ユーザーログオンの問題の診断

ユーザーログオンの問題のトラブルシューティングを行うには、ログオン処理時間データを使用します。

ログオン処理時間は、HDXを使用するデスクトップまたはアプリに初めて接続する場合のみ測定されます。このデータには、リモートデスクトッププロトコルを使用して接続しようとするユーザーや、切断されたセッションから再接続するユーザーは含まれません。具体的には、ユーザーが最初にHDX以外のプロトコルを使用して接続してから、HDXを使用して再接続するときは、ログオン処理時間は測定されません。

[ユーザーの詳細]ビューでは、処理時間は、ログオン時刻表示の上にある数値と、ログオン処理のフェーズのグラフとして表示されます。

ユーザーがCitrix Virtual Apps and Desktopsにログオンすると、Monitor Serviceにより、ユーザーがCitrix Receiverから接続した時点から、デスクトップが使用可能になった時点までのログオンプロセスの各フェーズが追跡されます。

ログオン処理時間は、HDXセッションでのみ測定されます。このデータには、切断セッションへの再接続を試みるユーザーは含まれません。具体的には、ユーザーが最初に非HDXプロトコルを使用して接続しており、HDXを使用して再接続するときは、ログオン処理時間は測定されません。

左側の大きな数字は総ログオン時間であり、接続の確立およびDelivery Controllerからのデスクトップの取得にかかった時間と、仮想デスクトップの認証とログオンにかかった時間を合計して計算されます。処理時間の情報は、管理者のWebブラウザーのローカル時刻で秒単位(または秒の小数単位)まで表示されます。

:XenAppおよびXenDesktop 7.15以降のサイトでログオン処理時間を表示するには、GPO設定の [従来の実行リストを処理しない] を無効にします。

ユーザーログオンの問題のトラブルシューティングを行うには、通常は次の手順を使用します:

  1. ログオン状態のトラブルシューティングを行うには、[ユーザーの詳細] ビューの[ログオン処理時間]パネルを使用します。
    • ユーザーがログオン中の場合は、ここにログオンのプロセスが表示されます。
    • ユーザーがログオン済みの場合、ユーザーがそのセッションにログオンするときにかかった時間が[ログオン処理時間]パネルに表示されます。
  2. ログオンプロセスの各フェーズを調査します。

ログオンプロセスのフェーズ

  • 仲介: ユーザーに割り当てるデスクトップを決定するのにかかった時間。
  • VM起動: マシンの起動が必要なセッションの場合に仮想マシンの起動にかかった時間。
  • HDX接続: クライアントから仮想マシンへのHDX接続の設定に必要な手順を行うためにかかった時間。
  • 認証: リモートセッションの認証完了にかかった時間。
  • GPO: 仮想マシン上で[グループポリシー]設定が有効になっている場合に、グループポリシーオブジェクトの適用にかかった時間です。GPOバーにマウスカーソルを重ねると、CSE(クライアント側拡張機能)ごとに各ポリシーの適用にかかった時間の詳細がヒントとして表示されます。ログオン処理時間 - GPOドリルダウン[詳細なドリルダウン]をクリックすると、ポリシーの状態と対応するGPO名を示すテーブルが表示されます。ドリルダウンの期間はCSE処理時間のみを表し、合計GPO時間には加算されません。ドリルダウンテーブルは、詳細なトラブルシューティングやレポートで使用するためにコピーできます。各ポリシーのGPO時間は、イベントビューアーのログから取得されます。操作ログに割り当てられているメモリ(デフォルトサイズは4MB)によっては、このログは上書きされる可能性があります。操作ログのログサイズを増やす方法について詳しくは、「Configuring the Event Logs」を参照してください。
  • ログオンスクリプト: セッションでログオンスクリプトが構成されている場合に、ログオンスクリプトの実行にかかった時間です。
  • プロファイルのロード: ユーザーまたは仮想マシンに対してプロファイル設定が構成されている場合に、プロファイルのロードにかかった時間です。
  • 対話型セッション: ユーザープロファイルのロード後、キーボードやマウスの制御をユーザーに「渡す」までにかかった時間です。通常、ログオンプロセスのすべてのフェーズで最も長い時間であり、次のように計算されます:対話型セッションの処理時間 = デスクトップ準備完了イベントのタイムスタンプ(VDAのEventId 1000) - ユーザープロファイルロード完了イベントのタイムスタンプ(VDAのEventId 2)対話型セッションには、userinit実行前、userinit、Shellの3つのサブフェーズがあります。[対話型セッション]上にマウスカーソルを置くと、サブフェーズ、各サブフェーズの所要時間、サブフェーズ間の総累積遅延時間、ドキュメントへのリンクを示すヒントが表示されます。各サブフェーズの所要時間を表示するには、VM(VDA)でプロセス追跡の監査を有効にします。プロセス追跡の監査が無効(デフォルト)の場合、表示されるのはuserinit実行前の時間と、UserinitとShellの合計時間になります。以下の手順により、グループポリシーオブジェクト(GPO)を使用してプロセス追跡の監査を有効化できます:

    1. 新しいGPOを作成し、GPOエディターで編集します。
    2. [コンピューターの構成]>[ Windowsの設定]>[セキュリティの設定]>[ローカルポリシー]>[監査ポリシー]の順に選択します。
    3. 右側のペインで、[プロセス追跡の監査]をダブルクリックします。
    4. [成功] チェックボックスをオンにして、[OK]をクリックします。
    5. このGPOを目的のVDAやグループに適用します。

    プロセス追跡の監査の詳細とこの機能の有効化および無効化の切り替え方法については、Microsoftのドキュメント「Audit process tracking」を参照してください。 ログオン処理時間 - 対話型セッション [ユーザーの詳細]ビューの[ログオン処理時間]パネル。

    • 対話型セッション – userinit実行前: 対話型セッションの所要時間のうち、グループポリシーオブジェクトおよびスクリプトの適用にかかった時間です。このサブフェーズは、GPOとスクリプトを最適化することで短縮できます。
    • 対話型セッション – userinit: Windowsマシンにユーザーがログオンすると、Winlogonによりuserinit.exeが実行されます。Userinit.exeはログオンスクリプトを実行し、ネットワーク接続を再確立して、WindowsユーザーインターフェイスであるExplorer.exeを起動します。この対話型セッションのサブフェーズは、userinit.exeの開始から、仮想デスクトップまたはアプリケーションのユーザーインターフェイスの起動までの時間に相当します。
    • 対話型セッション – Shell: 前のサブフェーズで、userinitによりWindowsユーザーインターフェイスの初期化が開始されます。Shellサブフェーズは、ユーザーインターフェイスの初期化から、ユーザーにキーボードとマウスの制御が渡されるまでの時間に相当します。
    • 遅延: userinit実行前およびuserinituserinitおよびShellの各サブフェーズ間の累積遅延時間です。

総ログオン時間は、これらの各フェーズを厳密に合計したものではありません。たとえば、一部のフェーズは並行して発生するほか、フェーズによっては追加処理が発生してログオン処理時間が合計値よりも大きくなることがあります。 総ログオン処理時間には、ICAファイルのダウンロードとアプリケーションでのICAファイルの起動までの時間に相当する、ICAアイドル時間は含まれません。 アプリケーション起動時にICAファイルを自動的に開くようにするは、ICAファイルをダウンロード時に自動で開くようにお使いのWebブラウザーを構成します。詳しくは、CTX804493を参照してください。

注:[ログオン処理時間]グラフには、ログオンフェーズが秒単位で表示されます。1秒未満の時間値はすべて、秒未満の値として表示されます。1秒を超える値は、0.5秒単位に丸められます。グラフは、Y軸の最高値を200秒として表示するように設計されています。200秒を超える値はすべて、実際の値を棒グラフの上に添えて表示されます。

トラブルシューティングのヒント

グラフで異常または予期しない値を識別するには、現在のセッションの各フェーズで要した時間と、このユーザーの最近7日間の平均処理時間、およびこのデスクトップグループのすべてのユーザーの最近7日間の平均処理時間を比較します。

必要に応じて、担当管理者に報告します。たとえば、仮想マシンの起動に時間がかかり、ハイパーバイザーが問題の原因である可能性がある場合は、ハイパーバイザー管理者に問題を報告します。また、仲介処理に時間がかかる場合は、サイト管理者にDelivery Controllerの負荷分散のチェックを依頼します。

以下の問題について調査します。

  • (現在の)ログオンを示すバーが表示されていない。
  • 現在のログオン処理時間とこのユーザーの平均処理時間が大きく食い違う。次の原因が考えられます:
    • 新しいアプリケーションがインストールされた。
    • オペレーティングシステムが更新された。
    • 構成が変更された。
    • ユーザーのプロファイルサイズが大きい。この場合、プロファイルロード時間が長くなります。
  • ユーザーのログオン処理時間(現在値および平均値)とデリバリーグループの平均値が大きく食い違う。

必要な場合は、[再起動] をクリックしてユーザーに再ログオンしてもらい、仮想マシンの起動や仲介時に問題が発生するかどうかを確認します。

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