ポリシーテンプレート
テンプレートは、事前定義された開始ポイントからポリシーを作成するためのソースです。組み込みCitrixテンプレートは、特定の環境またはネットワーク状況に対して最適化され、次のように使用できます。
- サイト間で共有する自分のポリシーおよびテンプレートを作成するためのソース。
- 結果を引用できるため、展開環境間で結果をより簡単に比較するためのリファレンス。例:”…when using Citrix template x or y…”
- テンプレートをインポートまたはエクスポートすることにより、Citrixサポートまたは信頼するサードパーティとポリシーを通信するための手段。
ポリシーテンプレートをインポートまたはエクスポートできます。
テンプレートを使用してポリシーを作成する際の考慮事項については、Knowledge CenterのCTX202330を参照してください。
組み込みのCitrixテンプレート
使用できるポリシーテンプレートは以下のとおりです。
- 最高品位ユーザーエクスペリエンス。このテンプレートは、デフォルトの設定を適用してユーザーエクスペリエンスを最大化します。このテンプレートは、複数のポリシーが優先順に処理されるシナリオで使用します。
- 高サーバースケーラビリティ。サーバーリソースの浪費を避けるには、このテンプレートを適用します。このテンプレートはユーザーエクスペリエンスとサーバーのスケーラビリティの均衡をとります。単一のサーバー上でホストできるユーザー数を増大させながら、良質のユーザーエクスペリエンスを提供します。このテンプレートは、グラフィックの圧縮にビデオコーデックを使用せず、サーバー側のマルチメディアレンダリングを防ぎます。
- 高サーバースケーラビリティ - レガシOS。この高サーバースケーラビリティテンプレートは、Windows Server 2008 R2またはWindows 7以前が動作するVDAにのみ適用されます。このテンプレートは、これらのオペレーティングシステムでより効率的に機能する従来のグラフィックモードに依存します。
- NetScaler SD-WANに最適化。これは、NetScaler SD-WANが展開されたブランチオフィスユーザーに適用してCitrix Virtual Desktopsの配信を最適化するテンプレートです。(NetScaler SD-WANは、CloudBridgeの新しい名前です)。
- WANの最適化。このテンプレートは、共有WAN接続を使用しているブランチオフィスなどの遠隔や、低帯域幅接続を実行する遠隔地にいて、マルチメディアコンテンツがほとんどない視覚的に簡素なユーザーインターフェイスのアプリケーションにアクセスするタスクワーカーを対象としたものです。このテンプレートでは、ビデオ再生エクスペリエンスと一部のサーバースケーラビリティが帯域幅の効率性を最適化するため犠牲にされます。
- WANの最適化 - レガシ OS。このWANの最適化テンプレートは、Windows Server 2008 R2またはWindows 7以前が動作するVDAにのみ適用されます。このテンプレートは、これらのオペレーティングシステムでより効率的に機能する従来のグラフィックモードに依存します。
- セキュリティと制御。許容率が低い環境でのこのテンプレートの使用にはリスクがあります。Citrix Virtual Apps and Desktopsではデフォルトで有効な機能が最小化することになります。このテンプレートには、印刷、クリップボード、周辺デバイス、ドライブマッピング、ポートのリダイレクト、およびユーザーデバイス上のFlashアクセラレーションへのアクセスを無効にする設定があります。このテンプレートを適用すると、より多くの帯域幅が消費され、サーバーごとのユーザー密度が減ります。
組み込みCitrixテンプレートはそのデフォルトの設定のままで使用することをお勧めしますが、その設定には特定の推奨値はありません。たとえば、WANの最適化テンプレートにはセッション全体の最大帯域幅があります。この場合、テンプレートにより設定が公開され、これによって管理者はこの設定がそのシナリオに適用されようとしていることを理解します。
XenAppおよびXenDesktop 7.6 FP3より前のバージョン(ポリシー管理およびVDA)を使用していて、高サーバースケーラビリティおよびWANの最適化テンプレートを必要とする場合、これらのテンプレートを適用するときはそのレガシOSバージョンを使用してください。
注:
Citrixが組み込みテンプレートを開発およびアップデートします。これらのテンプレートを変更したり削除したりすることはできません。
Studio使ったテンプレートの作成と管理
テンプレートをベースにしたテンプレートを作成するには:
- Studioのナビゲーションペインで [ポリシー] を選択します。
- [テンプレート] タブを選択し、作成元のテンプレートを選択します。
- [操作]ペインの[テンプレートの作成]を選択します。
- テンプレートのポリシー設定を選択して構成します。属していない既存の設定を削除します。テンプレートの名前を入力します。
[完了] をクリックすると、新しいテンプレートが [テンプレート] タブに表示されます。
ポリシーをベースにテンプレートを作成するには:
- Studioのナビゲーションペインで [ポリシー] を選択します。
- [ポリシー] タブを選択し、作成元のポリシーを選択します。
- [操作]ペインの[テンプレートとして保存]を選択します。
- テンプレートに含める新しいポリシー設定を追加して構成します。属していない既存の設定を削除します。新しいテンプレートの名前と説明を入力し、[完了]をクリックします。
テンプレートをインポートするには:
- Studioのナビゲーションペインで [ポリシー] を選択します。
- [テンプレート] タブを選択し、[テンプレートのインポート]を選択します。
- インポートするテンプレートを選択して、[開く]をクリックします。既存のものと同じ名前のテンプレートをインポートすると、既存のものを上書きするか、別名(自動的に生成されます)でインポートするかを選択できます。
テンプレートをエクスポートするには:
- Studioのナビゲーションペインで [ポリシー] を選択します。
- [テンプレート] タブを選択し、[テンプレートのエクスポート]を選択します。
- テンプレートの保存先を指定して、[保存]をクリックします。
指定した場所に.gpt
ファイルがエクスポートされます。
グループポリシーエディターでテンプレートを作成および管理する
グループポリシーエディターで、[コンピューターの構成]または[ユーザーの構成] を展開します。[ポリシー] ノードを開き、[Citrixポリシー] を選択します。適切な操作を行います。
タスク | 手順 |
---|---|
既存のポリシーからテンプレートを作成する | [ポリシー] タブでポリシーを選択して [操作]>[テンプレートとして保存] を選択します。 |
既存のテンプレートからポリシーを作成する | [テンプレート] タブでテンプレートを選択して [新規ポリシー] をクリックします。 |
既存のテンプレートからテンプレートを作成する | [テンプレート] タブでテンプレートを選択して [新規テンプレート] をクリックします。 |
テンプレートをインポートする | [テンプレート] タブで [操作]>[インポート] の順に選択します。 |
テンプレートをエクスポートする | [テンプレート] タブで [操作]>[エクスポート] の順に選択します。 |
テンプレートに構成済みの設定項目を確認する | [テンプレート] タブでテンプレートを選択して [設定] タブをクリックします。 |
テンプレートのプロパティを確認する | [テンプレート] タブでテンプレートを選択して [プロパティ] タブをクリックします。 |
テンプレートの必須条件を確認する | [テンプレート] タブでテンプレートを選択して [前提条件] タブをクリックします。 |
テンプレートと委任管理
ポリシーテンプレートは、ポリシー管理パッケージがインストールされたマシン上に格納されます。このマシンは、Delivery Controllerマシンかグループポリシーオブジェクト管理マシンのいずれかで、Citrix Virtual Apps and Desktopsサイトのデータベースではありません。これはつまり、Windowsの管理権限は、サイトの委任管理の役割やスコープではなくポリシーテンプレートファイルを制御するということです。
このため、たとえばサイトの読み取りのみの管理権限を持つ管理者がテンプレートを作成できます。ただし、テンプレートはローカルファイルであるため、ほかのマシン上のStudioには反映されません。
カスタムテンプレートは、それを作成するユーザーアカウントでのみ表示可能で、ユーザーのWindowsプロファイルに格納されます。これ以外のユーザーアカウントに対してもカスタムテンプレートを公開するには、そこからポリシーを作成するか、または共有の場所にエクスポートします。