Citrix Cloud

地理的な考慮事項

この記事では、Citrix Cloudが使用する商用リージョンと、各リージョン内でのCitrix Cloud商用サービスについて説明します。

Citrixの公共部門および専用クラウドプラットフォームの地理的なリージョンとサービスについて詳しくは、「Citrixの他のクラウドプラットフォーム」を参照してください。

リージョンの選択

所属する組織がCitrix Cloudにオンボードされた後、最初のサインインで、以下のリージョンから選択するよう求められます:

  • 米国
  • 欧州連合
  • 南アジア太平洋

リージョンを選択すると、可能な場合、その地理的リージョンでホストされているサービスが、組織に関連付けられたアクションに使用されます。組織のユーザーおよびリソースの大半が所在しているリージョンを選択してください。

Citrix Cloudのリージョン選択ページ

重要な注意事項:

  • リージョンを選択できるのは、組織がサービスにオンボードされたときの1回のみです。後からリージョンを変更することはできません。
  • あるリージョンで他のリージョンのサービスを使用しても、パフォーマンスへの影響はほとんどありません。Citrix Cloudサービスは、グローバルでの使用を前提に設計されています。たとえば、オーストラリアにユーザーが存在し、コネクタがある米国の顧客は、遅延に関して最小限の影響しか受けません。
  • 所属するリージョンでCitrix Cloudがサポートされていない場合は、ユーザーとリソースの大半が存在する場所に最も近いリージョンを選択してください。

各リージョンでのサービスの利用

大半のCitrix Cloudサービスはグローバルで複製されます。選択したリージョンは、優先して接続を確立する必要がある場所であることを意味します。ただし、他の地理的リージョンへの接続は引き続き行われる可能性があります。サービスがグローバルで複製されると、そのサービスのすべてのデータはすべてのリージョンに格納されます。

また、サービスを実行するために、必要に応じてCitrixのアフィリエイトまたはサブプロセッサによってデータがグローバルに処理される場合があります。

一部のサービスには、リージョン専用のインスタンスがあります。ただし、一部のサービスは、米国ベースのインスタンスのみを利用できます。このような場合、接続とデータは地理的リージョン内に含まれます。

組織用として選択したリージョンでサービスが使用できない場合、必要に応じて特定の情報(認証データなど)がリージョン間で転送されることがあります。

サービス 米国 EU 南アジア太平洋 メモ
Citrix Cloudコントロールプレーン はい はい はい  
Citrix Analytics for Security はい はい はい  
Citrix Analytics for Performance はい はい はい  
Application Delivery Management はい はい はい 本記事の「Application Delivery Managementサービス接続を使用したCitrix ADCインスタンスのロータッチオンボーディング」を参照してください。
Citrix DaaS(旧称Virtual Apps and Desktopsサービス) はい はい はい サービスはCitrix Cloudのリージョンを使用します。
Citrix DaaS Standard for Azure(旧称Virtual Apps and Desktops Standard for Azure) はい はい はい サービスはCitrix Cloudのリージョンを使用します。
Citrix DaaS Standard for Google Cloud(旧称Virtual Apps and Desktops for Google Cloud) はい いいえ(米国リージョンの使用が必須) いいえ(米国リージョンの使用が必須)  
Citrix DaaS Premium for Google Cloud(旧称Virtual Apps and Desktops Premium for Google Cloud) はい いいえ(米国リージョンの使用が必須) いいえ(米国リージョンの使用が必須)  
Citrix Endpoint Management はい はい はい 複数のリージョンの複数の場所から選択します。本記事の「Endpoint Managementサービスの場所」を参照してください。
Remote Browser Isolationサービス はい はい はい サービスはCitrix Cloudのリージョンを使用します。
SD-WAN Orchestrator はい はい はい  
Citrix Secure Internet Accessノード/POP 複数のWWノード。最適なユーザーエクスペリエンスのために必要に応じてトラフィックをルーティング。 複数のWWノード。最適なユーザーエクスペリエンスのために必要に応じてトラフィックをルーティング。 複数のWWノード。最適なユーザーエクスペリエンスのために必要に応じてトラフィックをルーティング。 この記事の「Secure Internet Accessサービスの場所」を参照してください。
Citrix Secure Private Access グローバルで複製 グローバルで複製 グローバルで複製 この記事の「Secure Private Accessのポイントオブプレゼンス」 を参照してください。
Session Recordingサービス はい はい はい  
Citrix Virtual Apps Essentials はい はい はい サービスはCitrix Cloudのリージョンを使用します。
Citrix Virtual Desktops Essentials はい はい はい サービスはCitrix Cloudのリージョンを使用します。
Web App Firewall はい はい いいえ(米国リージョンの使用が必須)  
Workspace Environment Management、Citrix Optimization Pack はい はい はい  
ネットワークサービス はい いいえ(米国リージョンの使用が必須) いいえ(米国リージョンの使用が必須)  
License Usage Insights(CSPのみ) グローバルで複製 グローバルで複製 グローバルで複製  
Citrix Gatewayアクセスノード/POP 複数のWWノード。最適なユーザーエクスペリエンスのために必要に応じてトラフィックをルーティング。 複数のWWノード。最適なユーザーエクスペリエンスのために必要に応じてトラフィックをルーティング。 複数のWWノード。最適なユーザーエクスペリエンスのために必要に応じてトラフィックをルーティング。  

注:

特定のリージョンのサービスは、上記の表の別の場所に記載されているリージョンに依存しないコンポーネントサービスの権利とともに提供される場合があり、顧客の選択によって使用される場合があります。

Citrix Cloudサービスは、顧客の指定したリージョンを使用して顧客のコンテンツやログを格納します。これは、Citrixのサブプロセッサが収集した一部のログを除きます。またサポートやトラブルシューティング目的のサービスや、パフォーマンス、セキュリティ、監査の監視、リージョン間認証(EUベースのエンジニアがUSベースの環境にアクセスする必要がある場合など)を可能にするサービスを実行するための、リージョンに依存しないストレージが必要な一部のログも除きます。顧客のコンテンツとログは、サービスを実行するために必要に応じてグローバルにアクセスされる場合があります。

各サービスで格納されるデータについて詳しくは、各サービスのセキュリティの技術概要を参照してください。

Application Delivery Managementサービス接続を使用したCitrix ADCインスタンスのロータッチオンボーディング

Application Delivery Management(ADM)サービス接続ベースのADCインスタンスのロータッチオンボーディングの一部として:

  • 既存のCitrix Cloudの顧客の場合、ADMサービステナントは、Citrix Cloudアカウントを作成したときに選択したリージョンと同じ地理的リージョンに作成されます。
  • 既存のCitrix Cloudの顧客ではない場合、Citrix.comポータルでその顧客の連絡先として記載されているアドレスが参照されます。プレースホルダーADMサービステナントは、この参照先アドレスのリージョンに対応した地理的リージョンに作成されます。あとでCitrix Cloudにオンボードすることにした場合、Citrix Cloudアカウントの作成時に選択したのと同じリージョンに新しいADMサービステナントが作成されます。また、データはプレースホルダーADMサービステナントから新しいADMサービステナントに移行されます。

Endpoint Managementサービスの場所

ホームリージョンから次のEndpoint Managementサービスの場所のいずれかを選択できます:

  • 米国東部
  • 米国西部
  • 欧州西部
  • 東南アジア
  • シドニー

Secure Internet Accessサービスの場所

最高のエクスペリエンスを保証するために、可用性とエンドユーザーの近接性に基づいて、次のSecure Internet Accessサービスの場所にトラフィックがルーティングされます。

北米

  • 米国、バージニア州スターリング
  • カナダ、トロント
  • 米国、カリフォルニア州ロサンゼルス
  • 米国、カリフォルニア州アーバイン
  • 米国、ワシントン州シアトル
  • 米国、コロラド州デンバー
  • 米国、ノースカロライナ州シャーロット
  • 米国、テキサス州ダラス
  • 米国、テキサス州アレン
  • 米国、フロリダ州マイアミ
  • 米国、イリノイ州シカゴ
  • 米国、ニューヨーク州ニューヨーク
  • 米国、マサチューセッツ州ボストン
  • カナダ、バンクーバー

南米

  • メキシコ、ケレタロ
  • ブラジル、サンパウロ
  • アルゼンチン、ブエノスアイレス
  • コロンビア、ボゴタ

アジア太平洋

  • オーストラリア、パース
  • オーストラリア、シドニー
  • 日本、東京
  • シンガポール、シンガポール
  • インド、ムンバイ
  • インド、デリー

アフリカ

南アフリカ、ヨハネスブルグ

中東

  • アラブ首長国連邦、ドバイ
  • トルコ、イスタンブール

西ヨーロッパ

  • 英国、ロンドン
  • 英国、マンチェスター
  • ドイツ、フランクフルト
  • ドイツ、デュッセルドルフ
  • ドイツ、マンハイム
  • フランス、パリ

ヨーロッパ

  • フィンランド、ヘルシンキ
  • オランダ、アムステルダム
  • スウェーデン、ストックホルム
  • ポーランド、ワルシャワ
  • スペイン、マドリッド
  • ブルガリア、ソフィア
  • スイス、チューリッヒ
  • イタリア、ミラノ

Secure Private Accessのポイントオブプレゼンス

Secure Private Accessが顧客へのサービスの継続性と品質を確保するために使用するポイントオブプレゼンス(PoP)の一覧については、Secure Private Accessサービスドキュメントの「すべてのSecure Private AccessのPoPの場所はどこですか?」を参照してください。

Citrixの他のクラウドプラットフォーム

Citrix Cloudに加えて、CitrixはCitrix Cloudから分離された他のクラウドを提供しています。

Citrix Cloud Government

Citrix Cloud Governmentは、米国政府機関および米国内の他の公共部門の顧客が、規制およびコンプライアンスの要件に従ってCitrixクラウドサービスを使用できるようにします。Citrix Cloud Governmentは、Citrix Cloud Governmentサービスを提供するためのサービスとデータを操作、保存、複製できる地理的境界です。サービスの提供には、米国内の1つまたは複数の州にある複数のパブリッククラウドまたはプライベートクラウドが使用されることがあります。

Citrix Cloud Governmentおよび提供されるサービスは、米国リージョンでのみ使用できます。

詳しくは、Citrix Cloud Government製品ドキュメントを参照してください。

Citrix Cloud Japan

Citrix Cloud Japanは、日本のお客様が、Citrixが管理する専用環境で特定のCitrix Cloudサービスを使用できるようにします。Citrix Cloud Japanおよび提供されるサービスは、日本でのみ使用できます。

詳しくは、Citrix Cloud Japan製品ドキュメントを参照してください。