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標準仮想ディスクイメージのキャッシュの書き込み先の選択
Citrix Provisioningではいくつかのキャッシュの書き込み先オプションがサポートされます。ただし、推奨されるオプションは、ハードディスクのオーバーフローありデバイスRAMにキャッシュすることです。
注:
古いローカルハードディスクキャッシュからハードディスクへのオーバーフローありデバイスRAMキャッシュに移行する場合は、ローカルディスクのキャッシュサイズを再評価する必要があります。これは、ハードディスクへのオーバーフローありの新しいRAMキャッシュが、より大きなセグメントサイズを使用し、さらに速い速度で大きくなっていくためです。オーバーフロー機能ありのRAMキャッシュについて詳しくは、「サイズが重要:PVSのRAMキャッシュオーバーフローのサイズ設定」を参照してください。
仮想ディスクのキャッシュの書き込み先は [vDiskファイルプロパティ] ダイアログボックスの [全般] タブで選択します。
書き込みキャッシュの各オプションについては、以下のセクションを参照してください。
注:
この機能を使用する場合、Linuxターゲットデバイスのキャッシュオプションは、Windowsデバイスのオプションと同一であることに注意してください。Linuxストリーミング機能について詳しくは、「インストール」を参照してください。
デバイスハードドライブにキャッシュする
書き込みキャッシュはターゲットデバイスのハードドライブ上のNTFS形式のファイルとして作成できます。この書き込みキャッシュオプションでは、Citrix Provisioningサーバーのリソースが解放されます。書き込み要求を処理することがなく、RAMの制限がないためです。 この機能を有効にするためにハードドライブにソフトウェアを追加する必要はありません。
重要:
仮想ディスクの[キャッシュの種類]フィールドの [デバイスハードドライブにキャッシュする] は廃止され、今後のリリースから削除されます。Citrixでは他の利用可能なキャッシュの種類を使用することをお勧めします。詳しくは、「廃止」を参照してください。
デバイスRAMにキャッシュする
書き込みキャッシュはターゲットデバイスのRAM上の一時ファイルとして作成できます。この機能ではディスクアクセスの速度が最高になります。ディスクよりメモリにアクセスする速度の方が常に速いためです。RAMの書き込みキャッシュの最大サイズは、レジストリ設定WcMaxRamCacheMB
により決定されます。
注:
- ターゲットデバイスのRAMの書き込みキャッシュがいっぱいになると、ターゲットデバイスが不安定になり、クラッシュする可能性があります。
- Windows 10のバージョン1803では、[デバイスRAMにキャッシュする] の機能はサポートされていません。ターゲットデバイスは、ブートストラップから予約されたメモリを使用できないとクラッシュします。[ハードディスクのオーバーフローありデバイスRAMにキャッシュ] を使用することをCitrixではお勧めします。この問題は従来のブートストラップには当てはまりますが、UEFIブートストラップ構成には当てはまりません。
ハードディスクのオーバーフローありデバイスRAMにキャッシュ
この書き込みキャッシュの方法では、VHDX差分形式が使用されます。
- RAMがゼロのとき、ターゲットデバイスの書き込みキャッシュはローカルディスクにのみ書き込まれます。
- RAMがゼロではないとき、ターゲットデバイスの書き込みキャッシュはまずRAMに書き込まれます。RAMがいっぱいのとき、より新しいデータをRAMに格納するため、最も長く使用されていないデータブロックがローカルの差分ディスクに書き込まれます。指定されるRAMサイズは、ターゲットデバイスで消費される非ページカーネルメモリです。「デバイスハードドライブにキャッシュする」オプションと比較すると、VHDXブロックフォーマットはより早くファイルが拡張されます。
ローカルディスクの空き領域が不足すると、ターゲットデバイスの仮想ディスクI/Oが一時停止状態になります。ローカルディスクで十分な空き領域が使用可能になるまで動作しなくなります。これにより、ワークロードの継続性が影響を受けます。したがって、十分な空き領域をローカルディスクに割り当てることをCitrixではお勧めします。
指定するRAMの量によりローカルディスクの空き領域要件が変わることはありません。より多くのRAMを割り当てると一時的に仮想ディスクI/OがRAM内にキャッシュされ、その後でデータがVHDXファイルに書き込まれます。RAMの量を増やすことでVHDXの初期拡張率を抑えることができます。
ヒント
[ハードディスクのオーバーフローありデバイスRAMにキャッシュ] を構成する場合、レジストリ設定
WcMaxRamCacheMB
は使用されません。Provisioningの管理コンソールでこの書き込みキャッシュモードを使用する場合は、割り当て最大サイズで指定された値が使用されます。
RAMキャッシュのオーバーフローのサイズ設定について詳しくは、「サイズが重要:PVSのRAMキャッシュオーバーフローのサイズ設定」を参照してください。
サーバーにキャッシュする
書き込みキャッシュはProvisioningサーバー上の一時ファイルとして作成できます。Provisioningサーバーはすべての書き込みを制御し、この処理によりサーバーおよびネットワークトラフィックのディスク入出力が増加する可能性があります。そのため、このモードはお勧めしません。
セキュリティを高めるため、Provisioningサーバーを構成して書き込みキャッシュファイルを暗号化できます。書き込みキャッシュファイルは再起動と再起動の間にもハードドライブ上に存在するため、ハードドライブの盗難に備えてデータを暗号化します。
注:
サーバー側キャッシュを使用する場合のパフォーマンスへの影響を考慮してください。この考慮事項は、永続キャッシュと非永続キャッシュの両方に適用されます。
サーバーに永続的にキャッシュする
このキャッシュオプションでは、再起動の間の変更を保存できます。このオプションを使用すると、前回のセッションにより生じた読み取り専用の仮想ディスクイメージとの相違点を、ターゲットデバイスの再起動後に取得できます。仮想ディスクを [サーバーに永続的にキャッシュする] オプションに設定すると、その仮想ディスクにアクセスするターゲットデバイスごとに、デバイス固有の書き込み可能なディスクファイルが自動的に作成されます。仮想ディスクイメージに加えられるすべての変更がそのファイルに書き込まれます。ファイルがシャットダウン時に自動的に削除されることはありません。
ファイルの名前にはターゲットデバイスのMACアドレスとディスクIDが含まれるため、ターゲットデバイスが一意に特定されます。ターゲットデバイスを複数のvDiskに割り当て、デバイスに関連付けられるキャッシュファイルを複数持たせることができます。
サーバーに永続的にキャッシュして仮想ディスクを復元するには、必ずすべての仮想ディスクファイルおよび関連付けられているユーザーキャッシュファイルをバックアップしてください。[ストアプロパティ]ダイアログでは、ストアのデフォルトの書き込みキャッシュパスを定義できます。これは、書き込みキャッシュファイルが保存されるパスです。書き込みキャッシュファイルは<target name>.vhdx
の名前で作成されます。
ターゲットが別のサーバーにフェールオーバーするには、仮想ディスクを提供するすべてのCitrix Provisioningサーバーでサーバー側キャッシュファイルを使用できる必要があります。
このキャッシュオプションを使用すると、次のような利点があります。
- ターゲットデバイス特有の変更を仮想ディスクイメージに保存できます。
- 標準イメージモードと同じ利点があります。
このキャッシュオプションを使用すると、次のような弱点があります。
- キャッシュファイルはそのファイルが有効な間のみ使用できます。仮想ディスクにどのような変更を加えた場合も、キャッシュファイルは無効になります。たとえば、仮想ディスクがプライベートイメージモードに設定されると、関連付けられているすべてのキャッシュファイルが無効になります。
- サーバーでのI/O負荷の増加とネットワークトラフィックの増加。これにより、大規模な構成でサーバーが過負荷になる可能性があります。
注:
無効なキャッシュファイルは削除されません。これらのファイルは定期的に手動で削除する必要があります。
キャッシュファイルは次のような変更により無効になります。
- 保守状態への仮想ディスクの切り替え
- プライベートイメージモードへの仮想ディスクの切り替え
- コンソールからのドライブマップ
- 書き込みキャッシュファイルの場所の変更
- 自動更新の使用
ヒント:
サーバー側で永続的書き込みキャッシュを使用する場合の影響に注意してください。
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