7.15 LTSR(初期リリース)
リリース日:2017年4月4日
このリリースについて
XenAppおよびXenDesktopの7.15長期サービスリリース(LTSR)には、Windows VDAの新規バージョンと、複数のXenAppおよびXenDesktopコアコンポーネントの新規バージョンが含まれています。 次の操作を実行できます:
- XenAppまたはXenDesktopサイトのインストールまたはアップグレード
このリリースのISOを使用して、すべてのコアコンポーネントとVirtual Delivery Agent(VDA)をインストールまたはアップグレードします。最新のバージョンをインストールまたはアップグレードすることで、最新の機能を使用できます。
- 既存のサイトでVDAをインストールまたはアップグレードする
XenAppまたはXenDesktopの環境でコアコンポーネントをアップグレードする準備が整っていない場合でも、新しいVDAをインストール(またはアップグレード)することで、最新のHDX機能を使用できます。VDAのみをアップグレードすると、通常、強化された機能を実稼働環境以外の環境でテストするのに役立ちます。
手順については、「インストールの準備」または「展開のアップグレード」を参照してください。
このリリースのXenAppおよびXenDesktopのダウンロードページでは、以下のソフトウェアの更新版もダウンロードできます。機能とインストーラーの説明について詳しくは、各コンポーネントのドキュメントを参照してください。
XenAppおよびXenDesktop用Citrix SCOM Management Pack
XenAppおよびXenDesktop 7.6 LTSRのリリース以降に追加されたの機能の概要については、『XenAppおよびXenDesktop 7.15 LTSRの機能概要の比較』を参照してください。
製品リリースには、XenAppおよびXenDesktop 7.14.1から以下の新しい、修正された、また強化された機能も含まれています。
Microsoft Media FoundationをインストールしていないマシンでのVDAのインストール
サポートされているほとんどのWindowsのエディションには、Microsoft Media Foundationが既にインストールされています。マシンにMedia Foundationがインストールされていない場合(Nエディション等)は、複数のマルチメディア機能がインストールされず、動作しません。その制限を認識するか、VDAのインストールを中止して、Media Foundationをインストールした後に再開してください。グラフィカルユーザーインターフェイス上に、この選択がメッセージとして表示されます。制限を認識するには、コマンドラインで/no_mediafoundation_ackオプションを使用してください。
XenApp 6.5ワーカーから新しいVDAへのアップグレード
XenApp 6.5ファームに移行した後、XenApp 6.5ワーカーを新しいVDAにアップグレードできます。以前は、ワーカーサーバーでXenAppおよびXenDesktopインストーラーを実行すれば、自動的にXenApp 6.5ソフトウェアが削除され、新しいVDAがインストールされました。今回のリリースでは、最初にサーバーからHRP7とXenApp 6.5ソフトウェアを別プロセスで削除してください。その後に、新しいVDAをインストールしてください。詳しくは、「XenApp 6.5ワーカーから新しいVDAへのアップグレード」を参照してください。
MCSの第2世代VMのサポート
VMを使用するためにMicrosoft System Center Virtual Machine Managerを使う場合、Machine Creation Services(MCS)が第2世代VMのプロビジョニングに使えるようになりました。
ローカルホストキャッシュ
XenAppおよびXenDesktopの新規インストール時に、ローカルホストキャッシュはデフォルトで有効になっています。接続リース機能は、デフォルトで無効になっています。
アップグレード後、ローカルホストキャッシュ設定は変更されません。たとえば、ローカルホストキャッシュが以前のバージョンで有効にされていると、アップグレードされたバージョンでも引き続き有効になっています。以前のバージョンで無効な場合、またはサポートされていなかった場合、アップグレードされたバージョンでも無効のままです。
Director
アプリケーション障害の監視。Directorは [アプリケーション障害] タブで、公開アプリケーションに関連した障害履歴を表示するために、[傾向]ビューが拡張されています。選択されたアプリケーションまたはプロセスが、選択された期間中、起動時または実行中に発生した障害とエラーを確認することができます。この情報によって、アプリケーション特有の問題を理解して、トラブルシューティングすることができます。詳しくは、「アプリケーションのトラブルシューティング」の「アプリケーション障害履歴の監視」を参照してください。
デフォルトでは、サーバーOSのVDAでホストされたアプリケーションの障害が監視されています。監視グループポリシーでは次のような監視設定が変更できます:アプリケーション障害の監視の有効化、デスクトップOSのVDA上のアプリケーション障害の監視の有効化、 および障害の監視から除外されるアプリケーションの一覧の設定。詳しくは、「監視のポリシー設定」の「アプリケーション障害の監視ポリシー」を参照してください。
この機能の使用には、Delivery ControllerおよびVDAの バージョン7.15 以降が必要です。Windows Vista以降のデスクトップOSのVDA、およびWindows Server 2008以降のサーバーOSのVDAがサポートされます。
Virtual Delivery Agent(VDA)7.15
VDAをバージョン7.9、7.11、7.12、7.13または7.14からアップグレードした後で、マシンカタログの機能レベルを更新する必要はありません。デフォルトの「7.9以降」が、まだ最新の機能レベルです。詳しくは、「VDAバージョンと機能レベル」を参照してください。
Session Recording 7.15
Session Recording 7.15の負荷分散:XenAppおよびXenDesktop 7.14で実験的に導入されていたこの機能は、このリリースには含まれていません。
新しい展開環境
新しく7.15 LTSRを展開するには
7.15 LTSRメタインストーラーを使用して、新しいXenAppまたはXenDesktop環境を設定できます。*設定前に、製品の使用に習熟してください。
「XenAppおよびXenDesktop 7.15長期サービスリリース」を熟読し、「製品の技術概要」、「インストールと構成」、および「セキュリティ」セクションの内容に注意して、展開の計画を開始してください。セットアップがすべてのコンポーネントのシステム要件を満たしていることを確認してください。展開手順については、「インストールと構成」を参照してください。
*注:Provisioning ServicesとSession Recordingが別々のダウンロードおよびインストーラーとして利用可能
既存の展開環境
更新対象について
XenAppおよびXenDesktop 7.15 LTSRでは、7.6 LTSRのすべてのベースラインコンポーネントが更新されています。注意:展開環境のすべてのLTSRコンポーネントを7.15 LTSRに更新することをお勧めします。たとえば、Provisioning ServicesがLTSR展開環境に含まれる場合、Provisioning Servicesコンポーネントを更新します。Provisioning Servicesが展開環境に含まれない場合は、インストールや更新を行う必要はありません。
元の7.6 LTSRのリリース以降、統一インターフェイスでLTSR環境の既存のコンポーネントを更新できるメタインストーラーが追加されました。「アップグレード」手順に従い、メタインストーラーを使用して展開環境のLTSRコンポーネントを更新します。
Citrix XenAppおよびXenDesktop 7.15 LTSRのベースラインコンポーネント
7.15 LTSRのベースラインコンポーネント | バージョン | メモ |
---|---|---|
VDA for Desktop OS | 7.15 | |
VDA for Server OS | 7.15 | |
Delivery Controller | 7.15 | |
Citrix Studio | 7.15 | |
Citrix Director | 7.15 | |
グループポリシー管理のエクスペリエンス | 3.1 | |
StoreFront | 3.12 | |
Provisioning Services | 7.15 | |
ユニバーサルプリントサーバー | 7.15 | |
Session Recording | 7.15 | Platinum Editionのみ |
Linux VDA | 7.15 | サポートされるプラットフォームについては、Linux VDAのドキュメントを参照してください。 |
Profile Management | 7.15 | |
フェデレーション認証サービス | 7.15 |
Citrix XenAppおよびXenDesktop 7.15 LTSRの互換性のあるコンポーネント
以下のコンポーネントは、記載されたバージョンでLTSR環境と互換性があります。これらは、LTSRの特典(ライフサイクルの延長と修正のみの累積更新プログラム)の対象にはなりません。7.15 LTSR環境に含まれるこれらのコンポーネントを、より新しいバージョンにアップグレードするようお願いする場合があります。
7.15 LTSR互換性のあるコンポーネントおよびプラットフォーム | バージョン |
---|---|
AppDNA | 7.15 |
ライセンスサーバー用Citrix SCOM Management Pack | 1.2 |
Provisioning Services用Citrix SCOM Management Pack | 1.19 |
StoreFront用Citrix SCOM Management Pack | 1.12 |
XenAppおよびXenDesktop用Citrix SCOM Management Pack | 3.13 |
HDX RealTime Optimization Pack | 2.3 |
ライセンスサーバー | 11.14.0ビルド21103 |
Workspace Environment Management | 4.4 |
App Layering | 4.3 |
セルフサービスパスワードリセット | 1.1 |
Citrix Workspaceアプリの互換バージョン
現在サポートされているすべてのバージョンのCitrix Workspaceアプリは、Citrix Virtual Apps and Desktops 1912 LTSRと互換性があります。Citrix Workspaceアプリのライフサイクルについては、「Citrix WorkspaceアプリとCitrix Receiverのライフサイクルマイルストーン」を参照してください。
Citrix Workspaceアプリの新バージョンが利用可能になったときに通知を受けることができるように、Citrix WorkspaceアプリのRSSフィードに登録することをお勧めします。
XenAppおよびXenDesktop 7.15 LTSRの注意すべき除外対象
以下の機能、コンポーネント、プラットフォームは、7.15 LTSRのライフサイクルマイルストーンと特典の対象外です。すなわち、累積更新プログラムとライフサイクル延長の特典は適用されません。除外対象の機能とコンポーネントの更新は、通常の最新リリースで入手可能です。
除外対象の機能 |
---|
Framehawk |
StoreFront Citrix Onlineの統合 |
除外対象のコンポーネント |
---|
Personal vDisk:Windows 10マシンでは除外されます。 |
AppDisk |
除外対象のWindowsプラットフォーム* |
---|
Windows 2008 32ビット(ユニバーサルプリントサーバー用) |
* Citrixは、サードパーティベンダーのライフサイクルマイルストーンに基づいてプラットフォームサポートを更新する権利を有します。
全製品インストーラーを使用してXenAppまたはXenDesktopコンポーネントを展開またはアップグレードする場合、インストールプロセスに関する匿名の情報が、コンポーネントをインストール/アップグレードするマシンで収集および保存されます。このデータは、インストールに関するカスタマーエクスペリエンス向上のために使用されます。
XenApp 6.5からの移行
XenApp 6.5の移行プロセスでは、XenApp 6.5ファームをXenApp 7.15 LTSR以降のサイトにすばやく効率的に移行できます。この移行方法では、多数のアプリケーションとCitrixグループポリシーを含む環境で、アプリケーションとCitrixグループポリシーを手動で新しいXenAppサイトに移行する場合のエラーの発生リスクを軽減させることができます。
XenApp 7.15 LTSRのコアコンポーネントをインストールしてサイトを作成したら、次の手順で移行プロセスを実行します。
- 各XenApp 6.5ワーカー上でXenApp 7.15インストーラーを実行します。これにより、Virtual Delivery Agent for Server OSにアップグレードされます。
- いずれかのXenApp 6.5 Controller上でPowerShellエクスポートコマンドレットを実行して、アプリケーション設定とCitrixポリシー設定をXMLファイルにエクスポートします。
- 必要に応じてXMLファイルを編集して、新しいサイトにインポートしないデータや設定を削除します。XMLファイルをカスタマイズすることにより、ポリシー設定とアプリケーション設定を段階的にXenApp 7.15 LTSRサイトにインポートできます(一部を先にインポートしてから残りを後でインポートするなど)。
- 新しいXenApp 7.15 Controller上でPowerShellインポートコマンドレットを実行して、XMLファイルから新しいXenAppサイトに設定をインポートします。
新しいサイトを必要に応じて再構成してテストします。
詳しくは、「XenApp 6.xからの移行」を参照してください。