XenApp and XenDesktop

ユーザーログオンの問題の診断

ユーザーログオンの問題のトラブルシューティングを行うには、ログオン処理時間データを使用します。[ユーザーの詳細]ビューでは、処理時間は、ログオン時刻表示の上にある数値と、ログオン処理のフェーズのグラフとして表示されます。

[ユーザーの詳細]ビューの[ログオン処理時間]パネル

ユーザーがXenAppおよびXenDesktopにログオンすると、Monitor Serviceにより、ユーザーがCitrix Receiverから接続した時点から、デスクトップが使用可能になった時点までのログオンプロセスの各フェーズが追跡されます。左側の大きな数字は総ログオン時間であり、接続の確立およびDelivery Controllerからのデスクトップの取得にかかった時間と、仮想デスクトップの認証とログオンにかかった時間を合計して計算されます。処理時間の情報は、管理者のWebブラウザーのローカル時刻で秒単位(または秒の小数単位)まで表示されます。

ユーザーログオンの問題のトラブルシューティングを行うには、通常は次の手順を使用します:

  1. ログオン状態のトラブルシューティングを行うには、[ユーザーの詳細] ビューの[ログオン処理時間]パネルを使用します。
    • ユーザーがログオン中の場合は、ここにログオンのプロセスが表示されます。
    • ユーザーがログオン済みの場合、ユーザーがそのセッションにログオンするときにかかった時間が[ログオン処理時間]パネルに表示されます。
  2. ログオンプロセスの各フェーズを調査します。
ログオンプロセスのフェーズ 説明
仲介 ユーザーに割り当てるデスクトップを決定するのに要した時間です。
仮想マシンの起動 マシンの起動を必要とするセッションの場合、これは仮想マシンの起動にかかった時間です。
HDXコネクション クライアントから仮想マシンへのHDX接続の設定で必要な手順を実行するためにかかった時間です。
認証 リモートセッションへの認証を実行するのにかかった時間です。
GPO 仮想マシン上で[グループポリシー]設定が有効になっている場合、これはグループポリシーオブジェクトの適用にかかった時間です。
ログオンスクリプト セッションでログオンスクリプトが構成されている場合、これはログオンスクリプトの実行にかかった時間です。
プロファイルのロード ユーザーまたは仮想マシンに対してプロファイル設定が構成されている場合、これはプロファイルのロードにかかった時間です。
対話型セッション これは、ユーザープロファイルのロード後、キーボードやマウスの制御をユーザーに「渡す」までにかかった時間です。通常、ログオンプロセスのすべてのフェーズで最も長い時間であり、次のように計算されます:対話型セッションの処理時間 = デスクトップ準備完了イベントのタイムスタンプ(VDAのEventId 1000) - ユーザープロファイルロード完了イベントのタイムスタンプ(VDAのEventId 2)

総ログオン時間は、これらの各フェーズを厳密に合計したものではありません。たとえば、複数のフェーズが並行して発生したり、一部のフェーズで追加処理が発生したりしてログオン処理時間が合計値よりも大きくなることがあります。

注:[ログオン処理時間]グラフには、ログオンフェーズが秒単位で表示されます。1秒未満の時間値はすべて、秒未満の値として表示されます。1秒を超える値は、0.5秒単位に丸められます。グラフは、Y軸の最高値を200秒として表示するように設計されています。200秒を超える値はすべて、実際の値を棒グラフの上に添えて表示されます。

トラブルシューティングのヒント

グラフで異常または予期しない値を識別するには、現在のセッションの各フェーズで要した時間と、このユーザーの最近7日間の平均処理時間、およびこのデスクトップグループのすべてのユーザーの最近7日間の平均処理時間を比較します。

必要に応じて、担当管理者に報告します。たとえば、仮想マシンの起動に時間がかかり、ハイパーバイザーが問題の原因である可能性がある場合は、ハイパーバイザー管理者に問題を報告します。また、仲介処理に時間がかかる場合は、サイト管理者にDelivery Controllerの負荷分散のチェックを依頼します。

以下の問題について調査します。

  • (現在の)ログオンを示すバーが表示されていない。
  • 現在のログオン処理時間とこのユーザーの平均処理時間が大きく食い違う。次の原因が考えられます。
    • 新しいアプリケーションがインストールされた。
    • オペレーティングシステムが更新された。
    • 構成が変更された。
    • ユーザーのプロファイルサイズが大きい。この場合、プロファイルロード時間が長くなります。
  • ユーザーのログオン処理時間(現在値および平均値)とデリバリーグループの平均値が大きく食い違う。

必要な場合は、[再起動] をクリックしてユーザーに再ログオンしてもらい、仮想マシンの起動や仲介時に問題が発生するかどうかを確認します。

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