Profile Management 2109

計画の実行

フェーズ1:新しいファイルサーバーを構成する

クロスプラットフォーム設定(\\FileServ3)を管理し、2k12_Farm(\\FileServ2)のプロファイルを保存するために、NewDomainにファイルサーバーをセットアップします。

この場合、プロファイルおよびクラスプラットフォーム設定に対しては別のファイルサーバーをセットアップするようにします。この方法は厳密には必要ではありませんが、クロスプラットフォーム設定サーバーを利用可能にする簡単な方法です。プロファイルサーバーは、たとえばDFS名前空間を使用するなど設計が異なる可能性があるため、実装に時間がかかることがあります。

両方の場合とも、共有フォルダー上の移動ユーザープロファイルに対する推奨セキュリティに従って、サーバー共有をセットアップします。詳しくは、https://docs.microsoft.com/en-us/windows-server/storage/folder-redirection/deploy-roaming-user-profilesを参照してください。

フェーズ2:2k8_FarmのマシンをProfile Management 5.0にアップグレードする

この手順については、「Profile Managementのアップグレード」を参照してください。

フェーズ3:展開する定義ファイルを選択する

一部の構成ファイル(つまり、定義ファイル)はMicrosoft Office、Internet Explorer、Windowsの壁紙に対して供給されています。

重要:Citrixの担当者から指示があるまでは、これらのファイルを更新しないでください。

展開に関連する構成ファイルを選択し、これらのファイルのみを\\FileServ3\CrossPlatform\Definitionsにコピーします。この例では、Office 2007.xmlだけをコピーします。

フェーズ4:2k8_FarmのマシンをProfile Management 5.0向けに構成する

アップグレードが完了したら、次の構成を変更してクロスプラットフォーム設定機能を(部分的に)有効にします。この段階では、\\FileServ3\CrossPlatformのみを使用できるようにする必要があります。

ポリシー メモ
ユーザーストアへのパス \FileServ1\Profiles#sAMAccountName#\%ProfVer% 変更なし。このパスはOldDomainユーザーによってのみ使用されるため、NewDomainユーザーをサポートするために変更する必要はありません。
クロスプラットフォーム設定の有効化 Enabled  
クロスプラットフォーム設定ユーザーグループ Disabled すべてのユーザーグループが処理されます。
クロスプラットフォーム定義へのパス \FileServ3\CrossPlatform\Definitions このパスは、定義ファイルが置かれている場所です。
クロスプラットフォーム設定ストアへのパス \FileServ3\CrossPlatform\Store\%USERNAME%.%USERDOMAIN% 両方のドメインのユーザーがクロスプラットフォーム設定ストアを共有するため、パスで%USERNAME%%USERDOMAIN%の両方を指定する必要があります。
クロスプラットフォーム設定を作成するためのソース Enabled NewDomainのリソースに対するアクセスをユーザーに提供する前に、OldDomainからのクロスプラットフォーム設定を使用してクロスプラットフォーム設定ストアを初期化できるようにします。

マシンのログオンスクリプトに対する変更は必要ありません。

フォルダーのリダイレクトポリシーに対する変更は必要ありません。

これでOUの2k8_Farmを実行する準備ができました。ユーザーがログオンすると、Profile Managementは定義ファイルOffice 2007.xmlで指定された設定をクロスプラットフォーム設定ストアにコピーします。

フェーズ5:2k12_Farmのマシンを準備する

この時点で、ファイルサーバーは2k8_Farmでセットアップされています。次は、Citrix Virtual Desktopsサイトを構築します。Windows 7仮想デスクトップの実行中に、Profile Management 5.0をインストールします。これに適した構成は次のとおりです。

ポリシー メモ
ユーザーストアへのパス \FileServ2\Profiles\%USERNAME%.%USERDOMAIN%\%ProfVer% このファイル共有は両方のドメインのユーザーにより使用されるため、ドメイン情報を含めることも重要となります。
アクティブライトバック Disabled  
クロスプラットフォーム設定の有効化 Enabled  
クロスプラットフォーム設定ユーザーグループ Disabled すべてのユーザーグループが処理されます。
クロスプラットフォーム定義へのパス \FileServ3\CrossPlatform\Definitions このパスは、定義ファイルが置かれている場所です。この設定は、2k8_Farmの設定と一致する必要があります。
クロスプラットフォーム設定ストアへのパス \FileServ3\CrossPlatform\Store\%USERNAME%.%USERDOMAIN% 両方のドメインのユーザーがクロスプラットフォーム設定ストアを共有するため、パスで%USERNAME%%USERDOMAIN%の両方を指定する必要があります。この設定は、2k8_Farmの設定と一致する必要があります。
クロスプラットフォーム設定を作成するためのソース Disabled クロスプラットフォーム設定ストアのプロファイルデータの初期セットアップにNewDomainの設定が使用されるのを防ぎます。OldDomainの設定を優先させることができます。

システム環境変数%ProfVer%を設定するマシンのログインスクリプトは、OUのすべてのマシン上で実行します。

マシンの種類 %ProfVer% メモ
Windows 2012上のXenAppサーバー Win2012x64 計画されている64ビットサーバーが利用可能になったときに必要です。詳しくは、「その他の考慮事項」を参照してください。
Windows 7デスクトップ Win7 Windows 7の32ビットおよび64ビットの両方のバージョンが展開されている場合、それぞれに個別のプロファイルを設定することをお勧めします。このため、%ProfVer%を各プラットフォームでそれぞれ構成する必要があります。

OldDomainユーザーjohn.smithは、Windows 7デスクトップの場合は\\FileServ2\Profiles\ john.smith.OldDomain\Win7に、Citrix Virtual Appsサーバーの場合は\\FileServ2\Profiles\ john.smith.OldDomain\Win2012x64に、プロファイルがあります。

そして、NewDomainユーザーwilliam.brownは、Windows 7デスクトップの場合は\\FileServ2\Profiles\ william.brown .NewDomain\Win7に、XenAppサーバーの場合は\\FileServ2\Profiles\william.brown.NewDomain\Win2012x64に、プロファイルがあります。

一方、フォルダーのリダイレクトはグループポリシーを使ってセットアップします。ドメインはWindows Server 2012をベースとしているので、**[<グループポリシーオブジェクト名>]**>**[ユーザーの構成]**>**[ポリシー]**>**[Windowsの設定]**>**[フォルダーのリダイレクト]**の順に選択して、フォルダーのリダイレクトを設定します。グループポリシーオブジェクト名>

ポリシー
Favorites \FileServ2\Redirected\%USERNAME%.%USERDOMAIN%\Favorites
マイドキュメント \FileServ2\Redirected\%USERNAME%.%USERDOMAIN%\Documents

フォルダーのリダイレクトのパスに、%USERDOMAIN%が追加されています。このポリシーはNewDomainユーザーにのみ適用されるため、この設定は必須ではありません。しかし、将来、OldDomainユーザーを同じサーバーに移行する場合に便利かもしれません。これでOldDomainのユーザーは、フォルダーを\\FileServ1にリダイレクトするOldDomainのフォルダーのリダイレクトポリシーを引き続き使用します。

フェーズ6:テストを実行する

テストは2つの段階で実行します:

  1. NewDomainのユーザーに対するプロファイルデータが正常に機能しているかテストします。これらのユーザーは、クロスプラットフォーム設定ストアではデータをセットアップしません。[クロスプラットフォーム設定を作成するためのソース]ポリシーが無効に設定されているため、プロファイルの変更は、OldDomainには適用されません。
  2. OldDomainの数人のユーザーでテストを実行します。最初にユーザーがログオンするときに、クロスプラットフォーム設定データがそのプロファイルにコピーされます。以降のログオンでは、一方のドメインに対する変更がもう一方のドメインにコピーされます。OldDomainのユーザーがNewDomainにログオンし、(OldDomainがProfile Management 5.0にアップグレードされて以降、ユーザーがOldDomainのプロファイルを使用していないために)プロファイルデータがない場合は、クロスプラットフォーム設定ストアは更新されません。ドメイン間で設定を移動する前に、このトピックで説明された構成を使ってユーザーはOldDomainにログオンする必要があります。この方法で、(数年にわたって作成された可能性がある)ユーザー設定がNewDomainのデフォルトの設定によって上書きされることがないようにできます。