、サポートしているディストリビューションと、付属している標準テンプレートが対応している特定のバージョンでのみその運用性がテストされており[他のインストールメディア] テンプレートでインストールした仮想マシンはサポートされません

[他のインストールメディア] テンプレートから作成した仮想マシンは、HVMゲストになります。つまり、一部のLinux仮想マシンでは、高性能ドライバー(PVドライバー)ではなく、エミュレートされた低速のデバイスが使用される場合があります。

特定のLinuxディストリビューションでの手順については、Linuxディストリビューションのインストールに関する考慮事項を参照してください。

PV Linuxディストリビューション

サポートされているPV Linuxディストリビューションは次のとおりです。

  • Debian Wheezy 7(32ビット/64ビット)
  • Red Hat Enterprise Linux 5.x(32ビット/64ビット)

    5.4以降のカーネルを使用する場合のみサポートされます。

  • Red Hat Enterprise Linux 6.x(32ビット/64ビット)
  • CentOS 5.x(32ビット/64ビット)
  • CentOS 6.x(32ビット/64ビット)
  • Oracle Linux 5.x(32ビット/64ビット)
  • Oracle Linux 6.x(32ビット/64ビット)
  • Scientific Linux 6.6~6.9(32ビット/64ビット)
  • SUSE Linux Enterprise Server 11 SP3、11 SP4(32ビット/64ビット)
  • SUSE Linux Enterprise Server 12、12 SP1、12 SP2(64ビット)
  • SUSE Linux Enterprise Desktop 11 SP3(64ビット)
  • SUSE Linux Enterprise Desktop 12、12 SP1、12 SP2(64ビット)
  • NeoKylin Linux Advanced Server 6.5(64ビット)
  • NeoKylin Linux Advanced Server 7.2(64ビット)

その他のPV Linuxディストリビューションはサポートされていません。ただし、Red Hat Enterprise Linuxと同じインストールメカニズムを用いるディストリビューション(Fedora Coreなど)は、同じテンプレートを使用してインストールできます。

注:

  • 128GBを超えるメモリを搭載したホストで32ビットのPV Linux仮想マシンを実行することはサポートされません。

  • Citrix Hypervisor でハードウェアセキュリティ機能を使用すると、32ビットPV仮想マシンの全体的なパフォーマンスが低下することがあります。この問題が発生した場合は、次のいずれかを実行できます:

    • PV Linux仮想マシンの64ビットバージョンを実行する
    • no-smep no-smapオプションを付加してXenをブートする

    ホストのセキュリティ深度が浅くなることがあるため、このオプションはお勧めしません。

HVM Linuxディストリビューション

これらのLinuxが動作する仮想マシンでは、最新プロセッサのx86仮想コンテナ技術により良好なパフォーマンスが得られます。ただし、これらのゲストでのネットワークアクセスおよびストレージアクセスは、カーネルに組み込まれたドライバによりPVモードで行われます。

サポートされているHVM Linuxディストリビューションは次のとおりです。

  • Debian Jessie 8(32ビット/64ビット)
  • Debian Stretch 9(32ビット/64ビット)
  • Red Hat Enterprise Linux 7.x(64ビット)
  • CentOS 7.x(64ビット)
  • Oracle Enterprise Linux 7.x(64ビット)
  • Scientific Linux 7.x(64ビット)
  • SUSE Linux Enterprise Server 12 SP3(64ビット)
  • SUSE Linux Enterprise Desktop 12 SP3(64ビット)
  • SUSE Linux Enterprise Server 15(64ビット)
  • SUSE Linux Enterprise Desktop 15(64ビット)
  • Ubuntu 14.04(32ビット/64ビット)
  • Ubuntu 16.04(32ビット/64ビット)
  • Ubuntu 18.04(64ビット)
  • CoreOS Stable(64ビット)

その他のHVMディストリビューションはサポートされていません。ただし、Red Hat Enterprise Linuxと同じインストールメカニズムを用いるディストリビューション(Fedora Coreなど)は、同じテンプレートを使用してインストールできます。

インターネット上のリポジトリを使用したLinux仮想マシンの作成

ここでは、インターネット上のリポジトリを使用したLinux仮想マシンの作成方法について、Debian Squeezeを例にして説明します。

  1. 次のコマンドを実行して、Debian Squeezeテンプレートから仮想マシンを作成します。新しい仮想マシンのUUIDが返されます。

    xe vm-install template=template-name new-name-label=squeeze-vm
    
  2. ネットワークリポジトリを指定して、次のコマンドを実行します。このリポジトリは、基本システムのインストールに必要なパッケージおよびDebianインストーラ内で指定する追加パッケージが格納されたDebianミラーである必要があります:

    xe vm-param-set uuid=UUID other-config:install-repository=path_to_repository
    

    ネットワークリポジトリのパス(<path_to_repository>)は、http://ftp.xx.debian.org/debianなどの形式で指定します。ここで、xxは「jp」などの国コードです(Debianミラーの一覧を確認してください)。複数のインストールを行う場合は、過度のネットワークトラフィックや中央リポジトリの負荷を避けるため、ローカルミラーサイトやapt-proxyを使用することをお勧めします。

    注:

    Debianインストーラーでは、HTTPおよびFTPのaptリポジトリのみがサポートされます。NFSはサポートされません。

  3. 接続先ネットワークのUUIDを検索します。たとえば、xenbr0に関連付けられているネットワークのUUIDを取得するには、次のコマンドを実行します。

    xe network-list bridge=xenbr0 --minimal
    
  4. 次のコマンドを実行して、このネットワークに仮想マシンを接続するためのVIFを作成します。

    xe vif-create vm-uuid=vm_uuid network-uuid=network_uuid mac=random device=0
    
  5. 仮想マシンを起動します。次のコマンドを実行して、Debianインストーラを起動します。

    xe vm-start uuid=UUID
    
  6. Debianインストーラの指示に従って必要な設定を行い、仮想マシンをインストールします。

  7. ゲストユーティリティをインストールし、グラフィカルコンソールを設定します。詳しくは、「Linuxゲストエージェントのインストール」を参照してください。

物理CD/DVDを使用したLinux仮想マシンの作成

ここでは、物理CD/DVDを使用したLinux仮想マシンの作成方法について、Debian Squeezeを例にして説明します。

  1. 次のコマンドを実行して、Debian Squeezeテンプレートから仮想マシンを作成します。新しい仮想マシンのUUIDが返されます。

    xe vm-install template=template-name new-name-label=vm-name
    
  2. 次のコマンドを実行して、新しい仮想マシンのルートディスクのUUIDを取得します。

    xe vbd-list vm-uuid=vm_uuid userdevice=0 params=uuid --minimal
    
  3. 取得したUUIDを次のコマンドで指定して、ルートディスクを起動不可に設定します。

    xe vbd-param-set uuid=root_disk_uuid bootable=false
    
  4. 次のコマンドを実行して、Citrix Hypervisorサーバーの物理CDドライブの名前を取得します:

    xe cd-list
    

    これにより、「SCSI 0:0:0:0」などのドライブ名がname-labelフィールドに表示されます。

  5. 取得したCitrix HypervisorサーバーのCDドライブのname-labelパラメーターを次のコマンドのcd-nameパラメーターに指定して、新しい仮想マシンに仮想CDドライブを追加します:

    xe vm-cd-add vm=vm_name cd-name="host_cd_drive_name_label" device=3
    
  6. 次のコマンドを実行して、仮想CDドライブに対応する仮想ブロックデバイス(VBD)のUUIDを取得します。

    xe vbd-list vm-uuid=vm_uuid type=CD params=uuid --minimal
    
  7. 次のコマンドを実行して、仮想CDのVBDを起動可能に設定します:

    xe vbd-param-set uuid=cd_drive_uuid bootable=true
    
  8. 次のコマンドを実行して、仮想マシンのインストールリポジトリをCDドライブに設定します。

    xe vm-param-set uuid=vm_uuid other-config:install-repository=cdrom
    
  9. Debian SqueezeのインストールCDを、Citrix HypervisorサーバーのCDドライブに挿入します。

  10. XenCenterまたはSSHターミナルで仮想マシンのコンソールを開き、オペレーティングシステムのインストール手順に従って操作します。

  11. 仮想マシンを起動します。次のコマンドを実行して、Debianインストーラを起動します。

    xe vm-start uuid=UUID
    
  12. ゲストユーティリティをインストールし、グラフィカルコンソールを設定します。詳しくは、「Linuxゲストエージェントのインストール」を参照してください。

ISOイメージを使用したLinux仮想マシンの作成

ここでは、ネットワーク上のISOイメージを使用したLinux仮想マシンの作成方法について説明します。

  1. エラーが発生したコンピューター上で

    xe vm-install template=template new-name-label=name_for_vm sr-uuid=storage_repository_uuid
    

    これにより、新しい仮想マシンのUUIDが返されます。

  2. 接続先ネットワークのUUIDを検索します。たとえば、xenbr0に関連付けられているネットワークのUUIDを取得するには、次のコマンドを実行します。

    xe network-list bridge=xenbr0 --minimal
    
  3. 次のコマンドを実行して、このネットワークに仮想マシンを接続するためのVIFを作成します。

    xe vif-create vm-uuid=vm_uuid network-uuid=network_uuid mac=random device=0
    
  4. other-configパラメーターのinstall-repositoryキーを、ネットワークリポジトリのパスに設定します。たとえば、ベンダーメディアのURLがhttp://mirror.centos.org/centos/6/os/x86_64の場合は、次のコマンドを実行します:

    xe vm-param-set uuid=vm_uuid other-config:install-repository=http://mirror.centos.org/centos/6/os/x86_64
    
  5. 次のコマンドを実行して、仮想マシンを起動します。

    xe vm-start uuid=vm_uuid
    
  6. XenCenterまたはVNCを使用して仮想マシンのコンソールに接続し、オペレーティングシステムをインストールします。

ネットワークインストールの考慮事項

Citrix Hypervisorのゲストインストーラを使用すると、ネットワーク上のISOイメージから仮想マシンにオペレーティングシステムをインストールできます。ISOイメージからのインストールの準備として、ベンダーメディアのネットワークリポジトリ(ISOイメージではなく)を作成します。Citrix Hypervisorサーバーの管理インターフェイスにアクセスできるようにメディアの内容をNFS、HTTP、またはFTP経由でエクスポートします。

ネットワークリポジトリは、Citrix Hypervisorサーバーのコントロールドメインから、通常は管理インターフェイス経由でアクセス可能でなければなりません。ネットワークサーバー上のCD/DVDイメージのURLは、次の形式である必要があります。

  • HTTP: http://<server>/<path>
  • FTP: ftp://<server>/<path>
  • NFS: nfs://<server>/<path>
  • NFS: nfs:<server>/<path>

ISOイメージをどこに展開するかなど、ネットワークからのインストールの準備について詳しくは、ベンダのドキュメントを参照してください。

注:

XenCenterからNFSを使ったインストールを行う場合は、パスを「nfs://」形式で指定する必要があります。

XenCenterの[新規VM]ウィザードで仮想マシンを作成する場合は、ネットワークリポジトリのURLを入力するページが表示されます。CLIを使用する場合は、通常のようにvm-installコマンドでテンプレートをインストールし、次にother-config:install-repositoryパラメータにネットワークリポジトリのURLを指定します。続いて仮想マシンを起動すると、ネットワークインストールが開始されます。

警告:

Linuxベースの仮想マシンを新たにインストールするときは、インストール処理を最後まで完了し、仮想マシンを再起動してから使用を開始してください。Windowsのインストールを中断すると問題が生じるように、Linuxの場合も中断すると仮想マシンが正しく機能しなくなります。

オペレーティングシステムの起動パラメータの指定

XenCenterまたはxe CLIを使って仮想マシンを作成するときに、オペレーティングシステムの起動パラメータを指定できます。これらの起動パラメータは、準仮想化されたゲストオペレーティングシステムの自動インストールを設定する場合などに、必要に応じて指定します。ここでは、Debian preseedファイルとRHELキックスタートファイルを使用する場合を例にして説明します。

preseedファイルを使用してDebianをインストールするには:

  1. preseedファイルを作成します。preseedファイルの作成方法については、Debianのドキュメントを参照してください。

  2. 仮想マシンを起動する前に、カーネルコマンドラインを正しく設定しておきます。このコマンドラインは、XenCenterの[新規VM]ウィザードや、次のようなxe CLIコマンドで設定できます:

    xe vm-param-set uuid=uuid PV-args=preseed_arguments
    

キックスタートファイルを使用してRHELをインストールするには:

注:

Red Hatキックスタートファイルを使用すると、回答ファイルを使用する場合と同じように、指定したインストールオプションによる自動インストールが行われます。キックスタートファイルを作成するには、まずRed Hat Enterprise Linuxを手作業でインストールします。このファイルは/root/anaconda-ks.cfgに生成されます。

  1. XenCenterで、適切なRed Hat Enterprise Linuxテンプレートを選択します。

  2. XenCenter新規VMウィザードで、カーネルコマンドライン引数としてキックスタートファイルを指定します。キックスタートファイルは、PXE構成ファイルと同じ形式で指定します。次に例を示します:

    ks=http://server/path ksdevice=eth0
    
  3. コマンドラインでは、vm-param-setコマンドのPV-argsパラメータで、使用するキックスタートファイルを指定します。

    xe vm-param-set uuid=vm_uuid PV-args="ks=http://server/path ksdevice=eth0"
    
  4. 次のコマンドを実行して、インストーラー起動用のカーネルおよびinitrdのリポジトリをCitrix Hypervisorに認識させます:

    xe vm-param-set uuid=vm_uuid other-config:install-repository=http://server/path
    

注:

[新規VM]ウィザードを使用せずにキックスタートファイルによるインストールを行うには、[高度なOS起動パラメータ]テキストボックスに適切な引数を追加します。

Linuxゲストエージェントのインストール

サポートされるすべてのLinuxディストリビューションはネイティブに準仮想化されており、完全なパフォーマンスを得るために特別なドライバは不要です。ただし、Citrix Hypervisorにゲストエージェントが含まれ、インストールすると、仮想マシンに関する追加情報をホストに提供できるようになります。動的メモリ制御(DMC:Dynamic Memory Control)を有効にするには、Linux仮想マシンごとにゲストエージェントをインストールします。

Citrix Hypervisorサーバーをアップグレードする場合、Linuxゲストエージェントも最新状態にしてください。詳しくは、「Linuxカーネルとゲストユーティリティのアップデート」を参照してください。

注:

SUSE Linux Enterprise Desktop 15またはSUSE Linux Enterprise Server 15のゲストにゲストエージェントをインストールする前に、 insserv-compat-0.1-2.15.noarch.rpmがゲストにインストールされていることを確認してください。

ゲストエージェントをインストールするには:

  1. 必要なファイルは、組み込みのguest-tools.iso CDイメージ上にあります。また、XenCenterで [VM]>[インストール]Citrix VM Tools オプションを選択することもできます。

  2. 次のコマンドを実行して、イメージをゲストにマウントします。

    mount -o ro,exec /dev/disk/by-label/Citrix VM Tools /mnt
    

    注:

    イメージのマウントに失敗した場合は、次のコマンドでイメージを特定できます:

    blkid -t LABEL="Citrix VM Tools"
    
  3. ルートユーザーとして次のインストールスクリプトを実行します。

    /mnt/Linux/install.sh
    
  4. 次のコマンドを実行して、イメージをゲストからアンマウントします。

    umount /mnt
    
  5. カーネルまたは仮想マシンをアップグレードした場合は、ここで仮想マシンを再起動します。

    注:

    Linux仮想マシンにマウントするCD-ROMドライブやISOイメージは、/dev/cdromではなく/dev/xvddまたは/dev/sddのようにデバイスとして表示されます。これは、真のCD-ROMデバイスではなく、通常のデバイスであるためです。XenCenterやCLIでCDを取り出すと、このデバイスは仮想マシンからホットアンプラグされ、表示されなくなります。Windows仮想マシンではLinuxの場合と異なり、CDは空の状態で仮想マシン内に残ります。

Linuxディストリビューションのインストールに関する考慮事項

以下は、指定したLinux仮想マシンの作成時に考慮すべき、ベンダー特有の追加設定情報に関する説明です。

すべてのディストリビューションに関する詳細なリリースノートについては、「Linux仮想マシンのリリースノート」を参照してください。

CentOS 5.x(32ビット/64ビット)

CentOS 5.xの仮想マシンの場合は、CentOS 5.4カーネルまたはそれ以降を使用する必要があります。このカーネルは、ディストリビューションベンダから入手できます。Version 5.4よりも古いEnterprise Linuxカーネルを使用すると、Citrix Hypervisor仮想マシンが正しく動作しません。ベンダ固有の手順に従って、カーネルをアップグレードしてください。

Red Hat Enterprise Linux 5.x(32ビット/64ビット)

RHEL 5.xの仮想マシンの場合は、RHEL 5.4カーネル(2.6.18-164.el5)またはそれ以降を使用する必要があります。このカーネルは、ディストリビューションベンダから入手できます。 Version 5.4よりも古いEnterprise Linuxカーネルを使用すると、Citrix Hypervisor仮想マシンが正しく動作しません。ベンダ固有の手順に従って、カーネルをアップグレードしてください。

Red Hat Enterprise Linux* 7.x(32ビット/64ビット)

これらのゲスト用の新しいテンプレートは、2GBのRAMを指定します。このサイズは、バージョン7.4以降を正しくインストールするための要件です。バージョン7.0~7.3の場合、テンプレートは2GBのRAMを指定しますが、以前のバージョンのCitrix Hypervisorでは、1GBのRAMで十分です。

注:

この情報は、Red HatとRed Hat派生版の両方に適用されます。

Oracle Linux 5.x(32ビット/64ビット)

OEL 5.xの仮想マシンの場合は、OEL 5.4カーネルまたはそれ以降を使用する必要があります。このカーネルは、ディストリビューションベンダから入手できます。Version 5.4よりも古いEnterprise Linuxカーネルを使用すると、 Citrix Hypervisor仮想マシンが正しく動作しません。ベンダ固有の手順に従って、カーネルをアップグレードしてください。

OEL 5.6(64ビット)では、Unbreakable Enterprise Kernel(UEK)はXenプラットフォームをサポートしていません。このオペレーティングシステムでUEKを使用すると、カーネルが正しく起動しません。

Oracle Linux 6.9(64ビット)

メモリが2GBを超えるOEL 6.9仮想マシンの場合、起動パラメーターをcrashkernel=noに設定してクラッシュカーネルを無効にします。このパラメーターが設定されているときのみ、仮想マシンが正常に再起動します。OEL 6.x以前のバージョンを使用する場合、OEL 6.9にアップデートする前にこの起動パラメーターを設定してください。

XenCenterを使用してパラメーターを設定するには、[新規VM] ウィザードで [インストールメディア] ページの [高度なOS起動パラメーター] フィールドに追加します。

XenCenterを使用して既存の仮想マシンを変更するには、仮想マシン上で右クリックし、[プロパティ]>[起動オプション]>[OS起動パラメーター] の順に選択します。

Debian 6.0(Squeeze)(32ビット/64ビット)

XenCenterでプライベートミラーを指定する場合、インストーラカーネルの取得のみに使用されます。インストーラが実行されているときは、パッケージ取得に使用するミラーのアドレスを再度入力する必要があります。

Debian 7(Wheezy)(32ビット/64ビット)

XenCenterでプライベートミラーを指定する場合、インストーラカーネルの取得のみに使用されます。インストーラが実行されているときは、パッケージ取得に使用するミラーのアドレスを再度入力する必要があります。

Aptリポジトリ(Debian)

Linuxのインストールが1回だけである場合は、Debianミラーサイトから直接行うことも可能ですが、いくつかの仮想マシンをインストールする場合は、キャッシングプロキシやローカルミラーの使用をお勧めします。次のいずれかのツールを仮想マシン上にインストールできます。

  • Apt-cacher:パッケージのローカルキャッシュを保持するプロキシサーバーの実装です
  • debmirror:Debianリポジトリの一部ミラーまたは完全ミラーを作成するためのツールです

Linux仮想マシンの複製の準備

通常、仮想マシンやコンピュータを複製すると、固有であるべき属性が環境内で重複してしまします。重複する固有の属性には、IPアドレス、SID、MACアドレスなどがあります。

Linux仮想マシンの複製により属性の重複が発生する場合は、Citrix Hypervisorにより一部の仮想ハードウェアパラメータが自動的に変更されます。XenCenterを使って仮想マシンを複製すると、XenCenterでMACアドレスとIPアドレスが自動的に変更されます。これらのインターフェイスが動的に設定される環境では、複製後の仮想マシンを変更する必要はありません。ただし、これらのインターフェイスが静的に設定されている環境では、重複が生じないようにネットワーク設定を変更する必要があります。

ここでは、カスタマイズすべき設定について説明します。特定のLinuxディストリビューションでの手順については、Linux仮想マシンのリリースノートを参照してください。

マシン名

複製された仮想マシンは別のコンピュータであるため、ネットワークに新しいコンピュータを追加するときと同様に、そのネットワークドメイン内で固有の名前を持つ必要があります。

IPアドレス

複製された仮想マシンは、所属するネットワークドメイン内で固有のIPアドレスを持つ必要があります。通常、DHCPを使用してアドレスを割り当てる場合、この要件は必要ありません。仮想マシンの起動時に、DHCPサーバーがIPアドレスを割り当てます。複製した仮想マシンが静的なIPアドレスを持つ場合は、仮想マシンの起動前に、ネットワーク上で使用されていないIPアドレスを割り当てる必要があります。

MACアドレス

以下の状況で、MACアドレスルールを無効にしておくことをお勧めします:

  1. Linuxディストリビューションによっては、複製した仮想マシンの仮想ネットワークインターフェイスのMACアドレスが、ネットワーク設定ファイルに記録されている場合があります。このような場合でも、XenCenterで仮想マシンを複製すると、新しい仮想マシンに別のMACアドレスが割り当てられます。このため、ネットワーク設定ファイルに記録されているMACアドレスを更新しないと、この仮想マシンの初回起動時にネットワークに接続できません。

  2. 一部のLinuxディストリビューションでは、各ネットワークインターフェイスのMACアドレスがudevルールで記憶され、インターフェイスの名前が保持されます。これは、同じ物理NICが常に同じethnインターフェイスにマップされるようにするためであり、リムーバブルNICを使用する場合(ノートブックなど)に有用です。ただし、この方式を仮想マシンに適用すると、問題が生じる場合があります。

    たとえば、次のような場合の動作を想定します。

    1. Configure two virtual NICs when installing a VM
    1. Shut down the VM
    1. Remove the first NIC
    

    仮想マシンが再起動すると、XenCenterは1つのNICのみを表示しますが、eth0という名称にします 。一方、仮想マシンではこのNICがudevルールによりeth1としてマップされます。この結果、仮想マシンがネットワークに接続できなくなります。

仮想マシンで永続的なインターフェイス名を使用する場合は、これらのルールを無効にしてから仮想マシンを複製します。永続的なインターフェイス名をオフにしない場合は、仮想マシン内で通常の手順に従ってネットワークを再設定する必要があります。この場合、XenCenterに表示される情報が実際のインターフェイス名と異なることに注意してください。

Linuxカーネルとゲストユーティリティのアップデート

Linuxゲストユーティリティをアップデートするには、組み込みのguest-tools.iso CDイメージからLinux/install.shスクリプトを再実行します(「Linuxゲストエージェントのインストール」を参照)。

yum対応のディストリビューション(CentOS 5.x、RHEL 5.x以降)の場合は、xe-guest-utilitiesによりyumの設定ファイルがインストールされ、それ以降のアップデートはyumによる標準的な方法で実行されるようになります。

Debianの場合、/etc/apt/sources.listのエントリにより、デフォルトでaptコマンドによるアップデートが可能になります。

アップグレード時に必ずLinux/install.shを再実行することをお勧めします。このスクリプトでは、仮想マシンのバージョンが確認され、必要に応じてアップデートされます。

Ubuntu 14.04、RHEL 7、およびCentOS 7ゲストへのアップグレード

既存のLinuxゲストを現在HVMモードで動作しているバージョン(RHEL 7.x、CentOS 7.x、Ubuntu 14.04など)にアップグレードするには、ゲスト内アップグレードを実行します。この時点で、アップグレードされたゲストはPVモードでのみ動作します。ただし、これはサポートされている動作ではなく、既知の問題です。次のスクリプトを実行して、新規にアップグレードされたゲストを、サポートされているHVMモードに変換します。

Citrix Hypervisorサーバーで、ローカルシェルを開いてルートユーザーとしてログオンし、次のコマンドを実行します:

/opt/xensource/bin/pv2hvm vm_name

または

/opt/xensource/bin/pv2hvm vm_uuid

仮想マシンを再起動して処理を完了します。

Linux仮想マシンのリリースノート

最近のほとんどのLinuxディストリビューションはXen準仮想化を直接サポートしていますが、インストールメカニズムや一部のカーネルの制限が異なります。

RHELグラフィカルインストールのサポート

グラフィカルインストールを実行するには、XenCenterで、新規VMウィザードの指示に従います。[インストールメディア] ページの [高度なOS起動パラメーター] セクションで、パラメーターの一覧にvncを追加します:

graphical utf8 vnc

![新しい仮想マシンウィザードのスクリーンショット。[インストールメディア]ページで値graphical utf8 vncが[高度なOS起動パラメーター]フィールドに入力されました。](/ja-jp/citrix-hypervisor/media/rhel-graphical-network-install.png)

新しい仮想マシン用のネットワーク構成を指定して、VNC通信を有効にする必要があります。新規VMウィザードの残りのページの処理を進めます。ウィザードが完了したら、[インフラストラクチャ] ビューで、仮想マシンを選択して、[コンソール] をクリックして仮想マシンのコンソールセッションを表示します。この時点では標準のインストーラーが使用されます。仮想マシンのインストールは、最初はテキストモードで開始されます。また、ネットワーク構成が要求される場合があります。指定したら、[グラフィックコンソールに切り替える] がXenCenterウィンドウの右上隅に表示されます。

Red Hat Enterprise Linux 5

Citrix Hypervisor上の仮想マシンでRed Hat Enterprise Linux 5を実行する場合は、RHEL 5.4カーネルまたはそれ以降を使用する必要があります。以前のカーネルには、以下の既知の問題があります。

  • RHEL 5.0(64ビット)ゲストオペレーティングシステムの本来のカーネルでは、Citrix Hypervisor 8.0上での仮想マシンの起動に失敗します。これらの仮想マシンを運用している場合は、カーネルをVersion 5.4(2.6.18-164.el5xen)以降にアップデートしてからCitrix Hypervisorサーバーを8.0にアップグレードします。これらのゲストを実行し、既にホストをCitrix Hypervisor 8.0にアップグレードしている場合、カーネルのアップグレードについて詳しくはCTX134845を参照してください。

  • サスペンド状態の仮想マシンを再開するときに、スワップ処理のデッドロックが発生することがあります。この問題は、スワップディスクの再接続が完了する前に割り当てが行われると発生します。ただし、発生頻度はまれです(Red Hatの問題429102)。

  • RHEL 5.3または5.4(32ビット/64ビット)の仮想マシンで動的メモリ制御(DMC)を使用すると、仮想マシンがクラッシュします。DMCを使用する場合、最新バージョンのRHELまたはCentOSの使用をお勧めします。[EXT-54]

  • Red Hat Enterprise Linux 5.3の仮想マシンで、多くのデバイスが接続されているとタイムアウトが発生し、起動に失敗することがあります。[EXT-17]

  • Red Hat Enterprise Linux 5.0~5.3でXFSファイルシステムを使用すると、例外状況によりカーネルパニックが発生することがあります。Red Hat RHEL 5.4カーネルまたはそれ以降を適用することで、この問題を解決できます。[EXT-16]

  • 64GiB以上のRAMが搭載されたホスト上でRed Hat Enterprise Linux 5.2および5.3の仮想マシンがクラッシュすることがあります。Red Hat RHEL 5.4カーネルまたはそれ以降を適用することで、この問題を解決できます。[EXT-30]

  • Red Hat Enterprise Linux 5.0~5.3で、ネットワークドライバの問題により、まれにカーネルデッドロックが発生することがあります。Red Hat RHEL 5.4カーネルまたはそれ以降を適用することで、この問題を解決できます。[EXT-45]

注:

以前のCitrix Hypervisorリリースでは、仮想マシン上でRHEL 5を使用する場合の重大な問題を修正した、Citrix独自のRHEL 5カーネルを提供していました。これらの問題は、Red Hat社のRHEL 5.4カーネル以降で解決されています。このため、Citrix HypervisorではRHEL 5に固有のカーネルは付属していません。

RHEL 5ゲストの複製の準備

Red Hat Enterprise Linux 5.xゲストを複製できるようにするには、仮想マシンをテンプレートに変換する前に/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0を編集してHWADDR行を削除してください。詳しくは、「Linux仮想マシンの複製の準備」を参照してください。

注:

Red Hatは、自動インストールを実行するためには、直接ディスクイメージを複製する代わりに、キックスタートファイルの使用を推奨しています(Red Hat KB Article 1308を参照)。

Red Hat Enterprise Linux 6

注:

Red Hat Enterprise Linux 6.xには、Red Hat Enterprise Linux Workstation 6.6(64ビット)およびRed Hat Enterprise Linux Client 6.6(64ビット)も含まれます。

  • RHEL 6.0カーネルのバグにより、さまざまな仮想化プラットフォームでディスクI/Oの問題が発生することが確認されています。この問題により、RHEL 6.0仮想マシンでインタラプトが失われることがあります。詳しくは、Red Hatの問題681439603938652262を参照してください。

  • RHEL 6.1および6.2(32ビット/64ビット)の仮想マシンで、仮想ディスクイメージ(VDI)の接続解除に失敗し、「NULL pointer dereference at <xyz>」エラーによるカーネルクラッシュが発生することがあります。この問題を回避するには、カーネルをVersion 6.3(2.6.32-238.el6)以降にアップデートしてください。詳しくは、「Red Hatの問題773219」を参照してください。

Red Hat Enterprise Linux 7

仮想マシンを移行または一時停止した後、RHEL 7.xゲストは再開時にフリーズすることがあります。詳しくは、Red Hatの問題1141249を参照してください。

CentOS 5

CentOS 5.xリリースノートの一覧については、「Red Hat Enterprise Linux 5」を参照してください。

CentOS 6

CentOS 6.xリリースノートの一覧については、「Red Hat Enterprise Linux 6」を参照してください。

CentOS 7

CentOS 7.xリリースノートの一覧については、「Red Hat Enterprise Linux 7」を参照してください。

Oracle Linux 5

Oracle Linux 5.xリリースノートの一覧については、「Red Hat Enterprise Linux 5」を参照してください。

Oracle Linux 6

Oracle Linux 6.xゲストが、v6.5より前のバージョンを実行中のホストにインストールされている場合は、v6.5へのアップグレード後に引き続きRed Hatカーネルが実行されます。UEKカーネル(新規インストール時のデフォルト)に切り替えるには、dom0の/etc/pygrub/rules.d/oracle-5.6ファイルを削除します。仮想マシンごとに使用するカーネルを選択するには、仮想マシン内のブートローダー設定を編集します。

メモリが2GBを超えるOEL 6.9仮想マシンの場合、起動パラメーターをcrashkernel=noに設定してクラッシュカーネルを無効にします。このパラメーターが設定されているときのみ、仮想マシンが正常に再起動します。OEL 6.x以前のバージョンを使用する場合、OEL 6.9にアップデートする前にこの起動パラメーターを設定してください。詳しくは、「Linuxディストリビューションのインストールに関する考慮事項」を参照してください。

Oracle Linux 6.xリリースノートの一覧については、「Red Hat Enterprise Linux 6」を参照してください。

Oracle Linux 7

Oracle Linux 7.xリリースノートの一覧については、「Red Hat Enterprise Linux 7」を参照してください。

Scientific Linux 6

Scientific Linux 6.xリリースノートの一覧については、「Red Hat Enterprise Linux 6」を参照してください。

Scientific Linux 7

Scientific Linux 7.xリリースノートの一覧については、「Red Hat Enterprise Linux 7」を参照してください。

SUSE Linux Enterprise 12

SUSE Linux Enterprise 12仮想マシンは、デフォルトで次のモードでサポートされています。

PVモード:

  • SUSE Linux Enterprise Desktop 12、12 SP1、12 SP2

  • SUSE Linux Enterprise Server 12、12 SP1、12 SP2

HVMモード:

  • SUSE Linux Enterprise Desktop 12 SP3

  • SUSE Linux Enterprise Server 12 SP3

SLESゲストの複製の準備

注:

SLESゲストの複製を準備するには、次のようにネットワークデバイスのudev構成をクリアしてください:

cat< /dev/null > /etc/udev/rules.d/30-net_persistent_names.rules

SLESゲストの複製を準備するには:

  1. ファイル/etc/sysconfig/network/configを開きます。

  2. 次の行を変更します:

    FORCE_PERSISTENT_NAMES=yes
    

    変更後

    FORCE_PERSISTENT_NAMES=no
    
  3. ファイルを保存して、仮想マシンを再起動します。

詳しくは、「Linux仮想マシンの複製の準備」を参照してください。

Ubuntu 14.04

PVゲストを起動しようとすると、次のエラーが発生してクラッシュすることがあります:kernel BUG at /build/buildd/linux-3.13.0/arch/x86/kernel/paravirt.c:239!。このエラーが発生するのは、中断した状態から非アトミック関数が不適切に呼び出されたためです。この問題を修復するには、LinuxイメージのパッケージをVersion 3.13.0-35.62にアップデートする必要があります。詳しくは、Ubuntu Launchpadの1350373を参照してください。